ピクセルは、同社が作曲家・古川もとあき氏に対し提起しているシューティングゲーム『スチームパイロッツ』に関する損害賠償・名誉毀損について、和解が決裂したことを発表しました。
開発費未払いにより訴訟へ発展
『スチームパイロッツ』は、過去にコナミに所属していた作曲家・古川もとあき氏を発起人とするゲームプロジェクトです。2019年に企画が始まり、古川氏から連絡を受けピクセルがゲーム制作を担当しました。古川氏がすぐに開発費を準備できないとの理由により、「ゲームの販売により得られた利益を折半すること」という合意を当初得て開発に臨んでいたようです。

しかし、その後、開発規模の拡大で不足した開発費を捻出するために古川氏がクラウドファンディングを開始。2回のクラウドファンディングを経て、合計11,022,700円の支援を獲得しています。
開発を担当していたピクセルは、そのクラウドファンディングで獲得した資金から一切の支払いが行われなかったことを報告。2022年1月には同社および代表がすべての担当から降板したことを明らかにし、3月には古川氏への訴訟を提起したことを公式サイト上にて報告していました。
2023年には、本作のクラウドファンディングについて、マクアケ社から出資者への返金対応が実施されています。
和解は決裂に
今回のピクセルによる報告によると、裁判所からの和解勧告により、2025年6月からピクセルと古川氏は和解協議を重ねてきたものの、提示された和解案がピクセル側への一方的な謝罪や非があったことを求める内容が含まれており受け入れがたいものであったとのこと。そのため和解を断っていましたが、10月9日に古川氏側から再度、和解の打診が。それに対し、和解案を提案したもののピクセル側の条件には応じられないとの回答を得、和解決裂の意思を伝えたとしています。
今後も、
クラウドファンディングで集められた資金の具体的な使途と管理の実態
被告側が主張する損害賠償請求の内訳およびその根拠の妥当性
を明確することを目的とし、裁判を続けていくとしています。
Xの投稿では、ピクセル代表取締役の佐々木氏が苦渋の決断をしたことが伺えます。