
エレクトロニック・アーツ(以下、EA)CEOのアンドリュー・ウィルソン氏は、2026年第1四半期決算発表で「現段階ではビデオゲームの価格を変えるつもりはない」と発表したことをVGCなどの海外メディアが報じています。
ゲームの値上げではなく継続的に収益を得られるサイクルを目指す

VGCによるとアンドリュー氏は決算説明の電話会議で、EAは様々な製品で幅広い価格帯を提供しているため、現時点では大きな価格変更を行う予定はないと明言しました。基本プレイ無料からデラックス版に至るまであらゆる価格設定を網羅して提供することで、プレイヤーに最高のサービスを提供していると述べています。
最高財務責任者のスチュアート・キャンフィールド氏は、EAのライブサービスによる収益が堅調であることを踏まえて、ゲームの基本価格を引き上げるのではなく、継続的に収益を得られるサイクルを構築することに注力していると説明。2026年度の業績予想に変更がない旨を強調しました。
EAの2026年度第1四半期の決算報告では、純予約額が12億9800万ドル(前年同期比3%増)で、内訳はゲーム売上が2億1400万ドル(前年同期比27%増)、ライブサービスおよびその他が10億8400万ドル(前年同期比1%減)となりました。ライブサービスは過去12ヶ月間の純予約額74億ドルの72%を占めています。
2025年第4四半期の決算説明では、ウィルソン氏は物理パッケージの割合が少なくなり、価格帯の幅がこれまで以上に広がる変化を指摘したうえで、品質と価値の両立が実現できれば成長し続けられると述べていました。ゲームの値上げを実施するかという質問に対して価格を維持すると表明しており、本記事執筆時点でも価格据え置きの方針を継続しています。