シリコンスタジオ、「光学レンズエフェクト」と「揺れものプラグイン」でリアルタイム表現の進化をGTMF2025で体感 | GameBusiness.jp

シリコンスタジオ、「光学レンズエフェクト」と「揺れものプラグイン」でリアルタイム表現の進化をGTMF2025で体感

シリコンスタジオはGTMF2025で高品質なリアルタイム光学エフェクトと揺れもの物理プラグインを展示し、表現力と生産性向上を推進しています。

ゲーム開発 ミドルウェア
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シリコンスタジオ、「光学レンズエフェクト」と「揺れものプラグイン」でリアルタイム表現の進化をGTMF2025で体感
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リアルタイム3DCGの品質と表現力を追求し続けるシリコンスタジオ株式会社は、GTMF 2025にて、光学ポストエフェクトミドルウェアの最新バージョン「YEBIS 4」と、Unreal Engine対応の揺れもの物理演算プラグイン「Silicon Studio Bone Dynamics」を出展します。

いずれも「リアルタイムレンダリングの表現と生産性を極限まで高める」ことを目的に開発されたツールで、講演とブース展示の両面からその魅力を紹介します。

「YEBIS 4」――実写に迫る光学表現と、開発者のための“戦略的デバッグ環境”

YEBISシリーズは、長年にわたり「ゲームグラフィックスにおける実写的な光学表現」を追求してきました。最新バージョンとなる「YEBIS 4」は、ポストエフェクトを単なる演出ではなく“光学系シミュレーション”として再定義し、熱気・湿気・眩しさといった空気感までをリアルタイムに再現します。

実写作品のような“空気感”をリアルタイムで再現

YEBIS 4は、被写界深度ボケ、レンズフレア、収差、モーションブラーなどの光学的ポストエフェクトを通じて、実写映像に近い「環境の質感」を再現可能にします

例えば、強い日差しの中の眩しさ、湿度を帯びた空気のにじみ、金属表面の反射光の揺らぎなど――「見た目」ではなく「感じられる映像」をリアルタイムCGの中で描き出すことができます。

プリレンダリング品質をリアルタイムに

YEBIS 4は、プリレンダリング品質の光学表現をリアルタイムレンダリングにもたらすことを目的としています。

パフォーマンスとクオリティのバランスを広く調整できるため、ゲーム中は高速な軽量設定で、カットシーンでは映画品質のエフェクトを適用するなど、シーンに応じた最適化が容易です。

“見える最適化”を支えるパイプラインビュー

YEBIS 4のもう一つの特徴になるのが、強化されたデバッグ・解析機能群です。

  • カラースコープ機能では、トーンマップグラフや波形モニター、ヒストグラム、色度分布、ベクトルスコープ、輝度分布のヒートマップ表示など、出力カラーのさまざまな解析情報を描画できます。

  • パイプラインビュー機能では、各エフェクト(被写界深度・モーションブラー・レンズフレア等)の解像度やレンダリング時間を可視化。

  • DLSSなどのアップスケーリング技術との連携状態をリアルタイムに確認でき、解像度とフレームレートのバランスを“戦略的に”設計可能。

  • GPUリソースモニターにより、バッファやメモリ使用量を動的に把握しながらパフォーマンスチューニングが行える

川瀬氏は「YEBIS 4は、“表現のクオリティ”と“開発の効率性”を両立させるためのツールです。どのプラットフォームでも最適な絵を描くための“設計図”を可視化することを意識した」と語ります。

Nintendo Switch 2実機デモも披露

ブースでは、Nintendo Switch 2上でのリアルタイムデモも予定されており、性能面の最適化を実際に体感できます。

「YEBIS 4は、同じ条件なら確実に前バージョンよりパフォーマンスが向上している」(川瀬氏)ということで、パフォーマンスの最適化もより強化され、高品質と軽量性の両立が進化の核心となっているようです。

「Bone Dynamics」――“使いやすさと破綻のなさ”を徹底追求した揺れもの物理演算

もう一つの注目プロダクトが「Silicon Studio Bone Dynamics」です

本製品は、髪・衣服・リボン・コードなどの“揺れもの”を自然に動かすUnreal Engine向けプラグインです。揺れものは表現が難しく、計算リソースも消費する存在でしたが、本製品では従来のツールが抱えていた「調整の難しさ」や「破綻の発生」の解消を目指しています。

“破綻しない”リアルタイム挙動

開発者のZiyuan Cao氏によれば、「Bone Dynamics」はボーンベース構造を採用しており、

  • 頂点ベース方式に比べ、計算量を大幅削減

  • スカートやマントなどに多い“布のめり込み”や“振動破綻”を軽減。

  • 骨やコリジョンの数が少なくても高精度を維持。

  • 現場の意見を聞き、改良を重ねることで、現場で使いやすいプロダクトを作れたということです。

制作者フレンドリーな設計思想

Bone Dynamicsは、Unreal EngineのPhysics Assetと緊密に連携し、衝突判定の設定を直感的なUIから行えるのが特徴です。

  • 頭・体・足などのコリジョンをUE標準UIから直接設定可能

  • パラメータ変更は即座にリアルタイム反映

  • プリセットで髪・布などの典型的な挙動をワンクリック適用

  • ランダム性があり自然なゆれを実現する「風ゆれ機能」、ネックレスなど両端が固定された形状に対応する「Grabber機能」も搭載

  • こうした使いやすく機能性の高いプロダクトとすることで、難関だった揺れもの表現を実現するものです。

海外からも反響

リリース直後ながら海外からの問い合わせも多いということで、Cao氏が執筆した開発ブログは「公開直後から非常に閲覧数が多い」ということです。

ブースでは、プリセットを操作できるインタラクティブデモを用意し、リアルタイム挙動を実際に体験できます。

シリコンスタジオが描く「リアルタイム表現の未来」

YEBIS 4は「光学的リアリズム」を、Bone Dynamicsは「物理的リアリズム」を担うものです。さらにGTMFの会場ではリアルな間接照明効果(グローバルイルミネーション)を実現するEnlightenも展示されるということで、ポストエフェクト、物理挙動、間接照明という、ビジュアルからリアルタイム表現を担うシリコンスタジオのラインナップを体験できる場となりそうです。

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《GameBusiness.jp》

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