「AIにアイデアを盗まれるかもしれない」―『Papers, Please』のLucas Pope氏、開発中タイトルを口にすることへ不安を語る | GameBusiness.jp

「AIにアイデアを盗まれるかもしれない」―『Papers, Please』のLucas Pope氏、開発中タイトルを口にすることへ不安を語る

AIによる盗用への不安にクリエイターは揺れています。

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「AIにアイデアを盗まれるかもしれない」―『Papers, Please』のLucas Pope氏、開発中タイトルを口にすることへ不安を語る
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「Mike & Rami Are Still Here」Pope氏の発言は27分30秒付近から

「AIのせいで次のプロジェクトを発表することに不安を感じている」、『Papers, Please』『Return of the Obra Dinn』の開発者であるLucas Pope氏は、ポッドキャスト番組の中でこう語りました。

「話したくても話せない」―AI時代のクリエイターの葛藤

パブリッシャーNo More Robotsの創業者であるMike Rose氏とゲーム開発者Rami Ismail氏がホストを務める「Mike & Rami Are Still Here」の中で、次のメジャーリリースに向けてどのような計画を持っているか?と問われたPope氏。同氏は、開発中のゲームについて話すことは好きだが、開発環境が昔とは違い「生成AIや他の開発者からのアイデア盗用が起こりうる可能性」を考えて、開発中のものについて「あまり話をしないようにしているんだ」「絶対に話さないというルールを決めたわけじゃないけれど、気乗りしなくなった。この壁が崩れて、いつかまた自分が取り組んでいることについて、気兼ねなく話せるようになればと願っている」と語りました。

『Papers, Please』

YouTubeやInstagram、Xといったツールの登場により、情報の拡散力が以前とは比べものにならないほど増した昨今、Pope氏の盗作に対する懸念はもっともです。しかし、さらに気になるのは続く発言でした。

“成功した前作”が生むプレッシャー

Pope氏発言

それに『Obra Dinn』や『Papers, Please』にはかなり満足している。もう二度とあんな作品は作れないんじゃないか、みたいな気もするんだ。この2作品は本当に運が良かったんだ。良い作品だけを残して自分は引退したいのかもしれない。次に作るゲームがみんなに気に入ってもらえないかも……などと、わざわざ自分を落ち込ませる必要があるとも思えない

このPope氏の発言を受け、Ismail氏も同様にiOS向け釣りゲーム『Ridiculus Fishing』をリリースした際、大きな手ごたえを感じたが、次に手がけたタイトルは開発が軌道に乗るまでかなりの時間を要したとのこと。その大きな理由の1つは「やばい、前作は良かったから、みんなの期待が高まってる!という感覚に囚われてしまったから」と述べています。

2つの大ヒット作を生み出したPope氏だからこそ、新しいアイディアを形にした次回作がどう受け止められるか?という重圧に加えて、軽い気持ちで少し話したことがWeb上に残り拡散され、多くの人の目に触れ、AIボットに情報収集され、盗用されるかもという不安が、同氏のゲーム開発に対するモチベーションにブレーキをかけているのかもしれません。

『Return of the Obra Dinn』

掲示板Redditでは番組を視聴したユーザーから「シンプルだが秀逸な(Pope氏の)コンセプトに刺激され、違う形で発展させたゲームを開発した人もいた。でも確かに彼のヒット作は2つとも、粗悪なコピー品が溢れすぎている」あるいは「倫理観のない人々による、才能に見合った対価を支払わずに安価に製品を作りたい、という気持ちを生成AIが助長している」など、Pope氏の不安を当然とする声もあります。

一方で「多くの名作ゲームは互いに影響を与え合い、過去のヒット作という“巨人の肩の上”に成り立っている」、「“許容できるAI”や盗用については人により見解が異なる。かつてFPS作品は一時期、DOOMクローンと呼ばれていた」という声も見られます。





《稲川ゆき@Game*Spark》

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