
IGDA日本が主催する「東京シリアスゲームサミット」の2日目が2026年4月18日、東京大学の福武ホールにて開催されました。本サミットは教育・医療・企業研修・社会問題解決など、ゲームの知見を実社会の課題解決に活用する「シリアスゲーム」の最前線を共有することを目的とした、日本で類を見ないシリアスゲーム特化型イベントです。
2日目に実施されたクロストーク「図書館におけるゲーム活用事例」には、全国の図書館でボードゲーム活動を展開する「ゲーム司書」の高倉暁大氏と、相模原市役所職員の道祖英一氏が登壇。図書館という公共空間をフィールドに、ゲームがどのように地域コミュニティや学習支援と結びついているかについて、具体的な事例をもとに議論しました。
図書館でゲームをする実績を重ねて

講演では最初に、高倉氏と道祖氏の活動が紹介されました。
高倉氏は現在、大阪の近畿大学図書館に勤務する司書として活動しています。その一環として、図書館でゲームをする活動を積極的に行ってきました。これまで、学校図書館や公共図書館にてボードゲームをはじめ、デジタルゲームやVRまで含めた幅広いゲーム活動を実践してきました。
高倉氏の図書館でのゲーム活動の事例も紹介されました。福岡の総合図書館では、PS4/PS5タイトル『Ghost of Tsushima』を題材に、ゲームを遊びながら専門家から元寇の歴史を学ぶイベントを実施。
さらに、くまもと森都心プラザでは南山大学の教員と共同で「シリアスボードゲームジャム」を開催しました。食料問題などのテーマで図書館のレファレンス機能を活用しながらゲームを制作するこの取り組みは、「制作者にとっても図書館員にとっても通常では経験できないレファレンスの練習になった」と高倉氏は語ります。
こうした図書館でゲームを行うという、あまり例のない実績を元に、高倉氏はいくつかの書籍も執筆しています。日本図書館協会から『図書館とゲーム―イベントから収集へ』、日外アソシエーツから『図書館にゲームを!―図書館の新しい可能性』を刊行。全国100館以上の図書館でボードゲームイベントの指導経験を持つ、図書館とゲームをつなぐ第一人者として活動しています。

道祖氏は神奈川県相模原市役所の職員で、主に街づくり系の部署を長く担当してるといいます。そうした行政に関わる道祖氏ですが、ボードゲームとの出会いは家族との関係からでした。道祖氏は「子供を10歳までに10万回は笑わせる!」ということを考え、家族のコミュニケーションツールを探した結果、ゲームが役立つことに気づきます。
それをきっかけに、図書館とボードゲームを組み合わせた地域活動を展開するようになりました。活動は拡大し、現在は「さがラボ(相模原ライブラリーボードゲームネットワーク)」を立ち上げるまでになりました。
相模原市での図書館連携ボードゲームイベント実践

続いて、道祖氏が図書館でのゲーム活動を解説しました。






