アメーバピグのユーザー属性は? そして15歳以下規制の影響は?・・・「データでみるゲーム産業のいま」第10回 | GameBusiness.jp

アメーバピグのユーザー属性は? そして15歳以下規制の影響は?・・・「データでみるゲーム産業のいま」第10回

先日、サイバーエージェント社より、同社が運営するSNS『アメーバピグ』について、青少年保護の観点から15歳以下のユーザーを対象に4/24以降一部機能の利用を制限するという発表がなされました。今回は、そのアメーバピグを取り上げ、各種データをご紹介いたします。

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先日、サイバーエージェント社より、同社が運営するSNS『アメーバピグ』について、青少年保護の観点から15歳以下のユーザーを対象に4/24以降一部機能の利用を制限するという発表がなされました。今回は、そのアメーバピグを取り上げ、各種データをご紹介いたします。
  • 先日、サイバーエージェント社より、同社が運営するSNS『アメーバピグ』について、青少年保護の観点から15歳以下のユーザーを対象に4/24以降一部機能の利用を制限するという発表がなされました。今回は、そのアメーバピグを取り上げ、各種データをご紹介いたします。
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先日、サイバーエージェント社より、同社が運営するSNS『アメーバピグ』について、青少年保護の観点から15歳以下のユーザーを対象に4/24以降一部機能の利用を制限するという発表がなされました。今回は、そのアメーバピグを取り上げ、各種データをご紹介いたします。

まず【図1】をご覧ください。これは1月のアメーバピグのユーザー全体像を俯瞰したものです。グラフの右側はアカウント登録者およびMAU(アクティブゲームユーザー)のデータ。折れ線グラフは「ゲームコンテンツ利用率(MAU÷登録者数)」を示します。グラフの左側は、MAUを当社指標の[IPS]別構成比で表したものです。

左側のグラフからは、赤系グラデーションで示された、ゲーム関与度の高い[イノベータ][アーリーアダプタ]の比率が、10代から高齢層に移るに従い漸減していることが確認できます。また緑色の部分はゲーム専用機を所持していないユーザーを表しています。アメーバピグでゲームコンテンツを遊ぶユーザーのうち、10代では10%弱、20代から40代前半にかけては20%前後のユーザーが、ゲーム専用機を所持せず、携帯電話やPCでゲームを遊んでいるようです。

右側のグラフに目を移すと、アカウント登録者が最も多いのは20代後半(25-29歳)であり、この年代だけで約75万人のユーザー規模があります。その下の3年代(10-14歳/15-19歳/20-24歳)に151万人、上の3年代(30-34歳/35-39歳/40-44歳)もほぼ同規模の163万人のユーザーが分布しています。次に、その中のMAU(アクティブゲームユーザー)のユーザー分布を見ると、ピークは20代前半(20-24歳)で32万人、その前後3年代にそれぞれ約75万人のユーザーが確認できます。つまり、アカウント登録者もMAUも似たようなユーザー分布を示していますが、MAUの方が1世代若い傾向が見られます。

ここで、ゲームコンテンツ利用率(アカウント登録者に占めるMAUの割合)も含め、ひとまずアメーバピグのユーザー分布傾向を以下のように整理します。

・10代前半から40代前半までを中心世代とし、幅広くユーザーが分布している
・世代間の規模較差はあまり大きくなく、全体の分布傾向はなだらか
・ゲームコンテンツ利用率は10代前半が72%と突出しており、それ以外の世代はほぼ40%代に収まっている

さらにユーザー構成を深く見ていきます。【図2】はアメーバピグの課金状況を「性別×世代」のクロスでまとめたグラフです。

MAU全体の男女比は35%:65%と、やはりアメーバピグは女性ユーザーの支持が強いSNSであることが確認できます。男女別の課金率は女性12.3%、男性11.4%と、こちらも女性の比率の方が若干高くなっています。今回はスペースの関係でご紹介できませんが、当社データによると、他のSNSでは一般的に男性の方が女性よりも高い課金率を示しており、これをとって見てもアメーバピグの特殊性が分かります。また、アメーバピグ同様に女性比率が高いことで知られるmixiと比較すると、アメーバピグの課金率はmixiのそれよりも倍以上高いことが確認できています。これらのことから、国内における主要SNSの中で、アメーバピグは非常に独自性の高いポジションにあるSNSであるといえるでしょう。

続いて、課金ユーザー(MPU)の分布を見ます。これはMAUとは分布傾向が少し異なります。ピーク世代自体はMAUと同じく20代となっていますが、10代ユーザーについてはMAUとは違ってそれほど多くはありません。むしろ40代ユーザーの方が目立ちます。つまり、MPUについては20代をピークとした若年女性ユーザーが中心で、それに40代ユーザーが続いているという状況です。10代ユーザーのMPUが少ないというのは、おそらく可処分所得や決裁権限が関係しているのでしょう。

最後に、今回の規制の対象である「15歳以下ユーザー」に着目します。
アカウント登録者は約41万人、MAU(非課金ユーザーも含めたアクティブゲームユーザー全体)については、およそ30万人に達します。これはMAU全世代合計の14%にあたります。若年ユーザーとなると、やはりゲームに対する志向性は強い世代でしょうから、今回の利用規制措置による心理面のダメージは確かに決して小さくはないでしょう。(※注:今回の規制対象はゲームコンテンツだけではなく、それ以外のサービスの大部分に及んでいます)

一方、MPU(課金ユーザー)については男女合計で約1.6万人であり、MPU全体に占める比率にして6%といったところです。MAUの比率(14%)と比べるとそれほど多くはありません。従って、今回の規制適用後の課金売上に与えるマイナスインパクトは比較的軽微であると考えられます。

このように、今回アメーバピグ(サイバーエージェント)が主要SNSの中でいち早く課金に対する自主規制策を講じたかたちとなりましたが、その後GREEも規制内容は異なるものの、同じく課金について規制策を打ち出しました。今後も課金の適正化に向けた各SNSの動きが活発化していくと考えられます。当社としてもアップデートされたデータを随時ご紹介してまいります。

ゲームエイジ総研
「Monthlyゲームマーケット・トレンドレポート」 発行人 光井誠一

調査スキームについて
本ページ掲載のデータは、約2万サンプルを対象とした大規模インターネット調査の調査結果を元に、社会調査(訪問調査/毎月実施/1,200サンプル)をベースに構築したウェイトバック値(補正係数)により拡大集計したものです。この手法により、ネットバイアスを排除したユーザープロフィールの実像を推計することが可能となっています。なお、調査手法その他詳細につきましては、ゲームエイジ総研のHPにてご確認ください。
《光井誠一》

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