カプコンら、オープンワールドアクションゲーム『ドラゴンズドグマ2』向け追加コンテンツ『ドラゴンズドグマ2:ダークアリズン』を2026年10月9日に発売します。
今回は、発売に先駆けてプロデューサーの平林良章氏、大山直人氏、ディレクターの木下研人氏の3人からお話を聞く機会をいただきましたので、そのインタビューの内容をお届けします。
「もっと『ドグマ』の世界で戦いたい」要望に応えるハック&スラッシュなDLC
———今回の試遊を遊ばせていただいて、序盤から雑魚敵も含めてかなり強力だなという印象を受けました。やはり「遺戦品」でプレイヤー側もガンガン強化して進めていくというようなデザインになっているのでしょうか?
木下氏:今回試遊していただいた部分はDLCの範囲ですので、やはり本編と比べて少し歯ごたえのあるところから始まるように設定しています。本編と違う部分は、おっしゃっていただいたようにを集めてファーミングをして、プレイヤーもポーンも強くしてさらに強い敵に挑んでいくというようなプレイフィールになっていると思います。
本編の時のように、レベルを上げて素体の強さを上げていくというようような遊びというよりは、素体の強さはすでにありきの状態で、自分に見合う遺戦品を厳選して強くなっていくというところを楽しんでいただきたいです。

———かなりハック&スラッシュ寄りな設計になっているということですね。
木下氏:そうですね。手に入れた装備というのはプレイヤーに装備させるだけでなくポーンにも装備させられるので、パーティ全体として強くなって進んでいくというような遊び方もできるようになっていると思います。遺戦品を鑑定してでてきたものがトータルで無駄にならないように、「これは誰に装備させよう」、「これはリムに変換しよう」といったことを考えながら強くなって進められるような設計をゲームに落とし込んでいます。
———木下氏はディアブロなどの代表的なハクスラはよく遊んでいると過去のインタビューでおっしゃっていましたが、そういったハクスラの要素を本作に乗せていくにあたって、『ドラゴンズドグマ2』らしさというのはどのように実現しているのでしょうか?
木下氏:ハクスラだと、よくインスタンスダンジョンに繰り返し潜って強力なアイテムを入手するような遊び方がセオリーだと思うのですが、『ドラゴンズドグマ2』ではそうではない形で、本作のオープンワールドでの冒険も楽しみながら、ひと旅終えて帰ってきた時に遺戦品が集まっているというような楽しみ方ができるようにするのは意識している部分です。
お決まりの集め方が固定化するというようなことがないように、さまざまな場所での探索・冒険が結果的にプレイヤーの強化につながるように設計しています。最終的には効率的なプレイというのはプレイヤーの方々に発見されると思いますし、そういった楽しみ方ももちろん楽しんでいただきたいのですが、端からそういった設計にするというようなことはないように意識しました。

———今回登場する「遺戦品」は、前作『ドラゴンズドグマ:ダークアリズン』の「黒呪品」と似た要素になっているのかなと思うのですが、これは前作の体験をもう一度ファンに届けたいという意図なのでしょうか?
木下氏:根本の部分でいえば、まずファンの皆様の「この世界でもっと戦いたい」、「『ドグマ』の戦闘が楽しい」というお声にお応えしたいという部分があります。そのうえで、戦闘を中心のさらなるコンテンツを、と考えた時、やはりハック&スラッシュ的なプレイサイクルと鑑定の要素が期待に応えられる要素になりうるのではないかと考えました。
前作の黒呪品の指輪ベースでの「カスタムスキルEX」と違い、今回は武器側にもスキルを入れ、防具側にも単にステータスだけではないさらなる魅力を提供できるようにしています。より自分にあったビルドを目指して厳選を楽しんでいただけたらと思います。

極北の地「ノルガン」ならではの冒険
———試遊での探索中、舞台となる「ノルガン」の地特有の気象「猛吹雪」のチュートリアルがありました。この気象下ではミニマップが使えなくなったり、飛石が使えなくなったりといった制限があるようで、歯ごたえのある冒険が待っていそうです。どういった体験を提供しようと設計した要素なのでしょうか?
木下氏:『ドラゴンズドグマ』を楽しんでいただいている皆さんの中には、逆境の場面に立たされた時にどうやって乗り越えるかを自分で考えることを楽しみにしている方も多いと思っています。猛吹雪は制限がかかる現象ですが、行くべき場所のヒントなどはちゃんと設計しており、寒さをしのげるアイテムや場所などさまざまな攻略の仕方を用意していますので、そういった模索の末のカタルシスを楽しんでいただきたいです。
———今回の舞台である「ノルガン」ですが、実際に試遊してみると想像以上に広大な印象を受けました。実際のところどのくらいの広さがあるのでしょうか。
木下氏:本編をよく遊ばれている方にはこの言い方が一番伝わるかなと思うのですが、「バタル」のマップの「茶色い部分」ぐらいの広さになっています。バタルって火山島とかもあってかなり広大なんですが、その茶色い部分全域とほぼ同じ広さだと思っていただければ。

———今回、『ドラゴンズドグマ2:ダークアリズン』ということで、タイトルに「ダークアリズン」を冠していることから、初代のストーリーとの繋がりを想像しているファンの方も多いと思います。今回描かれる物語について少しヒントのようなものを教えていただけますか。
大山氏:無印の初代『ドラゴンズドグマ:ダークアリズン』とのストーリー的な繋がりはない形です。ただ、今回の『ドラゴンズドグマ2:ダークアリズン』も、遊び終わっていただく頃には「ダークアリズン」だったな、と感じていただけるようになっていると思います。どういったものがダークアリズンとして描かれているのかについては、ぜひ皆さんの目でお確かめいただければ。
日本と欧米圏の要望のベクトルは真逆
———『ドラゴンズドグマ2』は、他のモダンな大型タイトルと比べると、ある種“不便”と言えるような要素があり、それがアイデンティティであると感じている人も多いと思います。一方で、今後のアップデートでそういった要素に対して変化があるわけですが、どのようにアイデンティティを維持しつつ改善をしていくのでしょうか?
平林氏:『ドラゴンズドグマ2』でもっとも重要なところは達成感を感じていただくということだと思っており、その達成感を高めるためにあるべき冒険の苦難とはなんだろうかということに重きをおいたデザインをしています。山一つを登るにしても、車で登るよりも自分の足で登っていくほうが山頂に着いた時の達成感はあるのだろうという思いもありつつ、それを『ドラゴンズドグマ2』に体験として落とし込むにあたってどういった部分が必要下といったところをデザインさせていただきました。
一方で、実際に『ドラゴンズドグマ2』をリリースしてお客様にさまざまな反応をいただいた中で感じたのは、山には人それぞれの登り方があるのだということでした。お客様が一番楽しいと感じる登り方ができるよう選択肢の幅を増やしたほうが、よりプレイヤーとの距離の近いIPになったのだろうという反省から、『ダークアリズン』に向けたタイトルアップデートでは全体的に「選択肢を増やす」形での調整を行っています。

———『ドラゴンズドグマ2』発売後のユーザーのさまざまなフィードバックを確認しているという話が先ほどありましたが、その中で意外だったものや印象的だったものなどがあれば教えてください。
平林氏:『ドラゴンズドグマ』というIPの世界観の中で、装備の外見を上書きできる要素を求めている人が多かったというのはかなり意外でした。今回、そういった要素をDLCで「着飾り」という形で実装していますが、当然着飾りを反映する世界か反映しない世界かはプレイヤーに選んでいただけるようにしています。あと、意外ではないですがハードモードを望む声は多くいただいたので、DLCの発売日と同日にハードモードもお届けできるよう計画しています。
木下氏:要望については、実は日本地域と海外地域でのベクトルが真逆になっていまして、要望をカテゴライズしてグラフを付けた時に、日本と海外の要望の形が綺麗に正反対になるような表を見た時、地域・文化による嗜好の差を痛感しました。
先ほど“不便”という単語がでたと思いますが、日本・アジア圏ではそういった感触を抱いている方が多いのに対して、欧米圏だとそういった要素が好意的に受け取られているという印象です。そのため、どちらかに振り切ってしまうとどちらかの要望に応えられなくなってしまうということで、先ほどお話した通りあくまでも選択肢を増やすという形で双方の要望に応えられるよう制作しています。
安定した動作のニンテンドースイッチ2版
———今回試遊できたニンテンドースイッチ2版について、感触としてはとても安定した動作だったように感じています。カプコンさんのREエンジンのタイトルの中では今回はじめてオープンワールド作品の移植になると思いますが、他のタイトルと比べて苦労した部分はありますか。
大山氏:まず、ニンテンドースイッチ2とREエンジンの親和性は非常に高く、他の作品を移植してきたノウハウのおかげでかなりスムーズにニンテンドースイッチ2への対応を行うことができています。一方で、今回はオープンワールドなので、フレームレートの維持のための処理の見直しというのは行っており、小さなものから少しずつ積み上げる形で調整をしてきました。
今回試遊いただいたビルドでも、TVモード携帯モードどちらでも30FPSを安定して出せるよう調整してきている状態ですので、よい手触り感を感じていただけたなら嬉しいです。
———具体的に携帯モードとテレビモードでターゲットとしている画面解像度についても教えていただけますか。
大山氏:携帯モードで900p、テレビモードで1080pをターゲットにしています。
———ありがとうございました。
『ドラゴンズドグマ 2:ダークアリズン』は、PC(Steam)/PS5/XBOX Series X|S/ニンテンドースイッチ2向けに10月9日に発売予定。
すでに『ドラゴンズドグマ2』を持っている場合は、『ドラゴンズドグマ2:ダークアリズン エクスパンション』DLCを購入することでアップグレードが可能になっています。







