『学マス』など新作ヒット多数のサイバーエージェント、 ゲーム事業が利益2倍-「ABEMA」メディア事業は10年ぶり黒字化【FY25 通期】 | GameBusiness.jp

『学マス』など新作ヒット多数のサイバーエージェント、 ゲーム事業が利益2倍-「ABEMA」メディア事業は10年ぶり黒字化【FY25 通期】

サイバーエージェントの2025年度はゲーム事業のヒットで利益倍増し、全体も大幅増益。

企業動向 業績
『学マス』など新作ヒット多数のサイバーエージェント、 ゲーム事業が利益2倍-「ABEMA」メディア事業は10年ぶり黒字化【FY25 通期】
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サイバーエージェントが発表した2025年9月期(2024年10月1日~2025年9月30日)の連結決算は、売上高が8740億3000万円(前年同期比9.1%増)、営業利益が717億200万円(同78.9%増)、経常利益が717億4300万円(同80.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が316億6700万円(同98.2%増)となり、創業来28期連続の増収を達成し、利益面でも大幅な成長を遂げました。

この好調な業績を力強く牽引したのがゲーム事業。期間中に7本の新規タイトルをリリースし、『学園アイドルマスター』をはじめとする複数の大型ヒットを創出しました。それに加え、外部決済への移行効果も寄与し、利益を大きく伸ばしています。また、メディア&IP事業が新しい未来のテレビ「ABEMA」の黒字化により10年ぶりに営業利益を計上したことも、全体の利益向上に貢献しました。

セグメント別業績:ゲーム事業が利益を約2倍に拡大、メディア&IP事業は黒字転換

ゲーム事業

ゲーム事業の売上高は2167億1000万円(前年同期比10.6%増)、営業利益は607億7200万円(同96.5%増)と、大幅な増収増益を達成しました。

当期間は、『呪術廻戦 ファントムパレード』や『学園アイドルマスター』、『Shadowverse: Worlds Beyond』など、グローバル展開6本を含む計7本の新規タイトルをリリースし、高いヒット率を記録。これらの新作が業績に大きく貢献したほか、外部決済への移行効果もあり、営業利益は前年の約2倍となる目覚ましい成長を遂げました。

また、強化分野である海外展開も好調に推移しています。海外売上高は前年同期比で6倍となる200億円に達するなど、グローバル市場での存在感を一層高めています。

メディア&IP事業

メディア&IP事業は、売上高2315億4300万円(同15.7%増)、営業利益82億6200万円(前年は7億5500万円の損失)を計上し、「ABEMA」サービス開始から10年で初の通期黒字化を達成しました。アニメスタジオの設立など、IP(知的財産)創出への取り組みも着実に進捗しており、今後の成長が期待されます。

インターネット広告事業

インターネット広告事業の売上高は4612億2000万円(同6.1%増)、営業利益は176億200万円(同14.0%減)となりました。大型顧客の離脱があったものの、既存顧客との取引拡大により売上は堅調に推移しました。一方で、AIを活用した新規事業への先行投資等により、利益は減少しています。

投資育成事業

投資育成事業は、売上高16億6300万円(同73.8%減)、営業損失15億1500万円となりました。

今後の見通し:営業利益はレンジ予想、ゲーム事業のヒットを狙う高収益モデルへ

サイバーエージェントは、2026年9月期の連結業績予想として、売上高8800億円(同0.7%増)を見込んでいます。営業利益については、ヒット作の有無で業績が大きく変動するゲーム事業の特性を考慮し、500億円から600億円のレンジでの予想としています。

同社は中長期的な戦略として、メディア&IP事業とインターネット広告事業で安定した利益基盤を構築し、その上でゲーム事業での大型ヒットを狙うことで、高収益なビジネスモデルの確立を目指す方針です。

《多賀秀明》

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