激変するアプリ外決済のイマ―ただの決済代行では終わらない「Xsolla」の法務・税務サポートと収益倍増の実例とは【CEDEC2026】 | GameBusiness.jp

激変するアプリ外決済のイマ―ただの決済代行では終わらない「Xsolla」の法務・税務サポートと収益倍増の実例とは【CEDEC2026】

外部決済をめぐる規制が各地域で大きく変化する中、ゲームメーカーはどのように海外収益を伸ばしていけるのでしょうか。CEDEC2026のセッションで紹介されたXsollaのWeb ShopやMoR、不正決済防止対策の事例から、その具体的な打ち手を紹介します。

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激変するアプリ外決済のイマ―ただの決済代行では終わらない「Xsolla」の法務・税務サポートと収益倍増の実例とは【CEDEC2026】
  • 激変するアプリ外決済のイマ―ただの決済代行では終わらない「Xsolla」の法務・税務サポートと収益倍増の実例とは【CEDEC2026】
  • Xsolla Japan Area Vice Presidentの丁 珍(ジョン・ジン)氏。
  • 「Merchant of Record(MoR)」の利点がこちら。
  • MoRとPSPの違いを比較。
  • 現地ローカル決済の市場シェア一覧。
  • アメリカでの規制状況。
  • EUの規制状況。
  • 日本の規制状況。

ゲーム開発者向けの技術や知識を共有し、業界の発展を後押しする国内最大級のカンファレンス「CEDEC2026」。2026年7月22日から24日まで、パシフィコ横浜ノースで開催された本イベントでは約200ものセッションがおこなわれて多くの開発者が集いました。

7月23日(木)に実施された「外部決済の成功事例から読み解く、最新トレンドと具体的ソリューション」は、Xsolla JapanでArea Vice Presidentを務める丁 珍(ジョン・ジン)氏によるセッション。外部決済と、それに付随するマネタイズの最新動向が語られました。

グローバル展開で懸念となるのが、各国の税制度や法律への対応、そして効果的なマネタイズです。Xsolla(エクソラ)はこれらを、自社ECサイトを構築できる「Web Shop」と、販売者として法的責任を引き受ける「MoR」で解決できるとし、そのサービス内容と成功事例を紹介しました。

本記事では、外部決済をめぐる各国の制度変化、Xsollaが担うMoRの役割、そしてWeb Shopや不正決済防止対策を活用した収益向上の事例を順に見ていきます。

Xsolla Japan Area Vice Presidentの丁 珍(ジョン・ジン)氏。

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Xsollaとは? 決済代行との違いを生む「MoR」

Xsollaは16もの海外拠点を持つ、ビデオゲームのコマース分野におけるリーディングカンパニーです。おもな事業内容は各ゲームメーカーの自社ECサイトやアプリ内課金での決済代行。そのうえ、資金調達やマーケティング、不正決済の監視など、収益を拡大するためのサービスを同時に展開して20年以上の実績を重ねてきました。本社はアメリカで、日本支社は設立4年目となります。

さてそんなXsollaが提供するサービスで特徴的なものの一つが「Merchant of Record(MoR)」です。

MoRとは、ゲームメーカーに代わって決済処理や税金の徴収・納付などをおこなう法的な売主のことです。ローカルな決済を含むあらゆる決済を代行するだけでなく、グッズ類の受注処理、在庫管理、配送手配、カスタマーサポートといったバックエンド業務にも対応します。さらに売上税や消費税などの納税、各国の法的コンプライアンス対応、不正決済の防止まで担い、MoR契約を結ぶことでXsollaが販売者としてすべての法的責任を負うことになります。

この仕組みを活用すれば、バックエンド業務にかかるコストを大幅に削減でき、メーカーやパブリッシャーはプレイヤーとのつながりづくりと開発そのものに集中できるというわけです。

「Merchant of Record(MoR)」の利点がこちら。

それでは通常の決済代行(PSP)とはどう違うのでしょうか?

共通するのは、どちらも決済処理があること。ただしそれ以外の部分、たとえば税務管理、各国のコンプライアンス準拠、不正決済の防止、返金およびチャージバック管理は、MoRでは業務の範囲内ですが、PSPでは業務の外であり対応していても別途料金がかかります。

またエンドユーザーサポートはMoRのみとなりますし、Xsollaではさらにストアフロントページの作成もおこなっているため、決済にかかるすべての業務・処理を一元管理できる強みがあります。

MoRとPSPの違いを比較。

その中でXsollaが「意外と重要なポイント」として挙げるのが、現地のローカル決済への対応です。日本の「PayPay」「コンビニ決済」「Bitcash」のように、各国にはそれぞれ主要な現地決済手段があり、国によってはその市場シェアが50%から90%に達します。無視できない規模というわけです。

つまりクレジットカード決済しか用意していなければ、現地決済を主に使うユーザーを取りこぼしかねないということです。しかしXsollaではあらかじめローカルな決済手段に対応しているため、一度の連携でこの課題を解決できます。

まさにグローバル展開を考えているゲームメーカーにとっては心強いパートナーとなるでしょう。

現地ローカル決済の市場シェア一覧。

アメリカ・EU・日本―主要マーケットの規制はいまどうなっているのか

近年、モバイルゲームのマネタイズをめぐる規制は各国で急速に変化しています。Xsollaもその動きに合わせて、対応するサービスの整備を進めてきました。

たとえばアメリカでは、代替アプリ内課金と外部Web購入の部分で大きな変化がありました。きっかけはEpic Gamesとプラットフォーム間で争われた訴訟です。

発端は、Epic Gamesが外部決済オプションを導入したことがプラットフォーム側の規約違反にあたるとして訴訟に発展したことです。司法はEpic Gamesが求めた外部決済オプションを認めた一方で、プラットフォーム側にも、外部決済が利用された場合に手数料を受け取る権利を認めました。つまり規制が緩和されただけでなく、プラットフォーム側にとっては新たな収益構造が生まれたことになります。

なお新たな手数料体系は、2026年6月30日よりアメリカ、イギリス、ヨーロッパ地域で導入されました。日本では2026年12月末に適用される予定で、国内のゲームメーカーやパブリッシャーにも準備が求められます。

アメリカでの規制状況。

一方、EUではデジタル市場法(DMA)の施行以来、手数料体系が驚くほど複雑化しました。それを理由に撤退したマーケットプレイスもあったほどです。またパブリッシャーとプラットフォームの間での解釈も異なっていることから、ポリシーが整理されるのをただ待つのではなく、自社ストアを構築する動きが急速に広がりました。

EUの規制状況。

日本はEUと似た傾向にありながらも、iOSとAndroidに同時に規制が適用されるという点で業界から大きな注目を集めました。日本はこれまで外部決済やD2Cに慎重でしたが、近年は他の市場と同じ手数料体系を急速に採用しつつあります。

いずれにしてもアメリカ、EU、日本といった主要マーケットでは、従来のアプリストア中心から外部決済の流れに移行しつつあるのがトレンドです。しかも、それぞれの市場で規制やリスクが異なることから、適切な対応が求められる状況となっています。

日本の規制状況。

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Xsolla(エクソラ)の提供サービス

こうした複雑さに対応するためにXsollaが提供するのは「Xsolla Web Shop」「Buy Button」「不正決済防止対策」の3つのソリューションです。

Xsolla Web Shop

Xsolla Web Shopの概要。

Xsollaが提供するWeb Shopは、初期費用なしでさまざまなサービスや機能を利用できます。同社のサイトビルダーを使えば、ゲームの世界観に合わせたShopの構築と運営も可能です。

また自動化ツールの使用で最小限の運用体制にできるほか、日本チームが開発チームとユーザーを24時間サポートしてくれます。

実績も豊富で、2021年以降に700以上のライブWeb Shopを運営してきました。初回のWeb利用者のリピート率は80%以上で、使いやすさもうかがえます。決済方法が分からずに手間取ると、それだけで購入意欲は削がれますから、リピート率の高さは大きな利点と言えるでしょう。

また同社の説明によれば、Web Shopへ移行したことでモバイルの売り上げが60%増加した例もあるとのこと。収益上位100タイトルのうち7割がWeb Shopを採用しているという点からも、外部決済導線の整備が収益改善につながる可能性がうかがえます。

Web Shopの導入事例。
Web Shopの利点。

Buy Button

Buy Buttonの概要。

「Buy Button」は現在、アメリカ限定で実施しているもので、まさに規制改革を受けた施策です。ゲーム内に外部購入リンクを組み込むことで、XsollaのWeb ShopやPay Stationを通じたブラウザ決済が可能となります。

そのほか、購入プロセスを簡略化した「ワンタップ決済」、限定ボーナス等のインセンティブを利用した外部購入の促進、スマートフォンのホーム画面にWeb Shopに直結するアイコンを設置する「PWA」などで外部購入を促します。

ワンタップ決済の概要。
インセンティブ導入の概要。
PWAの概要。

不正決済防止対策

Xsolla(エクソラ)の不正決済防止対策(Xsolla Anti-Fraud)の概要。

Xsollaが提供する「不正決済防止対策(Xsolla Anti-Fraud)」は、事前に不正決済を防ぐものとなります。その仕組みは以下の3点です。

  • ゲーム内プロトコルによる不正検知を強化。

  • 機械学習システムと24時間365日監視の手動レビューによる、不正購入と正統購入の区別。

  • 不正決済防止フィルターと事前情報共有によるブロック。

これらにより、不正決済を最大99%防止し、チャージバックを削減して利益率の向上につなげているといいます。

チャージバック管理の概要。

こうしたサービスを導入した結果、韓国の大手ゲーム会社Joycityはわずか4ヶ月で収益を5倍に伸ばしました。社名非公表のパートナー企業でも、前年比の成長率が270%を超えたといいます。

モバイルゲームのマネタイズが大きく変化しつつある今、こうした導入企業の成果に注目が集まっています。

韓国大手ゲーム会社JoycityのXsolla導入事例。
名称非公表企業とのXsolla導入事例。

今回のセッションでは、いまも変わり続ける各地域の制度と、それに対応するXsollaのソリューションが、具体的な事例と数字とともに紹介されました。アメリカとEU、そして2026年12月末に新たな手数料体系が適用される日本と、外部決済をめぐる状況は市場ごとに異なるスピードで動いています。しかも求められるのは決済手段を増やすことだけではなく、各国の税務やコンプライアンス、ローカル決済への対応、そして不正決済の防止までを含めた総合的な体制づくりです。

裏を返せば、ここはパートナー選び次第で一気に前へ進める領域でもあります。MoRとして法的責任ごと引き受けるXsollaであれば、ゲームの世界観に合わせたWeb Shopの構築から現地決済への対応、納税やコンプライアンス、不正決済の防止までを一度の連携でまとめて任せることができ、開発チームは本来のゲームづくりとプレイヤーとの関係づくりに専念できます。わずか4ヶ月で収益を5倍に伸ばしたJoycityの事例は、その先にある伸びしろを示す一例といえるでしょう。海外展開やD2Cの強化を見据えているのであれば、まずはXsollaに相談してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。


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《気賀沢 昌志》

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