
ケイブが窮地に立たされています。
2024年9月に岡本吉起氏を起用した大作『メテオアリーナ』をリリースしたものの、作り変えが必要だと2025年3月に長期メンテナンス入りに。今年6月に『メテオアリーナ・スターズ』として再スタートを切りました。リリース当初からヒットに繋がらず、2025年5月期(2024年6月1日~2025年5月31日)は1割強の増収に留まりました。
純利益は8割減。減損損失を計上したために今期の利益率は改善される可能性はあるものの、特筆すべき新作が少ないため、業績の停滞も懸念されます。
窮地を脱する大がかりな一手は悪手だったか?
ケイブは2025年5月期にゲーム事業において13.6億円の減損損失を計上しています。減損の理由として『メテオアリーナ』に言及しており、「6月25日にタイトル名を『メテオアリーナ・スターズ』へとリニューアルし、リブート版をリリースいたしましたが、今後の事業計画を慎重に精査した結果、想定していた収益の獲得が困難であると判断し、減損損失を計上しております」とアナウンスしています。
リニューアルは、PvPからPvEへの変更、ガチャ要素の排除など大胆な刷新でした。

※プレスリリースより
不具合修正といったネガティブな側面だけでなく、ユーザーを楽しませることを重視したポジティブな改修であったと言えるでしょう。しかし、結果として13億円もの減損損失を計上することに。会社側のアナウンスの内容からも、リニューアル後もダウンロード数を伸ばすことができていないようです。
2025年5月期の売上高は前期比13.8%増の139億6,900万円、営業利益は同39.4%減の11億3,300万円でした。
『メテオアリーナ』をリリースした2Q(2024年9月1日~2024年11月30日)の売上高は、前年同期間比で14.2%増の33億9,200万円でした。ケイブは、でらゲーを連結子会社化した2023年5月期の決算説明会にて、このゲームのプロジェクトが進行中であることを発表。製作委員会にはテレビ朝日が参加しており、大がかりなメディアミックス展開も期待されていました。しかし、四半期単体でも14.2%の増収に留まりました。