
バンダイナムコエンターテインメントは、スタートアップ投資ファンド「Bandai Namco 021 Fund」を通じて、Million Production(以下、ミリプロ)への出資を実施したと発表しました。
ミリプロはVTuber事業を中心に展開するエンターテインメント企業です。2023年4月にVTuber「甘狼このみ」を設立メンバーに迎えて法人化され、IPの創出と多角的なコンテンツ展開を通じて、次世代に向けた新しいエンターテインメントを創出しています。
動画配信サイトで約70万人の登録者を持つ甘狼このみをはじめとして、歌唱やイラストなどのクリエイティブスキルを備えた個性豊かなVTuberが計8名所属。YouTubeの総再生回数は9億回超を記録しました。同社は「憧れの存在」としてのVTuber像を確立しており、Z世代以下の若年層に対する強い訴求力を持っています。
ミリプロは本ラウンドで、バンダイナムコのほか、個人投資家の出資も合わせて1.8億円を調達しました。この資金調達を機に、ホビーや音楽、出版、アニメのほか、ゲーム業界と連携し、所属タレントのメディア展開を加速させる考えです。
021 Fundは総額60億円以上の投資規模として設計されたファンドで、対象はエンターテインメント領域における新規IPの創出や新たなエンターテインメントビジネスを展開するスタートアップ、および優れたゲームタイトルを共にワールドワイドで届けたいと考えている国内外のゲーム開発スタジオです。バンダイナムコは新中期計画のテーマ・項目に掲げた「新規IP創出」や「新たな事業の柱の獲得」に向けて、グループ内での連携に加え、外部連携を強化しています。
今回のミリプロへの投資は、新規IPや新規事業の創出を目指す方針が一致したものと見られ、バンダイナムコのアセットを活用した新しいエンターテインメント展開が期待されます。