
ユービーアイソフトは投資家向けの2025-26年度上半期業績報告書を公開しました。その中で会計処理の問題によるテンセントとの融資契約違反について、同社からの投資資金を債務の返済に活用するとの方針を発表しています。
延期理由は不適切な会計処理。テンセントとの取引に影響も契約は無事締結の見込み
先日延期が発表されると同時に、自社関連株・債権の取引の停止が行われ、何らかの重大発表の前触れと噂されていた今回の業績報告。発表内容によると、延期の理由は同社監査人による調査から国際財務報告基準(IFRS)に反した不適切な収益の計上が発覚したためとしています。
テンセントより大規模な融資を受けることが度々報じられてきたユービーアイですが、今回問題となった違反はその一部となる契約にも関係していたとのことで、9月30日時点で融資契約の条項に違反する状況となっていたといいます。しかし、「数日以内」に完了するというテンセントとの取引より、約2億8600万ユーロ(約516億円)の元本残高を持つ融資を早期返済することで、この問題は解決すると説明しました。
業績は堅調
2025年度上半期の業績は、ネットブッキングス(正味受注額)が7億7,240万ユーロで前年比20.3%増となったほか、非IFRS(非国際財務報告基準)での営業利益では黒字転換し堅調。「予想以上に強力なパートナーシップ」と『アサシン クリード』および『ディビジョン』の好調な業績が牽引。『レインボーシックス』の軟調な業績を相殺したとしています。
取引再開で株価は一転高騰
発表を受け、取引が再開されたユービーアイ株価は高騰。テンセントとの取引が破談になるとの見方もあった中、発表により契約締結がほぼ確実となったことが影響していると見られます。テンセントからの投資資金は、グループの債務削減と戦略的変革の支援に使用されるとのことです。











