市長もゲームに出演!新潟県三条市の御当地RPG『三条上々!!!』はどのように生まれたか―「ものづくり」の町に見える歴史と未来への想い、そして気になる市長のゲーム歴は?【前編】 | GameBusiness.jp

市長もゲームに出演!新潟県三条市の御当地RPG『三条上々!!!』はどのように生まれたか―「ものづくり」の町に見える歴史と未来への想い、そして気になる市長のゲーム歴は?【前編】

新潟県三条市を舞台にしたRPG『三条上々!!! 山と川と鋼と八人の米神』。合計約7時間にもおよぶ超ボリュームなロングインタビューになったので、前後編でお届けします!

ゲーム開発 その他
市長もゲームに出演!新潟県三条市の御当地RPG『三条上々!!!』はどのように生まれたか―「ものづくり」の町に見える歴史と未来への想い、そして気になる市長のゲーム歴は?【前編】
  • 市長もゲームに出演!新潟県三条市の御当地RPG『三条上々!!!』はどのように生まれたか―「ものづくり」の町に見える歴史と未来への想い、そして気になる市長のゲーム歴は?【前編】
  • 市長もゲームに出演!新潟県三条市の御当地RPG『三条上々!!!』はどのように生まれたか―「ものづくり」の町に見える歴史と未来への想い、そして気になる市長のゲーム歴は?【前編】
  • 市長もゲームに出演!新潟県三条市の御当地RPG『三条上々!!!』はどのように生まれたか―「ものづくり」の町に見える歴史と未来への想い、そして気になる市長のゲーム歴は?【前編】
  • 市長もゲームに出演!新潟県三条市の御当地RPG『三条上々!!!』はどのように生まれたか―「ものづくり」の町に見える歴史と未来への想い、そして気になる市長のゲーム歴は?【前編】
  • 市長もゲームに出演!新潟県三条市の御当地RPG『三条上々!!!』はどのように生まれたか―「ものづくり」の町に見える歴史と未来への想い、そして気になる市長のゲーム歴は?【前編】
  • 市長もゲームに出演!新潟県三条市の御当地RPG『三条上々!!!』はどのように生まれたか―「ものづくり」の町に見える歴史と未来への想い、そして気になる市長のゲーム歴は?【前編】
  • 市長もゲームに出演!新潟県三条市の御当地RPG『三条上々!!!』はどのように生まれたか―「ものづくり」の町に見える歴史と未来への想い、そして気になる市長のゲーム歴は?【前編】
  • 市長もゲームに出演!新潟県三条市の御当地RPG『三条上々!!!』はどのように生まれたか―「ものづくり」の町に見える歴史と未来への想い、そして気になる市長のゲーム歴は?【前編】

ゲームクリエイターの八十里こえお氏は、新潟県三条市を舞台にしたRPG『三条上々!!! 山と川と鋼と八人の米神(以下、三条上々!!!)』をフリーゲーム夢現/PLiCy(プリシー)で公開中です。

「ものづくり」の町として知られる三条市を舞台にした本作では、プレイヤーは土地に根ざした文化や産業、人々と出会いながら冒険を進めていきます。

ゲーム内では燕三条(燕市と三条市)の名産である和釘などのアイテムや、カレーラーメンといったグルメも登場し、プレイしているだけで三条市の観光や産業にも触れられるのも大きな特長です。

冒険では三条のご当地キャラクター「鍛冶ガール」が仲間となり、プレイヤーをサポート。また、三条市長である滝沢亮氏ゲーム内に出演して、冒険のヒントを出してくれるという驚くべき役目を担っています。

まさしく地域に根付いた作品であり、PLiCyの開催する「ゲームコンテスト2025」で受賞するなどの高い評価も得ています。

今回、Game*Sparkでは三条の滝沢市長に、本作にまつわるインタビューを実施。市長のゲーム歴や『三条上々!!!』への携わり方、開発の三条市にかける想いなどをお答えいただきました!

またインタビュー中で登場している開発者の八十里こえお氏をはじめ、ゲーム制作において大きな協力を果たした市街地活性化イベント「三条マルシェ」実行委員長・鈴木千博氏、『RPG Maker(旧:ツクール)』シリーズを開発するGotcha Gotcha Gamesの北島修一氏にも本作に関するお話を訊きました。

滝沢市長(左)、鈴木氏(右)

合計約7時間にもおよぶ超ボリュームなインタビューとなり、さらにときには数々のゲームに携わってきた八十里こえお氏の経歴から話が膨らみ『シムアント』の話題が飛び出すなど、全編通して読者の皆様にもお伝えしたい内容に。

そのため、なんと今回は前後編のロングインタビューとしてお届け! 前編となる本稿では、『三条上々!!!』のゲーム概要と、滝沢市長へのインタビューをお送りします。新潟県三条市に対する想いと、町おこし、そして子どもたちの将来まで考えられた熱い話をご覧ください。

観光だけじゃない!しっかり遊べるRPG『三条上々!!!』

『三条上々!!!』は、プレイヤーである勇者が三条市に突如現れた魔物たちを退治していくのが目的のRPG。ガイド役である「八木花ちゃん」と共に各地を巡りながら、どこかにいるという8人の「米神(めがみ)」を見つけていくことがモンスター退治の大きな鍵となります。

制作に『RPGツクールMZ』を使用した本作は、ランダムエンカウント制の比較的オーソドックスなRPGとして楽しめます。ストーリーとともに仲間になる「鍛冶ガール」のメンバーは戦士や僧侶、魔法使いなどの職業で、それぞれの特技を活かしてプレイヤーの冒険をサポートしてくれます。

そして最大の特長は、ゲームが三条市に根付いた産業や文化に根付いたイベントで溢れているという点。名産品「和釘」が装備として登場したり、地元の神社や観光スポットを訪れたりと、遊んでいるだけで観光気分になります。そして、市役所に行けば滝沢市長が登場してゲームのアドバイスをくれるのです!

ほかにも地元の小学生が描いたモンスターのイラストをそのまま登場させるなど、ユニークな要素もたっぷり。ゲームバランスもしっかりとレベル上げや戦闘に出る仲間の選択などが必要で、油断すると全滅してしまうような強敵も。とはいえ救済措置もありますし、誰もが楽しく遊べるRPGになっています。

ゲームとして楽しみながら観光気分も味わえる『三条上々!!!』。マップ内の隠しアイテムやエリアなど、“ゲーマーが喜ぶお楽しみ要素”も満載です。ブラウザでプレイできるので、気軽に、そしてたっぷりとやり込めます!

ゲームもめちゃめちゃ遊ばれている!滝沢亮市長へインタビュー

――本日はよろしくお願いいたします。まず、滝沢市長のプロフィールについて教えて下さい。

滝沢市長:よろしくお願いします。新潟県三条市の市長を務める滝沢亮です。1986年1月7日生まれで、この前40歳になったばかりです(笑)。ピチピチの40代で不惑になりましたが、まだまだ惑いっぱなしですね。

高校までは地元の新潟県で過ごし、大学から東京に出て大学院生時代に司法試験に受かって、6年間は東京で弁護士として活動しました。その後、三条市に戻ってきておよそ2年半ほど弁護士として活動して、2020年11月から三条市長になっています。2024年11月からは2期目です。

――滝沢市長のこれまでのゲーム遍歴について教えて下さい。

滝沢市長:最初に手にしたのはゲームボーイで、次にスーパーファミコンで遊んでいました。スーパーファミコンでは『実況パワフルプロ野球』シリーズに感動して、ずっと遊んでいましたね。

野球ゲームだと『ファミスタ』シリーズも遊んでいたのですけれど、やっぱり『実況パワフルプロ野球』のストライクゾーンの表現がすごいなと思います。あとペナントで遊んでいると、しっかり選手の打率や防御率とかの成績が変わっていくのも良かったです。

あとは、『ダービースタリオン』シリーズもやっていましたね。そこから競馬にハマって、大学生になって自分の時間ができてからは、プレイステーションの『ダビスタ』や『ウイニングポスト』などの作品を夜通しプレイすることもありました。

最近だと、昨年12月にやっとニンテンドースイッチ2が買えたんですよ。インターネットの情報で「新潟市のここで売ってる」という情報を見つけて、開店前にお店に向かって無事に買えました。今は毎日子供と『マリオカート ワールド』で遊んでいます。

――『三条上々!!!』では滝沢市長が出演されていますよね。こういった形で市がゲームに協力するのは珍しいと思います。

滝沢市長:そんな珍しいですかね?

八十里こえお氏:前代未聞だと思います!ゲーム内では滝沢市長の名前だけでなく、モンスターデザインをしてくださった小学校もクレジットされて並んでいるんです。

滝沢市長:市として形式張って協力したと言うよりは、まちをあげてゲームを盛り上げていこう、という形でのピースとして私も登場するという感じです。

――実際にゲームに協力されるだけでなく、市長自身が出演してクレジットまでというのは驚きますし、ゲームに対してポジティブなイメージを持ってくださっているのだと思います。

滝沢市長:そう言っていただけるのは嬉しいですね。でも実際はそこまで深く考えていなかったですし、ゲーム制作の連絡をいただいたので市長として協力できれば、と思ったくらいです。

なので、僕自身は本当にOKを出したくらいで、あとは良い感じに出演させていただければ……という感じでしたね(笑)。

――『三条上々!!!』に出演している滝沢市長は、荒井清和氏のイラストなのがとても印象的です。

滝沢市長:お恥ずかしながら荒井さんのことは存じ上げていなかったのですが、とても素晴らしいイラストをいただきました。本当に感謝しています。今も大切に市長室に飾っていますよ。

――ゲーム内でもこのイラストの市長が助けてくださるのでとても好印象です。迷ったときのアドバイス時だけでなく、開始時やエンディングでも登場しますよね。

滝沢市長:ゲームに出るというので、最初はちょっとだけ顔を出すのかなとイメージしていたのですけれどね(笑)。八十里こえおさんから細かいところを聞いていなかったので、驚きました。

――滝沢市長も実際に『三条上々!!!』に触れられたそうですが、遊んでみてどういった感想を持ちましたか?

滝沢市長:すごく本格的に作られているゲームだなとビックリしました! それがブラウザで手軽に遊べるというのもすごいと思います。

――三条市は「ものづくり」の町として地場産業にも力を入れていますよね。ゲーム内でも和釘などが登場して印象的でした。ゲームに登場するもの、それ以外も含めて三条市の「ものづくり」の魅力についてもお聞きできればと思います。

滝沢市長:まず、三条市は400年の「ものづくり」の歴史を持っています。三条市には日本の大河である信濃川が流れているんですが、昔は今ほど治水されておらず、数年に一度洪水が起こっていたんです。そうなると年貢米が作れず、困った当時の代官が副業として農民に和釘を作らせました。

和釘は、「火事と喧嘩は江戸の華」と言われるくらい火事が多かった江戸の町を再建する資材として使われていたのです。三条は和釘を江戸に納めていて、400年前の洪水が特産品として和釘を生んだともいえます。そこから大工道具や今のキッチン用品、アウトドア用品、カトラリーなどに発展していったわけですね。

伊勢神宮では20年に一度行われる「式年遷宮」というものがあるのですが、そこで今は三条市産の釘や金具などが使われています。三条市の自慢のひとつですね。

昔は関西で製造されたものが奉納されていたようですが、和釘を造れる鍛冶職人が減ったことで、1993年の式年遷宮から三条市産のものを奉納しています。

三条市の和釘をはじめとしたメイド・イン・三条の品物は商品としてだけではなく、歴史的にも価値ある物としても評価していただいています。

『三条上々!!!』では、三条の色々な文化や産業、魅力を学べたり、子どもたちにモンスターの絵を描いてもらったりもしていて、とても良いですよね。

――最初にゲーム内に市長を出したいと言われた時にどう思いましたか?

滝沢市長:正直なところ、そこまで思うことはなかったですね(笑)。

でも、こえおさんから「市長の顔を使っていいですか?」と言われたものの、どういう風に使うかは全然教えていただけなかったんですよ。思った以上に素晴らしいゲームですし、良いキャラクターとして使われたんだなということは、後から知りました(笑)。

僕は別に芸能人とかではないから交渉することもないですし、こえおさんも公序良俗に反するような使い方をされませんし、「どうぞ使ってください」とお答えしました。

実は本当にちょっとだけ出て終わりだと思っていたのですが、重要な役割で使っていただけて。最初はもっと変な役割じゃないかと(笑)。

八十里こえお氏:そんな風に使えるわけじゃないじゃないですか!(笑)

――三条市の名物としてカレーラーメンがあって、ゲーム内でも登場しますよね。これは本当に偶然ですが、自分も年末にカレーラーメンを食べる機会がありまして。スパイシーで美味しかったです。

滝沢市長:そうなんですね、ありがとうございます。カレーラーメンは僕もたまに食べますよ。お店によってかなり個性があって、スープにカレーをかけるもの、だしの効いたスープで作ったカレーをかけるもの、ちょっとお洒落なものもあります。

ちょっと変わったものであれば、ラーメンの中にライスが入っているタイプもありますね。今だと「カレーラーメンスタンプラリー」のようなイベントも開催(※2月28日まで)しています。あと、燕市には「燕背脂ラーメン」といった名物もあって、こちらも流行っていますよ。

新潟県は、やっぱり食にこだわる方が多いのだと思います。特に三条市は昔からの経営者の方が多いので、美味しいものがなければお店が長続きしない、と考える方もいらっしゃるみたいです。

――ゲーム内でもカレーラーメンだけでなく歴史のあるお店が紹介されていて、地域の職へのこだわりや思いを感じられる部分があります。

滝沢市長:三条市は「ものづくり」で商売のまちだからこそ、飲食とは切っても切り離せない関係です。『三条上々!!!』でも紹介されてるものも、しっかりと観光にも繋がってくれるのかなと思います。

八十里こえお氏:実は、開発中に『RPGツクールMZ』のGotcha Gotcha Gamesさんもプライベートで三条市に来てくださって。そこで鍛冶体験や「KYOWA クラシックカー&ライフステーション」の見学などを楽しまれました。クラシックカーは閉館近くまで見られていましたね(笑)。

――個人的にはお酒が好きなので、いつか三条市にある福顔酒造さんのお酒を現地で飲みたいなと思っています。

滝沢市長:福顔酒造さんは一般的な日本酒も美味しいけれど、少し変わったお酒としてウイスキー樽やブランデー樽で貯蔵した物もあるんです。こちらも美味しいので、機会があればぜひとも飲んでみてください。

――色々なお話を聞かせていただきありがとうございます。滝沢市長は競馬好きということで、今も良く見ていらっしゃるんですか?

滝沢市長:そうですね、ずっと競馬ファンです。新潟競馬場で「三条ステークス」というレースがありまして、ここ数年はプレゼンターとして出させていただいています。

――滝沢市長は、FM-NIIGATAのラジオ番組「ー 聞いて 知って 選びたくなる!ー 三条市 えんがわでランチブレイク」でパーソナリティも務められていますよね。昨年は八十里こえお氏も出演して『三条上々!!!』についてお話されてましたが、本当にアグレッシブだなと思います。

滝沢市長:ありがとうございます。こえおさんたちに出演いただいた際、私も初めて知るゲームについての良い話も多かったんですよ。

子どもたちは三条市のことが好きだけれど、まだまだ細かい部分まで知らなくて、だからこそそれらをゲームの形で親しんでもらいたいという、制作側の想いを改めて知りました。「そういう良い話をもっと最初から言ってよ!」と思いましたね(笑)。

八十里こえお氏:(笑)。

――最後に読者へのメッセージをお願いします!

滝沢市長:ぜひとも『三条上々!!!』をプレイしていただいて、それをきっかけに三条市に来ていただければ嬉しいですね。もしゲーム中に困ったことがあれば、ゲームの中の市役所に僕がいるので、どんどん話しかけてください!

――ありがとうございました!


インタビュー前編では、『三条上々!!!』でも印象的な、豊かな自然と歴史のある産業を持つ三条市。滝沢市長からは地域としてのものづくりへの思いや、さまざまなゲームの話を聞かせていただきました。

市長が『実況パワフルプロ野球』『ダービースタリオン』などはもちろん、今も家族で『マリオカート ワールド』を遊んでいるというのも、ゲーム好きとして嬉しいお話です!

三条市の人々が協力して完成した『三条上々!!! 山と川と鋼と八人の米神』は、フリーゲーム夢現/PLiCyで公開中です。

観光として楽しいだけでなく、しっかりと遊べるRPG作品なので、気になる方は要チェック。インタビュー前編を読み終えた後は、三条市をゲーム内で観光してみてくださいね。

後日公開予定の後編では、『三条上々!!!』開発者である八十里こえお氏、市街地活性化イベント「三条マルシェ」実行委員長・ 鈴木氏、そして『RPGツクールMZ』のGotcha Gotcha Games北島氏らによる、よりディープなお話をお届けします。公開をお楽しみに!


三条カレーらーめん 340g×2袋 乾麺 ラーメン
¥950
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
《Mr.Katoh@Game*Spark》

この記事の感想は?

  • いいね
  • 大好き
  • 驚いた
  • つまらない
  • かなしい
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

人気ニュースランキングや特集をお届け…メルマガ会員はこちら