第1四半期が8割減益のGENDAはいかに巻き返す?―9月に決算を発表するゲーム関連企業一覧【決算発表スケジュール】 | GameBusiness.jp

第1四半期が8割減益のGENDAはいかに巻き返す?―9月に決算を発表するゲーム関連企業一覧【決算発表スケジュール】

9月はゲームセンター運営のGENDAが第2四半期、VTuberのANYCOLORが第1四半期、事業の再構築を行ったエイチームが本決算の発表を迎えます。本稿では、注目の企業をピックアップするとともに、決算発表を予定する企業を一覧で紹介します。

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第1四半期が8割減益のGENDAはいかに巻き返す?―9月に決算を発表するゲーム関連企業一覧【決算発表スケジュール】
  • 第1四半期が8割減益のGENDAはいかに巻き返す?―9月に決算を発表するゲーム関連企業一覧【決算発表スケジュール】

9月はゲームセンター運営のGENDAが第2四半期、VTuber事業のANYCOLORが第1四半期、事業の再構築を行ったエイチームが本決算の発表を迎えます。本稿では、注目の企業をピックアップするとともに、決算発表を予定する企業を一覧で紹介します。

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National Entertainment Network買収のシナジー効果はいかに?

9月12日はGENDAの2026年1月期第2四半期(2025年2月1日~7月31日)の決算発表日です。

GENDAは第1四半期(2025年2月1日~2025年4月30日)の純利益が前年同期間比で8割減でした。営業利益が3割減少したことに加え、為替差損やM&A関連費用を計上。利益を押し下げました。減益でのスタートとはいえ、GENDAは今期の業績は下期に偏重していることを強調。第1四半期は予算を上回る堅調な滑り出しだったと説明しています。

第2四半期の決算のポイントは2つあります。1つは業績が経営陣の予想の範囲内であるか、上振れ・下振れであればどの程度なのかです。GENDAは2026年1月期通期(2025年2月1日~2026年1月31日)の売上高を前期比40.4%増の1,570億円、営業利益を同32.6%増の105億円、純利益を同53.7%増の50億円と強気の予想を出しています。2Qの結果は通期計画を達成できるかどうかの判断材料となるでしょう。

もう1つは2024年に買収したミニロケ(無人のゲームセンター)の運営会社National Entertainment Network(NEN)のシナジー効果。GENDAはNENの景品を日本式のKawaii景品に入れ替えることで、収益性の底上げができると説明していました。すでにその取り組みを進めており、一部店舗では売上成長率が2.1倍まで高まっています。全体でどの程度の成長が見込めるのかが見えてくるでしょう。1Qの決算発表時はこの入れ替えに関する質問が多く、投資家が注目している様子もわかります。

ANYCOLORは更なる成長を期待させる材料が出てくるか

9月10日は「にじさんじ」のANYCOLORの2026年4月期第1四半期(2025年5月1日~2025年7月31日)の決算発表です。

前期は第1四半期(2024年5月1日~2024年7月31日)がまさかの2割近い減収、3割を超える営業減益でした。これは国内外のイベントが中止になったことや、コマース領域で遅延が発生したことが主な要因。特にグッズの発送遅延は後の業績にも影響を与えました。ANYCOLORは前期中にこの問題を解消。通期では売上高、営業利益ともに期初予想を上回って着地しています。

今期は通期売上高を上限で前期比18.9%増の510億円、営業利益を同22.9%増の200億円と力強く成長する予想を出しました。下限でも売上・営業利益ともに2桁成長を見込んでいます。

今年は「にじさんじ」の大型イベントで中止になったものはなく、ネガティブ要因は見当たりません。8月には日本取引所グループのJPX総研が算出を行う「JPXプライム150指数」構成銘柄の定期入れ替えで、ANYCOLORが追加されるなど好材料もありました。株価も堅調に推移しています。

決算発表では、マネジメント体制の強化や新設スタジオを開設したことによる成果、「NIJISANJI EN」の今後の事業展開への言及の有無など、好材料が出てくるのかに注目です。

ゲーム事業の黒字転換を果たしたエイチーム

エイチームホールディングスは9月5日に本決算を発表します。

エイチームは2024年に国内の大手投資ファンドのアドバンテッジパートナーズ傘下にあるコンサルティング会社、アドバンテッジアドバイザーズから50億円の資金を調達しました。それに伴い、「引越し侍」や「ナビクル」などの送客メディア事業に加え、デジタル広告などの運用代行事業などを合わせた集客支援事業を注力領域に位置づけました。BtoB領域への選択と集中を進めたのです。

従って、モバイルゲームなどを手がけるエンターテインメント事業はダウントレンドを継続中。2025年7月期第3四半期(2024年8月1日~2025年4月30日)の売上は前年同期間比5.3%減の30億5,900万円でした。ただし、タイトルの効率的な運用を推進し、コスト削減策を実施したため、1億2,000万円の赤字から3億4,000万円もの黒字に転換しています。

黒字転換は選択と集中を進めた最大の成果だと言えるでしょう。必然的にエイチームは協業案件の比率が高まっており、オリジナルタイトルの開発は積極的に行っていません。この戦略は来期も継続すると予想できます。

決算発表ではエンターテインメント事業におけるサプライズ発表があるかどうかに注目です。

証券コード

会社名

決算発表日

種別

決算期末

3662

エイチームホールディングス

9/5

本決算

7/31

5031

モイ

9/10

第2四半期

1/31

4334

ユークス

9/10

第2四半期

1/31

5032

ANYCOLOR

9/10

第1四半期

4/30

6535

アイモバイル

9/11

本決算

7/31

9565

GLOE

9/11

第3四半期

10/31

4382

HEROZ

9/11

第1四半期

4/30

3657

ポールトゥウィンホールディングス

9/12

第2四半期

1/31

4174

アピリッツ

9/12

第2四半期

1/31

4175

coly

9/12

第2四半期

1/31

9166

GENDA

9/12

第2四半期

1/31

3903

gumi

9/12

第1四半期

4/30

《不破聡》

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