『ボーダーランズ4』のミニマップ廃止はなんで!?Gearboxランディ・ピッチフォードCEOらに最新作に込めた思いや“シリーズの理念”までを聞いた【インタビュー】 | GameBusiness.jp

『ボーダーランズ4』のミニマップ廃止はなんで!?Gearboxランディ・ピッチフォードCEOらに最新作に込めた思いや“シリーズの理念”までを聞いた【インタビュー】

『ボーダーランズ4』にまつわる気になるアレコレを聞いてきました!

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『ボーダーランズ4』のミニマップ廃止はなんで!?Gearboxランディ・ピッチフォードCEOらに最新作に込めた思いや“シリーズの理念”までを聞いた【インタビュー】
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2Kは、Gearboxが手掛ける人気シリーズ最新作『ボーダーランズ4(Borderlands 4)』のメディア向けイベントを5月に東京都内で開催しました。本イベントでは最新作の先行プレイに加え、GearboxのCEOランディ・ピッチフォード氏およびグローバル・クリエイティブ・エグゼクティブオフィサーであるアンドリュー・ライナー氏へのインタビューの機会も用意されました。

9月12日に発売を控え、多くのゲーマーの関心を呼ぶ『ボーダーランズ4』の気になるアレコレについて、キーパーソンといえる両氏へ行ったインタビューの模様をお伝えします。なお、気になる実際のプレイフィールについては後日掲載予定ですので、楽しみにお待ちください!

左がランディ・ピッチフォード氏、右がアンドリュー・ライナー氏


『ボーダーランズ4』は既存シリーズとどう違う!?ミニマップ廃止やアクション性など、新要素について聞いてみた!

――まずは今までのシリーズと最新作『ボーダーランズ4』を比べて「ここが違う!」という点をお教えください。

ランディ・ピッチフォード氏(以下、ランディ):本作では、シリーズ史上最も高度なスキルツリーシステムを導入しました。新たに登場する各ヴォルト・ハンターのクラスはそれぞれ独自のプレイスタイルを持っていますが、さらに各々3つの強力なアクションスキルを備えています。このアクションスキル強化やパッシブアビリティ、そして3つにわかれたスキルツリーによって、より多彩で個性的なビルドが可能になったのが、今までと違うところでしょう。

強化要素やパッシブアビリティはいつでも切り替え可能ですし、カイロス各地にあるハブでスキルツリー全体のリスペックも行えます。ヴォルト・ハンターとしてプレイする際は、自分が戦場で無敵のバッドアスになったかのような“パワーファンタジー”を存分に体験していただきたいですね!

さらに、グライディング、ダッシュ、ダブルジャンプ、ポイントグラップルなど、多彩な新アクションにより、戦闘中のスキル表現の幅もこれまで以上に広がりました。『ボーダーランズ4』では強力な武器の数々で敵を吹き飛ばし、アクション・スキルを駆使して戦闘の流れを自在にコントロールする――そんな爽快感が味わえるはずです。

――今回のマップは“広大なシームレス”であるとのことですが、具体的にはどの程度の広さ、密度となっているのでしょうか。

ランディ:過去作品を全て足したよりも広いですね!

アンドリュー・ライナー氏(以下、アンドリュー):シームレスのマップ以外にも「インテリア」と呼んでいるものがあり、それら全部を堪能したのなら……正直に言って1周のプレイ時間が我々にも思い出せないぐらいです。

ランディ:「広大なマップ」が作品の狙いだったわけではないのですが、次々と発想を付け加えていったらこのサイズになりました。でも、密度でいうとこれはバラバラなんです。たとえば街は密度が高いけど、それを繋ぐ道路はそこまで高密度ではありません。ただし、密度が低いから意味がないということはなく、その道路にも我々が作り込んだイベントなどの「意図」が隠されています。

アンドリュー:探索が楽しくなるような仕掛けとして、道中にイベントやオブジェクトを散りばめています。

ランディ:アンドリューは、マップにおけるニッチなところにまで取り組んでいて、デザイナーが作らなかったところで「まだちょっと意図が薄い空間が残っている」みたいな場所を見つけては色々とアプローチをしています。ですのでマップはすごく深く楽しめるでしょう。

アンドリュー:この「生き生きとしてる世界」をぜひ体感していただきたいですね。小動物がいたり、鳥がいたり、本当に生きているような空間、これが『ボーダーランズ4』の特徴だと思います。

――マップを作る中で、特にこだわったのはどういう点でしょうか。

ランディ:全てにこだわりましたが、特にこだわりぬいたのは「どうやって物語が始まるか」という起点ですね。あとは終わりに向けてサプライズで埋め込んだ仕掛けにもこだわったのですが……これ以上話すとネタバレになってしまいますね。

――ミニマップが廃止されてコンパスを採用したことが大きな話題になっています。その理由や、ECHO-4によるガイドなど別のサポートについて詳しく教えてください。

ランディ:まず、ミニマップ廃止の理由はこの世界全体を楽しんでいただきたいとの想いからです。「ミニマップが世界のすべてではない」というのが、クリエイティブディレクターの意図したところですね。もちろん、広くて高低差のあるシームレスな世界を構築できたので、コンパスでそうした要素をより強調したかったという狙いもあります。

プレイヤーはECHO-4のナビゲーションで移動できますし、コンパスによって高低差を含めた自分の位置も把握できます。もし、それでも足りなかったらボタン1つで表示できるフルスクリーンのビッグマップも用意してあるので、ちゃんと全体像を把握してもらうこともできますよ。

例えるなら、東京も2Dだけでは表現できない高低差のある3Dの世界ですよね。そういった世界をわかりやすく表現するためには、ミニマップではなくコンパスが重要です。

……実は、ミニマップにかけてた作業リソースを他に当てることで、より美しい世界の構築だったり、ハイスピードのアクションのブラッシュアップだったりが実現できたという開発事情もあります。デザイン的にもパフォーマンス的にも、ミニマップを廃止したことは結果としてプラスに作用したと思います。

結果論もありますが、ミニマップの廃止は私たちにとってはエレガンスだったのです。

――グラップリングなどを前提にした、高低差ある世界に関しての質問です。空中や崖での戦闘などではグラップリングなどを活かした、垂直的な戦いも待っているのでしょうか。

ランディ:本作では新たな移動システムの導入により、プレイヤーはこれまでにない自由でクリエイティブな方法で世界を探索できるようになりました。垂直方向の移動も含め、カイロスの世界を存分に楽しんでいただけるはずです。

戦闘中も、プレイヤーはダイナミックな移動アビリティを駆使して、かつてない方法で戦場を駆け巡り敵を圧倒できます。今回のハンズオンプレビューでは、戦闘に移動要素を組み込んだ複数のシーンが紹介できたのではないでしょうか。
※プレビューの模様は後日掲載予定。

ボス戦においては、ポイントグラップルやグライディングを使い、地面のトラップを回避しながらボスの弱点を突くといったギミックも準備しています。

――マップの変化により、まるでオープンワールドを遊んでいるような感触を受けました。それでも「広大なシームレス」と呼ばれている理由についてお聞かせください。

ランディ:確かに本作には、シームレスなゾーン間移動や、イベントや発見型サイドミッションといった、オープンワールド的な要素がいくつか取り入れられています。これによって探索が促されるわけです。

さらにはCo-opプレイの改善や戦闘へのアプローチを広げる移動メカニクス、ボタンひとつでビークルを呼び出して移動できる機能など、全体的なプレイ体験そのものをシームレスにするための取り組みも行っています。

ただし、私たちは「従来型のオープンワールドゲーム」として開発したわけではないので、オープンワールドと呼称していません

FPSとRPG、ブラックジョークと現実社会。「ボーダーランズ」は「ボーダー」を走ることを心がけている

――今回の物語は前作のエンディング直後から始まり、シリーズ初登場の「惑星カイロス」が舞台となりますが、この星では前作と比べてどのような「新たな体験」が待っているのでしょうか。

ランディ:まず言っておきたいのは、物語は前作のエンディング直後から始まっているものの……ストーリーに関しては本作から入っても楽しめます。

過去作と比べての新たな体験、改良点は、「全て」ですね。ストーリーそのものもそうですし、ゲーム体験の自由度についてもそうです。美しいグラフィックにデティール、さらにはルートチェイスや装備についても、過去作と比べて最高レベルです。

同時に「良いバランスに調整する」という点にも力を入れました。「レジェンダリーは“レジェンド”らしく」というところもバランスを調整しましたよ。アクション面ではダブルジャンプやダッシュも改良していますしね。

実は、これら以外にも我々にはまだまだいろんな“改良”の野望があります。DLCなども作りたいという構想はありますが……話すにはまだ時期尚早でしょう。まずはメインゲームをしっかり作らないといけません。

ゲーム開発の宿命のようなものですが、この“改良”はエンドレスに続くと思っています。

――古参ファンは本作のリリースを楽しみにしていますが、新しくシリーズをプレイするユーザーに向けての施策があれば教えてください。

ランディ:大前提として、私たちは古参ファンの方々をハグしちゃいたいほど重視しています。彼らに楽しんでもらいつつ、同時に新しいプレイヤーの参入にふさわしい作品にしようという思いもありました。

既存のファンの方々にとってはテーマやアートスタイル、キャラクターをはじめとする「ボダラン」ユニバース……どれをとっても馴染みあるものです。その一方で、新規のプレイヤーにもこの世界をいちから理解できるようにしています。

また、過去作を振り返るという内容は特に盛り込んでいません。マーケティングでは既存ファンの期待を盛り上げていく施策をとるとは思いますが、先ほどもお話したとおり過去のシリーズ作品をプレイしていなくても楽しめる作品です。

もちろんシリーズのファンであれば「懐かしい」と思えるプラスアルファがありますが……たとえば「スター・ウォーズ」のエピソード3を観ずにエピソード4を観ても問題なく楽しめるでしょう?そういう風に作品づくりをしています。

本作で物語に没入できるキーパーソンが、ボスである「タイムキーパー」です。“タイムキーパーがどれほどの脅威なのか”と実感することで、過去の物語を知らなくてもスッと楽しめると思います。

――「ボーダーランズ」のユーモアにはブラックジョークもありますが、『ボーダーランズ4』では今現在の社会にあわせてどういう配慮をしながら開発されたのでしょうか。

ランディ:シリーズの魅力、そしてテーマは「普通だったらマッチしないものをあえて共存させる」という点にあります。

ジャンル自体がFPSとRPGのコンビネーションですし、さらにはサイエンスフィクションでありながら西部劇でもある。「ボーダーランズ」はそういった「ボーダー(境界)」にある存在なのです。

だからこそ、皮肉的なブラックジョークと、現実社会のボーダーに立つ存在でもあります。また、コメディ性とドラマ性のボーダーでもあるしょう。どちらか1つではなくて、「それら全てのボーダーに立ちつつも、それら両方でもある」ところが「ボーダーランズ」なのです。どちらかに偏らず、常にこのボーダーを走ることを心がけています。

時々ジョークにね、偏ってしまいがちなのですけど……。人間にはユーモアが大事だと思っていますよ。

アンドリュー:でも、今回のボス「タイムキーパー」はジョークを一度も言ったことがないですよね。彼はこの何千年と時を支配している、“とってもシリアスな人”です。

ランディ:タイムキーパーにかかればダース・ベイダーですらコメディアンに見えてしまいますよ(笑)!

――ありがとうございました!


前作からはや6年、今もなお“ボーダー”の上を走りつづけるシリーズ最新作『ボーダーランズ4』は9月12日にPC(Steam/Epic Gamesストア)/PlayStation 5/Xbox Series X|Sで発売予定です。

『ボーダーランズ4』予約受付がスタート!

『ボーダーランズ4』は通常版、デラックス・エディション、超デラックス・エディションの計3バージョンが展開。価格は通常版が9,460円、デラックス・エディションが13,860円、超デラックス・エディションが16,500円です。超デラックス・エディションには2人の新たなボルトハンターが参戦するDLCも含まれているとのこと。各バージョンの内容は以下の通りです。

日本オリジナルのキーアートも公開

『ボーダーランズ4』通常版

  • ゲーム本編

  • 予約コンテンツ:ギラギラグローリーパック

    • ヴォルト・ハンタースキン 1種類

    • 武器スキン 1種類

    • ECHO-4ドローンスキン 1種類



『ボーダーランズ4』デラックス・エディション

  • 『ボーダーランズ4』通常版と共通

  • 怒りのファイアーホーク武器スキン

  • お尋ね者パックバンドル

    • 新しいミッションと固有のボスが登場する4つの特別なエリア

    • 固有のチャレンジと報酬が得られる4つのヴォルトカード

    • 新しい武器と装備

    • ヴォルト・ハンターの新しいカスタマイズ

    • 新しいカスタマイズを備えた4つの新しいビークル

『ボーダーランズ4』超デラックス・エディション

  • 『ボーダーランズ4』デラックス・エディションと共通

  • 華麗なオーダーパック

    • ヴォルト・ハンタースキン 4種類

    • ヴォルト・ハンターの頭部 4種類

    • ヴォルト・ハンターのボディ 4種類

  • ヴォルト・ハンターパック

    • 新しいプレイアブルなヴォルト・ハンター 2名

    • 新しいストーリーとサイド・ミッションを含む新しいストーリーパック 2つ

    • 新しいマップエリア 2つ

    • 新しい武器と装備

    • ヴォルト・ハンターの新しいカスタマイズ

    • ECHO-4の新しいカスタマイズ


《高村 響@Game*Spark》

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