受託開発会社の決算ラッシュが示す2026年のゲーム業界の未来―1月に決算を発表するゲーム関連企業一覧【決算発表スケジュール】 | GameBusiness.jp

受託開発会社の決算ラッシュが示す2026年のゲーム業界の未来―1月に決算を発表するゲーム関連企業一覧【決算発表スケジュール】

2026年1月はシリコンスタジオが通期、クリーク・アンド・リバー社が第3四半期、トーセが第1四半期の決算発表を行います。本稿では、注目の企業をピックアップするとともに、決算発表を予定する企業を一覧で紹介します。

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受託開発会社の決算ラッシュが示す2026年のゲーム業界の未来―1月に決算を発表するゲーム関連企業一覧【決算発表スケジュール】
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2026年1月は受託開発のシリコンスタジオが通期、クリーク・アンド・リバー社が第3四半期、トーセが第1四半期の決算発表を行います。本稿では、注目の企業をピックアップするとともに、決算発表を予定する企業を一覧で紹介します。

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シリコンスタジオは2桁の増収、営業増益を計画中

1月14日はシリコンスタジオの本決算の発表日。

2025年11月期通期(2024年12月1日~2025年11月30日)は、2025年10月にリリースした『NINJA GAIDEN 4』の開発協力を行っています。

会社の大きな動きとして、2024年12月に連結子会社だったイグニス・イメージワークスを吸収合併、経営資源の集中と組織運営の効率化を進めました。イグニス・イメージワークスは3DCGを核として、ゲームやアミューズメント、映画などのジャンルに映像を提供するクリエイター集団。吸収合併は、シリコンスタジオの一部署になったことを意味します。

意思疎通や意志決定が迅速になり、効率的な経営が行えるようになるうえ、窓口やシステムも統合されるために業務効率も上がります。一方で手続きや決議に時間がかかることや、人事制度が変わるなど現場社員にも負担がかかることがデメリット。しかし、小回りを利かせた経営をするためのスリム化は必要であり、社員のモチベーションの維持など、経営陣の腕が試される一年でした。

足元の業績は堅調。2025年11月期通期の売上高は前期比24.9%増の46億7,300万円、営業利益は同39.0%増の1億8,500万円を予想しています。第3四半期累計期間(2024年12月1日~2025年8月31日)の進捗率は売上高が69.1%で、営業利益が68.1%でした。

来期の見通しと事業計画が注目のポイントです。

バンダイナムコと合弁会社を立ち上げたクリーク・アンド・リバーのゲーム事業は好調

1月8日はクリーク・アンド・リバー社が第3四半期の決算を発表します。

2026年2月期第2四半期累計期間(2025年3月1日~2025年8月31日)のゲーム&ライツマネジメントの売上高は前年同期間比14.9%増の85億900万円、営業利益は同4.5%増の7億6,400万円と好調。

クリーク・アンド・リバーは2025年3月にバンダイナムコエンターテインメントと合弁会社URS Gamesを立ち上げました。また、モントリオール支社を通じた海外の開発案件を受託した影響で増収増益に。加えて、『Pokémon LEGENDS Z-A』の制作の一部を担当するなど、業界全体の大型タイトル開発ラッシュの好影響を受けています。

子会社のクレイテックワークスは、今期約1億円という大型の投資を行って大型案件獲得にも動いています。今後の成長に期待ができます。

1月8日はトーセも2025年8月期第1四半期(2025年9月1日~2025年11月30日)の決算を発表します。

トーセは今期通期は1.9%の減収、41.3%の営業減益と冴えない予想を出しています。ゲーム事業の売上は横ばいで推移するものの、レベニューシェアの反動減で大幅減益となる見込み。弱含むモバイルゲーム市場の影響を受けているようです。

『HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR』の開発を発表したワンダープラネットの今期業績は?

1月13日はワンダープラネットが2025年8月期第1四半期(2025年9月1日~2025年11月30日)の決算を発表します。

2025年9月24日に『ジャンプ+ジャンブルラッシュ』をリリースしました。大型タイトルが業績にどれだけ影響するのか注目。

2024年6月24日に日本で配信を開始した『パンドランド』はヒットに繋がらず、2024年8月期、2025年8月期は減収。ワンダープラネットが商機を見出していた「ハイブリッドカジュアルゲーム(アプリ内課金+アプリ内広告)」という長期運営型のビジネスモデルは暗礁に乗り上げました。

『ジャンプ+ジャンブルラッシュ』はモバイルゲームの原点回帰とも言えるタイトル。そして2025年10月3日にブシロードとの共同開発ゲーム『HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR』を2026年に世界同時配信すると発表しました。

他社のヒットIPを活用してリスクヘッジを図りつつ、ヒット確率を上げるという競合他社と同じ戦略をとるようになりました。

収益柱である『クラッシュフィーバー』はリリースから10年以上が経過しました。いよいよ減衰が激しく、新たなヒット作を立ち上げなければ停滞局面に入りかねません。その瀬戸際に立たされています。

証券コード

会社名

決算発表日

種別

決算期末

4763

クリーク・アンド・リバー社

1/8

第3四半期

2/28

4728

トーセ

1/8

第1四半期

8/31

4343

イオンファンタジー

1/9

第3四半期

2/28

4829

日本エンタープライズ

1/9

第2四半期

5/31

3815

メディア工房

1/9

第1四半期

8/31

6047

Gunosy

1/13

第2四半期

5/31

9278

ブックオフグループホールディングス

1/13

第2四半期

5/31

3760

ケイブ

1/13

第2四半期

5/31

4198

テンダ

1/13

第2四半期

5/31

4199

ワンダープラネット

1/13

第1四半期

8/31

3907

シリコンスタジオ

1/14

本決算

11/30

7610

テイツー

1/14

第3四半期

2/28

3935

エディア

1/14

第3四半期

2/28

6552

GameWith

1/14

第2四半期

5/31

3810

サイバーステップホールディングス

1/14

第2四半期

5/31

3697

SHIFT

1/14

第1四半期

8/31

7035

and factory

1/14

第1四半期

8/31

8783

abc

1/14

第1四半期

8/31

《不破聡》

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