『悪魔城ドラキュラ』の五十嵐氏にインタビュー!『Bloodstained: Ritual of the Night』について直撃【BitSummit 7 Spirits】 | GameBusiness.jp

『悪魔城ドラキュラ』の五十嵐氏にインタビュー!『Bloodstained: Ritual of the Night』について直撃【BitSummit 7 Spirits】

6月1日から2日まで京都で開催されたインディーゲームの祭典「BitSummit 7 Spirits」にて「ArtPlay」代表の五十嵐孝司氏にインタビュー。『Bloodstained: Ritual of the Night』開発エピソードについて、詳しく話を伺いました。

その他 イベント
『悪魔城ドラキュラ』の五十嵐氏にインタビュー!『Bloodstained: Ritual of the Night』について直撃【BitSummit 7 Spirits】
  • 『悪魔城ドラキュラ』の五十嵐氏にインタビュー!『Bloodstained: Ritual of the Night』について直撃【BitSummit 7 Spirits】
  • 『悪魔城ドラキュラ』の五十嵐氏にインタビュー!『Bloodstained: Ritual of the Night』について直撃【BitSummit 7 Spirits】
  • 『悪魔城ドラキュラ』の五十嵐氏にインタビュー!『Bloodstained: Ritual of the Night』について直撃【BitSummit 7 Spirits】

6月1日から2日まで京都で開催されたインディーゲームの祭典「BitSummit 7 Spirits」にて「ArtPlay」代表の五十嵐孝司氏にインタビューを行いました。

五十嵐氏は『悪魔城ドラキュラ』シリーズや『ときめきメモリアル』などを手掛けられた後に独立。「ArtPlay」代表として『Bloodstained: Ritual of the Night』の開発に携わっています。ニックネームはIGA。そんな彼が率いるチームが、クラウドファンディングや海外展開など、新しい要素を多く取り入れながら開発した『Bloodstained: Ritual of the Night』について伺いました。



――よろしくお願いします。今回のBitSummitの印象はいかがでしょうか。

IGA氏昨日は取材が続いて、今日もステージ登壇やストリーム配信があって、また取材があって……と続いていたのですが、会場を通ったときの混雑や今朝の入場列を見て、年々参加人数が増えているのを感じますね。それと、昔はインディーの方が多く出展されていたのですが、以前より大手のゲーム会社の参入も増えていますね。

――海外のタイトルも増えましたが、ユーザーはすんなりと受け入れていますね。

IGA氏そうですね。昔は海外のゲームというと敬遠されていましたからね。

――「洋ゲー」なんて言葉がありましたからね。難易度が高いものも多く、『悪魔城ドラキュラ』も当時難しかったイメージがあります。

IGA氏難しいというイメージが定着したあと「そんなことないよ」と、イメージを変えようと当時は苦戦しました。先日アニバーサリーコレクションがリリースされましたが、初期のバージョンは本当に難しいですね。一度ジャンプすると軌道変化できなかったり、ダメージを受けると強制的に後に戻されたりして。ちょうどキャラが落ちるところに敵がいるんですよ(笑)。


――当時は私もノックバックでよく穴に落ちました(笑)。難易度調整は頭を悩ませますよね。

IGA氏プレイヤーにも数種類のタイプがいますね。僕はゲームの難易度をよく算数に例えるんですけど、難関校の問題を解く人は問題を解く過程も楽しめる。でも、過程に興味はなくて結果だけほしいという人もいるので、バランスを取らないといけない。だから100マス計算のような難易度で満点を目指すような、難関校の問題を解くのとは違う達成感が好きな人もいるわけです。

――『悪魔城ドラキュラ』は難関校だったんですね(笑)。

IGA氏そうなんです(笑)。難易度のこともありますけれど、シリーズタイトルの宿命というのがありまして。どのタイトルからでも遊べるように作ってはいるのですが、ユーザーは前作を遊んでいないからと躊躇してしまうものなのかなと思いましたね。今回の『Bloodstained: Ritual of the Night』は新しいキャラで新しい世界観を描いたので、作品の説明がものすごく多くなりました。

――『Bloodstained: Ritual of the Night』の世界観は、ゲーム中でどのように説明されていくのでしょう。

IGA氏アーカイブの中でも説明はあるんですけど、セリフやヒントの中で語ることが多いですね。他には錬金術師ヨハネスのところに行くと聞くことができたり、「本」というのがあって、ゲーム中にある人物の日記を通じて『Bloodstained: Ritual of the Night』のバックボーンを読んでもらうこともできます。『Bloodstained: Ritual of the Night』は複雑な設定にしてしまったので、海外インタビューの際に通訳さんにすごく苦労をかけてしまいました(笑)。

――新作だと、特に伝えたいことがいっぱいありますよね。

IGA氏『Bloodstained: Ritual of the Night』でも全ては伝えきれていないんですよ。他のタイトルもそうなんですけど、アクションゲームはデモを長くするとアクションのテンポが悪くなってしまうんですね。そのためにセリフや話題を削っています。ゲーム内でのイベントも挿入できるところが決まってしまうので、アクションゲームとして邪魔にならないように調整して作っています。


――そんな『Bloodstained: Ritual of the Night』ですが、日本以外でのリリース日が近付いていますね。

IGA氏マスターアップ自体はしていまして、後はパブリッシャーさんが頑張っている段階です。

――本作の開発で苦労された点について教えてください。

IGA氏:これまで慣れ親しんだ開発環境ではなく、Unreal Engine 4(以下、UE4)などミドルウェアを使ったことで、制御の仕方などに苦労しましたね。今までの開発環境が専用で独特だったのでUE4との違いを感じました。

本作は2Dの遊びを3Dで表現をしているんですけど、こちらも従来の開発環境との違いやUE4の物理シェーダーを使ったことで、想定していなかった問題が起きました。次回からはこうしよう、と考えるきっかけになりました。

――UE4のお話が出ましたが、PS Vita向けリリースは難しいのでしょうか。

IGA氏UE4が対応していなかったこともあり、リリースを見合わせました。開発会社も頑張ってくれたのですが、リリースは難しかったと思いますね。

――本作を待ち望むユーザーに向けて、「ここを見てほしい!」と思う点を教えてください。

IGA氏グラフィックにはかなり力を入れました。ベータ版のデモを公開した時にグラフィック面で海外から酷評を受けたんですね。そこで修正に取り組み、パブリッシャーがグラフィック新旧の比較動画を公開することになるくらい変更を施しました。ライティングを大きく変えて頑張りましたので、グラフィックは見てほしいです。大変でしたが、ユーザーの声に気付かないままリリースすることにならず、直す機会をもらえたのは良かったです。


――本作の難易度設定についてお聞かせください。

IGA氏シリーズを通して難易度が上がっていたので、今回は結構下げましたね。テストプレイをした感じだと、僕は苦手なボスでは結構死にました。でもみんなは簡単に倒しているので僕の腕が落ちたのかな(笑)。

――難関校から難易度を下げたわけですね。

IGA氏そこそこ下げていますね。今回はシャードって技がかなり強いので、出し惜しみなく使うのが攻略のコツだと思います。上級者の皆さんは、従来同様にいろんなキャンセル技を使って攻撃の多段連携を組み立てて楽しんでほしいです。

――Kickstarterについてですが、予算の変動が起きるのは大変だったのではないでしょうか。

IGA氏予算面では、Kickstarter以外でも資金を調達していました。資金面よりも開発面での大変さがありましたね。たとえば、エクストラモードって、今まではメインプログラマーが余った時間で作っていたんですね。でも、クラウドファンディングでは最初に「こうします」と宣言してしまうので、絶対やらないといけないわけです。

――これまでは余力でやっていたことが、マストになってしまうと。

IGA氏そうなんですよ。他にもレベルデザインで最適な結果を出したり、仕様変更をしたりして開発を進めていくのですが、クラウドファンディングでは先にこういうことをやりますとか部屋数はこうします。と約束するのでそこは新しい経験で大変でしたね。ファンの熱意や距離の近さなど新鮮な体験で良かったことも多かったけど、大変なこともありましたのでクラウドファンディングでゲームを作る人の参考になればと思いますね。

――新しい経験を通じて生み出された新作に期待が高まりますね。最後に、このインタビューを読んでいただいている皆さんに一言お願いします。

IGA氏『Bloodstained: Ritual of the Night』はもうすぐリリースされますので、シリーズファンの方にはあの頃の楽しさを噛みしめてほしいです。ゲームがたくさんリリースされていた時代、一見すると「誰が買うんだ」と思ってしまうほど奇抜で個性的なゲームが出ていた時代にみんなの心に残ったゲームを、今の時代に遊んでいただきたいです。

――個性あるゲームが生まれていた時代を生き抜いた一作が、今のユーザーにも届いてほしいですね。今日はありがとうございました。

インタビューの最後にはキメポーズをいただきました!

《HATA@Game*Spark》

関連ニュース

特集

人気ニュースランキングや特集をお届け…メルマガ会員はこちら