Classi5edは、新作RPG『Lie of Caelum: Spirit』をPC(Steam)向けにリリース予定です。
本作は、『ゼノギアス』や『ファンタシースター』シリーズの影響を受けて制作されたRPG。秘密に縛られ、階級によって分断された者たちが、世界規模の陰謀に巻き込まれる物語を描く作品で、入力コンボシステムを導入したターン制バトルやロボットを使用した世界の探索、豊富なミニゲームなどを楽しめます。
『RPGツクールMZ』を使用して、疑似3D表現を実現。8月31日に開始予定のKickstarterキャンペーンでは、8月18日時点ですでに500人以上がローンチ通知を受け取るフォロワーとして登録しているなど、早くも大きな話題になっています。『RPGツクールMZ』制と思えないようなグラフィックは、一目見ただけで驚かされるものです。
また、本作がクラウドファンディングにて日本語対応を目指していることも公式Xにてアナウンスされています。
そんな本作の盛り上がりを受け、Game*Sparkでは開発元のClassi5edへインタビューを実施しました。気になるゲームの内容や、なぜ開発ツールに『RPGツクールMZ』を選んだのかなど、さまざまな質問に答えていただいています!
『Lie of Caelum: Spirit』開発スタッフインタビュー
――まずは開発チームの自己紹介をお願いします。
Classi5ed:私たちは「Classi5ed Studio」として活動しています。私はStarkと申しまして、本スタジオのリードデベロッパー兼オーナーを務めております。
約2か月前に私が怪我をするまでは、ほぼ個人開発のスタジオでした。怪我の影響でアセットを制作できなくなったため、現在は有志のメンバーがゲーム開発を手伝ってくれています。
彼らのことを、私たちは「Classi5ed Ops」と呼んでいます。彼らは匿名を希望していますので、その意向を尊重し、名前は明かしません。

――『Lie of Caelum: Spirit』の開発経緯を教えてください。
Classi5ed:『Lie of Caelum: Spirit(以下、LoCS)』は、前作『Lie of Caelum』のリリースから2年後に開発を開始しました。
前作は決して大きな反響があったわけではありませんでしたが、ささやかながらもファンの皆さんには喜んでいただけました。ただ個人的には、自分のビジョンを十分に表現できたとは感じていませんでした。当時の私はまだ未熟で、MVエンジンの制約にも縛られていたため、限られた環境の中で何とか形にするしかありませんでした。
その後『RPGツクールMZ』を購入し、その自由度の高さにすぐに魅了されました。特に、ローポリの3Dモデルを描画する際のパフォーマンス向上には目を見張るものがありました。そこで思い切って『LoCS』の制作に踏み出したのです。
本作は当初、疑似3Dのプロジェクトとして始まり、やがて2.5Dへと進化していきました。エンジンの限界まで引き出し、自分のビジョンを実現するまでには、断続的な開発で2年の歳月がかかりました。
――2022年にリリースされた『Lie of Caelum』と本作の関係性について教えてください。
Classi5ed:『LoCS』は位置づけとしては前作の続編にあたりますが、前作の知識がなくても十分にお楽しみいただけます。
むしろ、本作は前作『Lie of Caelum』の内容を上手くまとめ、シームレスに繋げているので『LoCS』から先にプレイしていただくことをおすすめします。
――『RPGツクールMZ』を使用して制作していることに驚かされます。制作ツールに選んだ理由を教えてください。
Classi5ed:数え切れないほど多くの方から「なぜ?」と尋ねられてきました。
他のエンジンを使うよう勧めてくる人もいますし、中には「マゾヒストだ」と揶揄してくる人さえいます。しかし、私がMZを使う理由は単純で、このツールの謳い文句どおり、RPGを作ることに本当に優れているからです。
確かに『RPGツクールMZ』でハイポリのゲームを作ることはできません。もしそういったものを作りたいのであれば、迷わずGodotやUnityに移行していたでしょう。ですが『RPGツクールMZ』は扱いやすく、特にプラグインを自由に作れる点が魅力です。
データベース管理とイベントエディターは私のお気に入りです。それに加えて、自分自身に挑戦してみたいという思いもありました。このエンジンをどこまで極められるのか、そしてこれ一つで完全なゲームを作り上げられるのか、と考えたんです。


――『RPGツクールMZ』で制作する過程で、難しかったことや工夫したことを教えてください。また、ツクールだからこそ出来たことはありますか?
Classi5ed:このエンジンで自分のビジョンを実現するにあたっては、数多くの困難がありました。しかし、それもすべて楽しさの一部です。
『RPGツクールMZ』ならではの最も優れた点を一つ挙げるとすれば、イベントシステムです。その扱いやすさのおかげで、複雑にスクリプトを組んだ演出も、他の環境に比べてはるかに簡単に実現できます。
最大の課題は、フレームレートの低下を防ぐために3Dアセットを最適化することでした。メモリリークを防ぐため、自作の3Dレンダラープラグインにマップカリングを実装するなど、独自の最適化手法を編み出す必要がありました。
――『ゼノギアス』『ファンタシースター』から影響を受けた作品であることを公言しています。これらの作品から、どのようなインスピレーションを受けたのでしょうか?
Classi5ed:『ゼノギアス』と『ファンタシースター(オンライン)』は、私がゲーム開発の道を志し、近未来を舞台にした物語を作りたいと思うきっかけとなった作品です。
どちらもSF的なストーリーと世界観を持っていて、今なお私の心に残り続けています。『ゼノギアス』は、ミリタリー色の強いSF世界でメカを中心に据えた唯一のターン制JRPGであり、それ以降、あのジャンルに真に踏み込んだ作品は現れていません。私はその点が大好きで、そして何よりその戦闘システムに惹かれました。
『ファンタシースター』については、『LoCS』はその世界観や音楽、そして武器システムを取り入れています。餌を与えることで進化していく、独自の「マグ」も登場します。

――他にも影響を受けたゲームやアニメなどはありますか?
Classi5ed:『ZONE OF THE ENDERS』は、私たちのメカデザインや一部の楽曲に確かな影響を与えています。
他にも『サイレントボマー』は世界観のさらなる肉付けに、『F-ZERO』はレースミニゲームの着想に、そして『グラディウス』はシューティングパートに影響を及ぼしています。
――『Lie of Caelum: Spirit』のコンセプトやテーマを教えてください。
Classi5ed:『LoCS』は、偽りの上に築かれた世界を舞台に、アイデンティティ、存在、人間関係、宗教、そして社会といったテーマを哲学的に掘り下げていく作品です。
心の弱い方には向かないかもしれない、重く暗いテーマも数多く含まれています。
――Xの投稿では、ロボットから降りてフィールドを探索している場面も公開されています。本作の探索要素について教えてください。
Classi5ed:探索要素はメトロイドヴァニアのジャンルから着想を得ています。プレイを進めるほど、そのキャラクターにしか解放できないエリアへと進める特殊な能力を持つ仲間が増えていき、世界が少しずつ広がっていきます。
また、徒歩で移動することで、メカでは通常たどり着けない場所へ行くこともできます。一方でメカは、徒歩ではプレイ時間の多くを費やしてしまうような広大なエリアに最適で、危険な地形や水上を進むこともできます。
これらはゲーム全体を通してバランスよく配置されているため、メカへの乗り降りを頻繁に行うことになるでしょう。

――本作の戦闘システムについて教えてください。入力コンボやロール、ロボットのリンクなど、育成やビルドの自由度なども気になります。
Classi5ed:本作の戦闘システムは、『ゼノギアス』と『ファンタシースターオンライン2』を参考にしています。
通常攻撃は3段のコンボになっていて、そこからさまざまな効果を持つ「テクニック」へと派生させることができます。さらに、攻撃のタイミングを正確に合わせることで「ジャストアタック」を繰り出すことも可能です。その核となるのが、ノーマル・パワー・チェインという3つのダメージタイプと、それを支える「スタンス」システムです。
スタンスはいわゆるブレイクゲージのようなものですが、味方と敵の双方がこれを使用するという点が特徴です。ノーマル攻撃はスタンスを削ります。パワー攻撃はスタンスを削りませんが、スタンスが破壊された際に自動的に付与される「スタンスブレイク」状態の相手に大きなダメージを与えます。チェイン攻撃はスタンスを大きく削りますが、スタンスブレイク状態の敵に対しては威力が控えめになります。
敵の攻撃に対しては、「ジャストガード」を行うことで受けるダメージを軽減できます。
さらに、パーティ編成は「アサルト」「タンク」「サポート」「ヴァーサス」といったロールを軸にバランスが取られており、最後の「ヴァーサス」は私たちなりに解釈した“万能ロール”です。キャラクターのロールに加えて、プレイスタイルを変化させたり、戦闘のメカニクスを強化したりする装備なども見つけることができます。
ぜひ、いろいろと試していただきたいです。組み合わせ次第では、タンクキャラクターを攻撃的な主力に変えることさえできるのです!

――ロボットを使用したミニレースなども用意されています。ゲーム内ではどれくらいのミニゲームやアクティビティがありますか?
Classi5ed:ミニゲームはかなりの数を用意しています。主なものは「TCG(トレーディングカードゲーム)」「レース」、そして「シューティング」パートです。スロットなどが遊べるカジノもあります。さらに、釣りもありますよ!
――ストーリーとしての分岐はあるのでしょうか? 答えられる範囲で構いませんので教えてください。
Classi5ed:メインストーリーに分岐はありませんが、見逃してしまうかもしれないサブプロットが用意されています。「強くてニューゲーム(New Game+)」モードを搭載しているのも、理由の一つはそこにあります。
また、物語をさらに広げるやり込み要素(エンドゲームコンテンツ)も用意しています。
――2027年から2028年のリリースを目指している本作ですが、今後の体験版公開などで決まっているスケジュールがあれば教えてください。
Classi5ed:現在、現地時間8月26日から開催される「gamescom」に向けて、プレイアブルな体験版を制作している最中です。
そのほかにも、Kickstarterの支援者向けにアルファテストおよびベータテストを実施する予定です。どうぞご期待ください!

――8月31日からKickstarterがスタートします。本キャンペーンで目指しているもの、できれば実現したいことなどがあれば教えてください。
Classi5ed:今回のKickstarterは、主に本作における最大のボトルネックである3Dアセットとアートワークの費用をまかなうことを目的としています。
有志のメンバーには本当に感謝していますが、彼らにもそれぞれの生活がありますので、全面的に頼りきることはできません。もしこのキャンペーンが成功すれば、私が怪我から回復する間、フルタイムでゲーム開発に取り組んでくれる人材を雇うことができるようになります。
――最後に、読者と『Lie of Caelum: Spirit』を楽しみにしている人へメッセージをお願いします!
Classi5ed:本作がリリースされた際には、ぜひ隅々まで徹底的に読み解いてみてください!
皆さんのぶっ飛んだ考察や、お気に入りのキャラクター、メカについての語らいを楽しみにしています!
『Lie of Caelum: Spirit』は、PC(Steam)向けに2027年から2028年にリリース予定。待望のKickstarterも2026年8月31日にスタート予定です!










