『アトリエ』シリーズ好調でコーエーテクモが2割増収―“月商10億円のスマートフォンゲーム”は生み出せたのか?【ゲーム企業の決算を読む】 | GameBusiness.jp

『アトリエ』シリーズ好調でコーエーテクモが2割増収―“月商10億円のスマートフォンゲーム”は生み出せたのか?【ゲーム企業の決算を読む】

コーエーは『レスレリアーナのアトリエ』の開発を担ったアカツキと資本業務提携契約を締結するなど、本格的なモバイル展開への布石を打っています。

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※UPDATE(2024/2/13 15:30):スマートフォンゲームの売上高および広告宣伝費に誤りがあったため、数値および関連する記述を修正しました。ご指摘いただき、ありがとうございました。

コーエーテクモの2024年3月期第3四半期連結業績(2023年4月1日~2023年12月31日)は、2割の増収となりました。

前年同期間は1割の減収でした。9月にリリースした『レスレリアーナのアトリエ ~忘れられた錬金術と極夜の解放者~』が300万ダウンロードを記録するなど好調。ゲーム機をメインに展開してきたアトリエシリーズの主戦場を、モバイルに移した最新作は大成功となりました。

コーエーは『レスレリアーナのアトリエ』の開発を担ったアカツキと資本業務提携契約を締結するなど、本格的なモバイル展開への布石を打っています。

ただし、モバイルは広告費が重くなることが今回の決算で明らかになっており、経営リスクの高さも露にしました。

「月商20億円のスマートフォンゲーム」というマイルストーン

コーエーテクモは2024年3月期通期(2023年4月1日~2024年3月31日)の売上高を前期比21.1%増の950億円、営業利益を同4.2%減の375億円と予想しています。第3四半期時点の売上進捗率は64.4%。前年同期間の進捗率は63.0%でした。今期は大型タイトルとして『Rise of the Ronin』のリリースが控えています。しかし、発売のタイミングが2024年3月22日と期末に近いことを考慮すると、業績予想と近い水準での着地になるものと考えられます。

決算短信より筆者作成

2024年3月期第3四半期のカテゴリー別売上高に注目すると、「パッケージ等」は1割の減収。DL(ダウンロード売上)は横ばい、DLC(ダウンロードコンテンツ)は4割増でした。ただし、「パッケージ」全体では1.2%の減収となっています。

決算説明資料より

増収への貢献度が高かったのが「オンラインモバイル」。全体で4割超の増収でした。その中でも「スマホ・ソーシャル」は358億5,000万円で、5割近い増収。今期の2割増収を支えているのは、モバイルゲームです。

コーエーテクモは2022年度~2024年度の第3次中期経営計画の中で、売上高1,000億円、営業利益400億円達成という目標を掲げていました。2024年3月期の予想は売上高が950億円、営業利益が375億円であり、ここで掲げている目標はほぼクリアされたことになります。

中期経営計画の目標を達成するためのKPIの一つが、「月商20億円のスマートフォンゲーム」を生み出すというものでした。


《不破聡》

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