AIによる音素材検索や『MGSΔ』採用の立体音響も―「GTMF 2025」オーディオ関連ブースレポート | GameBusiness.jp

AIによる音素材検索や『MGSΔ』採用の立体音響も―「GTMF 2025」オーディオ関連ブースレポート

ゲーム開発の効率化と品質向上を支える「GTMF 2025」オーディオ関連4社のブース展示をレポートします。

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AIによる音素材検索や『MGSΔ』採用の立体音響も―「GTMF 2025」オーディオ関連ブースレポート
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2025年11月20日に大阪・梅田にて、同25日には東京・新宿にてゲーム開発向けの総合イベント「Game Tools & Middleware Forum(GTMF) 2025」が開催されました。

今回が20回目の開催となった「GTMF」は、ツールやミドルウェア、クラウドサービスなどゲーム制作を支える最新技術やサービスを紹介する国内最大級の専門イベント。本稿では出展ブースの中から、オーディオ関連企業のブースをレポートします。


Audiokinetic

フラッグシップ製品であるオーディオミドルウェア「Wwise」とマルチトラックサウンドライブラリ「Strata」が紹介されており、最新バージョンとなる「Wwise 2025.1」の機能を体験することができました。

今回のブースで特に強調されていた機能は二つで、ひとつはライブエディット機能です。Wwise 2025.1で追加された、オーディオファイルを一元管理して検索・整理・選択できる「Media Pool」機能と合わせ、ゲームのランタイム実行中にオーディオファイルの差し替えを含む、ほとんどの修正・変更が即時反映できます。

二つ目は「Similar Sound Search」です。英語によるテキスト入力、もしくは任意のオーディオファイルを元に、AIを活用して手持ちのサウンドライブラリの中から条件に合うサウンドを即座に検索します。

Wwiseは制作予算が25万ドル以下であれば商用版を無償で利用できるようになっており、検索に時間を費やすことなくサウンドデザインに専念できるようにすることで、さらなる制作期間・制作費の軽減に期待できそうです。

Audiokinetic コーポレートサイト

ソニー

最初に紹介するのはSONYからサウンド部門によるブース出展。立体音響技術「360 REALITY AUDIO」のゲーム向けプラグインソフトウェアが展示されていました。

これは「Wwise®(ワイズ)」(Audiokinetic Inc.)にプラグインを導入するだけでゲーム内に3次元で配置した音がヘッドホンで立体的に表現できるというもので、簡単なデモゲームで体験が可能。実際に試遊してみると、「ブーメランが遠くへ飛んでもどってくる音」などが立体的に感じられ、機能のオンオフによって比較してみることもできました。

自分のゲームにも導入してみたい場合は契約「無償でのお試し」も可能で、ビジネス契約はリリース時になるとのこと。インストールも簡単で、導入事例も増えている、手軽かつ本格的なゲーム向け立体音響技術として大きなアピールが行われていました。

360 Reality Audioの詳細はこちら

ヤマハ

ヤマハ株式会社のブースではイヤホン・ヘッドホン向けの立体音響技術「Sound xR Core」を展示。採用されたタイトルとしてコナミデジタルエンタテインメントから発売された『メタルギアソリッドΔ:スネークイーター』が事例として紹介され実際にプレイできました。

また、音の作り方としては従来の「チャンネルベース」が定番ではありますが、昨今は立体音響の手法として「全天球の空間で音を取る」というAmbisonicsフォーマットにおける「シーンベース」方式も普及。これをゲームに実装することで「よりイマーシブになるのでは(担当者)」という提案として、シーンベース用のAmbisonicsマイクの試作品を活用した、実際の競馬場での録音音源を比較体験できるデモも展示されていました。

(試作品マイクで収録した音を組み合わせることで、実際の競馬場さながらの響き方が体験できたデモ)

ブースでは「エンジニアリングとツールとの両輪で作られていくサウンドデザインに携わる方を応援したい」として、「Sound xR Core」を用いたサウンドデザイン紹介の冊子も配布。ゲームのサウンドを良くしたいと考えるすべての開発者の味方になってくれるブースとなっていました。

Sound xR Coreの詳細はこちら

CRI・ミドルウェア

多岐に渡る展示で大きなブースとなっていたのは、おなじみ「CRI・ミドルウェア」ブース。

1つ目の展示内容はリリースされたばかりの「CRI LipSync Alive」。音声の解析精度が向上し、従来の5母音に加えて英語で特徴的な「th」や「v」など9つの子音も出力できるようになりました。アニメーション生成処理も改良しており、高音質なリップシンクを効率的に生成できるミドルウェアとなっています。

そしてイラストを元に2Dアニメーションを作成できるツール「OPTPiX SpriteStudio」も展示。こちらは実際にツールを導入して開発されたインティ・クリエイツによる最新タイトル『魔女ガミ-The Witch of Luludidea-』で実際に使用されたプロジェクトデータが紹介されており、キャラクターアニメーションだけでなくカットシーンなど、幅広い2Dのクリエイティブに活用できることが示されていました。

サウンド関連では、音響システム「CRI SOLIDAS」が導入されたパイオニアのゲーミングスピーカー「SOUND TECTOR」と、統合型サウンドミドルウェア「CRI ADX」を展示。

「CRI ADX」は最新のアップデートが紹介されており、エフェクトを視覚的に見やすくする機能や、波形データを元に振動制御が可能になる機能が登場。特に振動制御については「担当がプログラマーかサウンドか、あるいはそれ以外かで曖昧なケースもありますが、音をベースに作成・確認できることが効率的なはず」と、さまざまな開発環境での活躍が期待されるアップデートになっているとのことでした。

CRIWARE for Games
《GameBusiness.jp》

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