PlayStation 4、日本のユーザーはどう迎えた?・・・「データでみるゲーム産業のいま」第52回 | GameBusiness.jp

PlayStation 4、日本のユーザーはどう迎えた?・・・「データでみるゲーム産業のいま」第52回

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約1年振りにこのコーナーを再開いたします。今後は不定期連載になりますが、随時有益な情報を提供してまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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さて、連載再開1回目は来る2月22日にいよいよ発売されるPlayStation 4(以下『PS4』)をはじめとした次世代コンソール機を取り上げます。

PS4は、既に昨年11月に発売された欧米市場を皮切りに、各国で非常に好調なスタートを切っておりますが、主要マーケットのひとつである日本は約3ヵ月遅れほぼ最後発となります。これ自体が過去に前例がないことですが、国内のゲームユーザーにはPS4の発売を心待ちにしている人も多いことでしょう。

そこで今回は、このPS4に対する国内ゲームユーザーの期待度に関する当社の調査結果から、PS4が持っているマーケットポテンシャルについて考察したいと思います。

それでは当社の国内調査データをご紹介する前に、先行して発売された欧米市場において、このPS4とXbox Oneがどのような評価を受けているかをお伝えします。これについては、イタリアに本社を置きゲームのローカライズを主業務とする【ビナリソノリ社】から現地の生の声が届けられておりますので、それをご紹介いたします。なお、このレポートは昨年11月下旬に寄せられたものです。従って、欧州ではまだPS4がロンチを迎えていない段階で書かれたものですので、一部市場予測を中心にまとめられているところがあることをあらかじめお断りしておきます。

■1.高まるPS4とXbox Oneに対する期待

ヨーロッパは伝統的にソニーがコンソールの売り上げをリードしてきた市場です。 3700万台ほどの売上を達成した初代PlayStationは、NINTENDO 64(630万台)やセガサターン(110万台)を大きく引き離しました。その次の世代のコンソールに関しても同じ現象が起き、PlayStation 2は5500万台以上を売上げ、ヨーロッパで史上最も売れたコンソールになりました。それに対し、Xboxは720万台、ゲームキューブは450万台、ドリームキャストは190万台の販売にとどまりました。

現世代機市場において、任天堂はWiiで大きな成功を収めソニーに追いつきましたが、マイクロソフトはXbox360がPS3よりも売れた北米での成功を欧州では再現できませんでした。ヨーロッパではXbox 360よりPS3の方が普及しており、更に最近数か月はWiiよりもPS3の方が売れています。

これらの理由からヨーロッパはPlayStationフォーマットの牙城と考えられており、次世代機においても状況は変わりそうにないというのが市場関係者の大方の見方です。多くのヨーロッパの小売りがPS4に対する需要は非常に高いものがあるとコメントしています。あまりにも人気が高く、8月初旬にはソニーが小売りに対し発売当日の十分な出荷量が保証できないため、PS4のプリオーダーの受付をやめるよう伝えたほどです。言い方を変えれば、PS4は発売日以降数週間、完全な品切れ状態になることが予想されているということです。この記事を書いている段階で、イタリアとフランスの小売数店舗に聞いてみましたが、予約していないユーザーがPS4を買えるようになるのは早くて“2月か3月頃”とのことでした。

■2.欧州各国の反応

次世代機の初期購入者の割合は欧州諸国間でそれほどの差はないと思われますが、過去にソニーの存在感が強かった国々(スペイン、フランス、イタリア)においてPS4は特に健闘するものと思われます。一方、Xbox Oneは、今でもヨーロッパ最大のゲーム市場であるイギリスでは健闘すると見られています。業界の関係者の中にはイギリスではXbox Oneの方がPS4よりも売れるのではないかと予想する人もいます。そういう人の中の一人、John Lewisというデパートチェーンのhead technology buyerであるJonathan Marsh氏は、“過去の経験から、Xbox Oneの同発ソフトは我々の顧客に大変魅力的に映ることが分かっている”と述べています。

一方ゲームジャーナリストたちは、ほぼ全員がPS4はXbox Oneよりも大きな成功を収めると予想しています。”イタリアの小売から聞く限り、PS4はXbox Oneの4倍の予約を集めています”と、世界で最も売れているゲーム雑誌Game Informerのイタリア版編集長Matteo Bonassiは語ります。”個人的にはXbox Oneのロンチタイトルの方がずっと強力だと思いますが、イタリアの顧客にとっては価格設定が非常に重要です。それに、伝統的にイタリアではPlayStationの名前はとても強力なものです。”

Edge magazine、EGM、GamesTMなど著名な雑誌で記事を書いているベテランゲームジャーナリストのThomas Puha(フィンランド在住)は、北欧市場についてこう語っています。”当地の人々はとにかく新しいハードが欲しいのです。一般的に人々は新しいものが大好きなのであって、そういう意味でロンチタイトルはさほど重要ではありません。新しい強力なコンソールが出るということ自体がエキサイティングなのです。これらのコンソールがオンラインで提供するサービス(ダウンロードゲーム、F2Pゲーム、特にNetflix、Viaplay、HBOなどから提供されるストリーム式の映画)こそが大変重要であり、それらがロンチ時に利用できることが大切だということを認識すべきです。その上で言えることは、PS4が素晴らしいスタートを切ることは疑いがないということです。すでにPS3のロンチ時の販売数を超えています。PlayStationが常にヨーロッパで人気があったことを考えると、これは特に驚くには値しませんが。“

ヨーロッパにおけるソニーの圧倒的な人気の唯一の例外と言える国はオランダです。”Xboxブランドは伝統的にオランダでとても強いのです。マイクロソフトは現在市場の45%弱という圧倒的なシェアを誇っています。これは他のほとんどのヨーロッパの国々をも上回ります”と、ビデオゲームをテーマにしたヨーロッパのTVショーで最も成功したものの一つGameKingsで司会を務めるBoris Van der Venは言います。オランダの国境に近いドイツの電化製品店ではすべて売り切れとなっています。また、オランダのゲームショップはXbox Oneと対応ゲームをヨーロッパの他地域から輸入して売っています。Amazon.de(ドイツのアマゾン)は何千台ものXbox Oneをオランダのゲームユーザーに販売しています。このことは多くのビジネスを失うことになるオランダの小売業の人々を怒らせています。

マイクロソフトがこれらの地域で正式にハードを発売することになった時、オランダで発売時の盛り上がりを再び演出することは大変難しいでしょう。オランダの業界人の間の共通認識は、マイクロソフトはソニーを大変恐れており、そのためXbox Oneの在庫の多数を自分たちにとって最も重要な市場、すなわち北米に振り分けることにしたのだろう、というものです。オランダのゲームユーザーたちも同じように感じており、この決定をこころよく思っていません。これはマイクロソフトのイメージを損なうものです。”
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■3.北米市場では?

ヨーロッパはソニーが優勢ですが、北米は絶対的にマイクロソフトのホームグラウンドです。北米のゲームユーザーを満足させるべく用意されたラインナップのおかげで、マルチプラットフォームのタイトルではほとんどのケースでXbox360がPS3の販売数を大きく上回りました。例えば、アクティビジョンの『Call of Duty: Black Ops』はXbox360版が北米で920万本もの販売を記録したのに対し、PS3版は570万本にとどまりました。しかしながら、ヨーロッパに比べて北米のシナリオは予想しにくく、PS4とXbox Oneの販売数も少なくとも初期段階はかなり拮抗するものと思われています。PS4のロンチは大成功を収め、24時間以内に100万台以上のPlayStation 4が販売され、ソニーにとって史上最速で売れたコンソールロンチとなりました(過去の記録では2000年の日本におけるPS2の98万台が最高でした。)マイクロソフトもまた発売後24時間で100万台のXbox Oneを販売したことを発表しましたが、これは北米だけでなく全世界(13を超える市場)でのロンチ台数を合算したものです。

■4. 今後の予測

もちろんソフトも重要ではありますが(Wii Uは発売時、およびその後数か月の間に発売されたタイトルが少なかったためにヨーロッパでも北米でも苦戦しています)、それよりも、初期購入者にとっては価格の方がより大きな要素になると思われます。PS4はヨーロッパで 399ユーロ、北米で399ドル、Xbox Oneはそれぞれ499ユーロ、499ドルで販売されます。価格差を埋めるため、マイクロソフトはXbox One購入者に対し二つの同梱版を提供しました:Xbox One Day One Editionを購入したゲームユーザー全員が『FIFA 14』か『Forza Motorsport 5』を無料でダウンロードできることにしたのです。これはマイクロソフトにとって大胆な戦略であり、欧州のユーザーにおけるスポーツやレースゲームの人気の高さを考えると大変効果的な作戦です。『FIFA 14』は『Grand Theft Auto 5』には及ばないものの、ヨーロッパで2013年に最も売れたソフトですし、『Gran Turismo 5』 は欧州において、全てのPlayStationプラットフォーム対応タイトルの中で最も売れたゲームです。

現行機ユーザーがどのタイミングで次世代機の購入を決断するかということについては、マイクロソフトとソニーのアプローチの違いに注意する必要があります。マイクロソフトは2012年からXbox Oneにすべてのリソースを集中させており、今年(注:2013年)のクリスマスにはほぼ全てのマイクロソフト製ゲームがXbox360ではなくXbox Oneで発売されます。実際、現在マイクロソフトが開発中または発売予定になっているAAAタイトルはすべてXbox Oneで発売されます: Haloの次回作、Remedy(Alan Wakeの開発元)のQuantum Break、Insomniac Games(皮肉なことにPS2で最も成功したソニーのフランチャイズの一つである『Ratchet and Clank』シリーズのクリエイター)による『Sunset Overdrive』、等々。

一方、ソニーは最近発売されたQuantic Dreamの『Beyond: Two Souls』や『Gran Turismo 6』などに代表されるように未だPS3用にAAAタイトルをリリースしています。このことから、Xbox360ユーザーの方が先に次世代機に乗り換える可能性が高いと思われます。とは言っても、サードパーティーがPS3版やXbox360版のことを考慮しなくて良くなるほどPS4/Xbox Oneが普及するまでにはいましばらく時間を要することでしょう。おそらく、2014年中はまだ複数世代のコンソールで発売されるマルチプラットフォームのゲームが多く見られるのではないかと思います。

このように、伝統的に日本よりもXboxプラットフォームの市場競争力が高い海外市場、特に北米市場については今後の市場動向が非常に不透明であるというのが正直なところです。

ちなみに、今年1月末の時点では、北米市場ではPS4が226万台、Xbox Oneが212万台。一方の欧州市場ではPS4の212万台に対し、Xbox Oneは85万台となっています。これまでのところ、上記のレポート(欧州はPS4が優勢、北米は拮抗)が的中したかたちです。

それでは、わが国内市場ではどうでしょうか? 国内市場は海外市場とは対照的にXboxフォーマットの市場競争力が低く、これまでは基本的にはソニーと任天堂が市場をリードしてきました。しかし、Wiiで大成功を収めた任天堂もWiiUでは一転して非常に苦戦を強いられているのが現状です。また、Xbox Oneについては現時点でマイクロソフトから正式な国内での発売時期に関してアナウンスされておりません。それだけにPS4に対する市場関係者やユーザーの期待は高まるばかりですが、実際の需要はどのくらいあるのでしょうか?

そこで、当社(ゲームエイジ総研)は今年1月下旬(PS4発売の約1か月前)に国内ゲームユーザー約2,800名に対し、PS4の市場受容性に対する調査を実施いたしました。今回はその調査結果をご紹介いたします。
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■5. PlayStation 4の国内ユーザー動向

まず、PS4の購入意向者の規模はどれくらいでしょうか。【図1】をご覧ください。PS4をはじめ、上記の通り国内発売日が未発表のXbox Oneや現行機も含めた全9機種について今後の購入意向を聴取しました。表示は旧機種を除く5機種で行っています。

10-59才男女の国内ゲームユーザー4,412万人のうち、PS4の購入意向を示したユーザーは541万人で、全機種中最も購入意向者が多くなっています。発売から2年が経過したVita、また発売から1年が経過したばかりのWiiU購入意向者の規模と比較しても、その注目度の高さがうかがえます。

Xbox Oneは既述の通り、日本国内での正式なアナウンスが待たれる状態であり、現時点ではほとんど情報露出がありません。そうした影響もあり、購入意向者規模は小さくなっています。これは当社が別途行っている調査において、Xbox360を使用している月間アクティブユーザー数が40万〜50万人で推移しているという実態とも整合がとれている数値です。



PS4購入意向者が全機種中最も多く、調査時点(発売まで約1ヶ月前時点)で541万人の購入意向者が存在することがわかりました。では、そのユーザー構成はどのようになっているのでしょうか。【図2】は、PS4とPS4に次いで購入意向者規模が大きいWiiUの[性別/年齢層/IPS構成比]を比較表示した表です。各セグメントで傾向の違いが表れており、各ゲーム機・各メーカーの特徴がよく出ています。PS4は男女比が4:1で、20代前半〜30代前半を中心とした構成であるのに対し、WiiUは男女比がほぼ半分ずつで、10代前半が目立つ構成となっています。いずれも現行機・前世代機であるPS3とWiiのユーザー構成に酷似した形です。

IPSは当社独自のゲームの先行性をあらわす指標です。簡単に言うと、イノベータとアーリーアダプタは一般的に言われるところのコアユーザー、ブリッジピープルとマジョリティはライトユーザーと捉えて頂いて結構です。ここでも大きな差異が見られます。PS4が比較的均等に分布しているのに対し、WiiUはマジョリティの比率が圧倒低に高くなっています。ゲームユーザー全体に占めるマジョリティはユーザー規模こそ大きなものですが、購入に至るまで慎重で、そもそもそう簡単にゲームを購入しない特性をもった人たちです。それを考えると、購買力のあるコアユーザーが多いPS4は、価格障壁を乗り越えて購入するユーザーが多いのではないかと考えられます。



PS4の価格について触れましたが、【図3】ではPS4購入意向者が受容できる価格(購入可能価格)と、購入を考えている時期(購入予定時期)のクロス集計結果を表示しています。541万人の購入意向者のうち、「すぐに購入するつもり」とロンチ時期の購入を考えているユーザーは73万人で、購入意向者の13.5%を占めています。PS3のロンチ時期の販売台数(約45万台)を考えると、現時点ではかなり大きなポテンシャルを秘めていることは間違いありませんが、PS4の販売価格(税別で39,980円〜43,980円)を考慮すると、調査の結果、ロンチ時期に実際に購入に踏み切ると思われるユーザー規模は、約40万人と考えられます。これはPS3のロンチ時期の販売台数とほぼ同規模の数字です。(PS3は発売後1ヶ月でクリスマスを迎えています。)PS4のタイトルラインナップや競合の存在など、様々な要因によって実際の購入者数は変動しますが、調査時点でのニーズを見る限りでは、最初の立ち上がりはPS3と同程度のものになると予想します。

ではPS4の普及が進む「時期と価格」は、それぞれいつで、いくらくらいなのでしょうか。これを示しているのが、セルの色が最も濃くなる箇所です。すなわち、「発売から1年後〜2年後 × 3万円以内」となった時に、一気に購入できるユーザーが増加するということになります。そのユーザー規模は108万人です。過去成功しているゲーム機を見ると、ロンチから約1年後時点での「キラーコンテンツの存在、ソフトラインナップの充実、本体価格の値下げ」といったものが大きなファクターになります。



このように、PS4がまずは順調な立ち上がりを見せるのは間違いないと考えられますが、当社では引き続き市場の動向を注視してまいります。また、機会がありましたら調査結果などを随時ご紹介いたします。

ゲームエイジ総研
『Monthlyゲーム・トレンド・レイティング』 発行人 光井 誠一

調査スキームについて
本ページ掲載のデータは、約2万サンプルを対象とした大規模インターネット調査の調査結果を元に、社会調査(訪問調査/毎月実施/1,200サンプル)をベースに構築したウェイトバック値(補正係数)により拡大集計したものです。この手法により、ネットバイアスを排除したユーザープロフィールの実像を推計することが可能となっています。なお、調査手法その他詳細につきましては、ゲームエイジ総研のHPにてご確認ください。
《光井誠一》

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