五十嵐氏は『悪魔城ドラキュラ』シリーズや『ときめきメモリアル』などを手掛けられた後に独立。「ArtPlay」代表として『Bloodstained: Ritual of the Night』の開発に携わっています。ニックネームはIGA。そんな彼が率いるチームが、クラウドファンディングや海外展開など、新しい要素を多く取り入れながら開発した『Bloodstained: Ritual of the Night』について伺いました。
IGA氏そうなんです(笑)。難易度のこともありますけれど、シリーズタイトルの宿命というのがありまして。どのタイトルからでも遊べるように作ってはいるのですが、ユーザーは前作を遊んでいないからと躊躇してしまうものなのかなと思いましたね。今回の『Bloodstained: Ritual of the Night』は新しいキャラで新しい世界観を描いたので、作品の説明がものすごく多くなりました。
――『Bloodstained: Ritual of the Night』の世界観は、ゲーム中でどのように説明されていくのでしょう。
IGA氏アーカイブの中でも説明はあるんですけど、セリフやヒントの中で語ることが多いですね。他には錬金術師ヨハネスのところに行くと聞くことができたり、「本」というのがあって、ゲーム中にある人物の日記を通じて『Bloodstained: Ritual of the Night』のバックボーンを読んでもらうこともできます。『Bloodstained: Ritual of the Night』は複雑な設定にしてしまったので、海外インタビューの際に通訳さんにすごく苦労をかけてしまいました(笑)。
――新作だと、特に伝えたいことがいっぱいありますよね。
IGA氏『Bloodstained: Ritual of the Night』でも全ては伝えきれていないんですよ。他のタイトルもそうなんですけど、アクションゲームはデモを長くするとアクションのテンポが悪くなってしまうんですね。そのためにセリフや話題を削っています。ゲーム内でのイベントも挿入できるところが決まってしまうので、アクションゲームとして邪魔にならないように調整して作っています。
――そんな『Bloodstained: Ritual of the Night』ですが、日本以外でのリリース日が近付いていますね。
IGA氏『Bloodstained: Ritual of the Night』はもうすぐリリースされますので、シリーズファンの方にはあの頃の楽しさを噛みしめてほしいです。ゲームがたくさんリリースされていた時代、一見すると「誰が買うんだ」と思ってしまうほど奇抜で個性的なゲームが出ていた時代にみんなの心に残ったゲームを、今の時代に遊んでいただきたいです。