ソーシャルゲームの基盤を支えるWindows Azureのクラウドサービス | GameBusiness.jp

ソーシャルゲームの基盤を支えるWindows Azureのクラウドサービス

25日に開催されたFIXERによる、「未来のソーシャルゲームはこうつくる!クラウドを活用したスマートで迅速なゲーム開発」と題されたセミナーで同社代表取締役の松岡清一氏はWindows Azureを利用したソーシャルゲームの開発と運用について講演しました。

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25日に開催されたFIXERによる、「未来のソーシャルゲームはこうつくる!クラウドを活用したスマートで迅速なゲーム開発」と題されたセミナーで同社代表取締役の松岡清一氏はWindows Azureを利用したソーシャルゲームの開発と運用について講演しました。
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25日に開催されたFIXERによる、「未来のソーシャルゲームはこうつくる!クラウドを活用したスマートで迅速なゲーム開発」と題されたセミナーで同社代表取締役の松岡清一氏はWindows Azureを利用したソーシャルゲームの開発と運用について講演しました。

松岡氏は証券会社のシステムや自治体情報化のコンサルティングを経て、2009 年 11 月に株式会社FIXER を設立。Web サイト構築に関わる企画・戦略立案及び運用・更新までのプロジェクトマネジメント業務に携わり、2011 年8月からはWindows Azure のフルマネージドパッケージである「cloud.config」をリリースしています。講演ではクラウドサービスとしてはまだまだ知名度が低いWindows Azureの説明から行われました。

Windows Azure(以下Azure)はマイクロソフトの提供するクラウドサービスです。松岡氏はAzureが日本で正式にサービス開始される以前から関わっており、2009年7月に創刊された雑誌「アスキードットテクノロジー」で既にAzureの解説記事を書いていたそうです。その後、TBSが運営する動画配信サービスgoomo、TOYOTAのFacebookページ、アサヒビールのウェブサイトでAzureを利用したサイト構築を行なってきました。

また2011年に12月に日本マイクロソフトはGREEとの業務提携を行い、GREEプラットフォームのデベロッパー向けにAzureの利用が提案されているそうです。実際にゲームに利用された事例としては、スタジオ斬の『OVERTURN SAGA』、スクウェア・エニックスの『ロードオブヴァーミリオン』や『ギャラクシーダンジョン』などが挙げられました。

FIXERはAzureを利用したソリューションをプラットフォームとしてゲーム会社に提供するという考え方のもと、サーバーの構築や保守などの業務を行なっているそうです。ソーシャルゲームではインフラ管理にかかる労力が多いですが、そこでの基盤作りを担当することで、自由にゲームを作ってもらえるとうれしいと、松岡氏は述べています。

■クラウドサービスで「世界は一つ」のサーバー構成
では、スマートフォンのゲームでAzureを利用するメリットには何があるでしょうか。松岡氏はスクウェア・エニックスのオンラインゲーム『ドラゴンクエストX』の試みを参考にして、Azureで可能なサーバー構成について説明しました。

個人的にもドラゴンクエストシリーズが大好きであるという松岡氏はオンラインゲームの『ドラゴンクエストX』にも非常に興味があったそうです。そのサーバー構成も気になっていたところ、昨年のCEDECでスクウェア・エニックスが行った講演で知ることができました。

『ドラゴンクエストX』では、すべてのユーザーが同じ世界でゲームが楽しめるように、サーバーを横断するためのデータベースを構築しているそうです。通常のオンラインゲームでは、ユーザーの増加に合わせてサーバーとデータベースは対になる形で増強していきますが、そうするとサーバー間でのプレイヤーの交流は基本的に行えなくなります。CEDCEでは『ドラゴンクエストX』はデータベースを一つにまとめるため、クラウドサービスを利用するこができなかったと報告されていますが、松岡氏はAzureでこの「世界は一つ」という仕様がクラウドでも実現可能であると説明しました。

その方法は、サーバーと対になるSQLのデータベースとは別に、それらのデータベースを束ねるMongoDBを利用するといものです。これによってゲーム全体のランキングやサーバー間のパーティー結成などが可能になり、クラウドでも「世界は一つ」が可能になるといいます。NoSQLであるMongoDBを利用するメリットは、サーバーの増強にメリットがあり、ユーザーが増えてもスケール可能であることです。これまでのプログラム資産を活かして、低コストで「世界は一つ」を実現する方法は、これ以外にないだろうと松岡氏は述べています。

■まだまだ知られていないWindows Azureのメリット
次にAzureについて詳しい解説がされました。マイクロソフトのクラウドサービスとして古くから実績があるAzureは既に馴染みのあるサービスに利用されているといいます。例えば、Windows Liveでは、5億のアクティブIDを管理、Windows Updateでの月間1PBの更新プログラムの配信にもAzureが利用されています。

こういったマイクロソフトの基幹サービスで利用されているクラウドサーバーを「間貸し」することで提供するのがAzureであるそうです。マイクロソフトは既に各地域にデータセンターを作っているため、現在ではどこの地域からでも簡単にサーバー構築が可能です。

またクラウドサービスには、大きく分けてアプリケーションのみを利用者が管理するPaaS型とOSとミドルウェア部分まで利用者が管理するIaaS型の2つがあります。従来はPaaSのサービスしか提供していなかったAzureですが、現在はLinuxサーバーの上で仮想マシンのAzureを動かすIaaSも可能になりました。Windowsサーバーを扱うことを避けていたエンジニアにとってLinuxサーバーが使えることは大きなメリットになるといいます。

またFIXERが提供するPaaS型のフルマネージドサービスであるcloud.configでは、Azureのサーバーを24時間365日体制で監視。利用者の作業効率を劇的に減らすことができるそうです。これによりソーシャルゲームの基盤を支えるサーバーエンジニアの業務を減らすことができます。

速度面では、現状では国内にデータセンターはありませんが、コンテンツ配信ネットワーク(CDN)を利用すると、アカマイやアマゾンウェブサービス(AWS)といった他のクラウドサービスに劣らないそうです。既に東京と大阪にデータセンターを構築する予定であるため、今後は速度の点でも他のクラウドサービスに匹敵するものと予想されます。

さらにAzureの特徴として、ファイルを書き込むたびに3重にバックアップされるシステムがあります。さらに大陸を超えたデータセンターにもミラーリングされることによって、非常に堅牢なサーバー体制を作っています。

値段の点では、仮想マシン(インスタンス)をシャットダウンすれば課金されない、課金単位が分単位といった点で他のサービスよりも安くなっています。具体的には、現在のところアマゾンや国産のクラウドサービスと比較して43%安いという試算が公開されました。

サーバーの品質保証としての稼働率はAWSが99.9%であるのに対して、Azureは99.95%であるそうです。FIXERではこれらの2つのクラウドサービスを併用する「クロスクラウドディプロイメント」という方式を採用することで、年間でサーバーが停止するのが15秒程度しかないという稼働率を実現するそうです。AzureとAWSで冗長性を確保することで、おそらく世界的レベルの災害などが発生しない限り止まらない堅牢なシステムが実現可能です。スクウェア・エニックスのサービスも今後はこのようなクロスクラウドの構成を採用するそうです。

講演では実際の管理画面からサイト構築と更新のデモが行われました。URLとデータセンターを選択した後、サイトは10数秒で立ち上がり、その後の更新も数分で行われました。またサーバー負荷に合わせた自動的なインスタンス増加を行うオートスケールのデモ動画も流されました。Azureではこういった機能を簡単に利用でき、安定的で軽やかな運用が可能であると、松岡氏は述べています。

イベントの終わりには、先に講演を行ったスクウェア・エニックスの安藤武博氏への質問コーナーなども開かれました。サーバー運用に大きな比重がかかるソーシャルゲームやオンラインゲームでは、クラウドサービスの導入のメリットは大きく、Windows Azureもその選択肢の一つとして魅力的なものに映りました。
《今井晋》

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