
Windows 11において問題となっている、一定以上のサイズのファイルを操作時にストレージを認識しなくなる不具合に関連して、マイクロソフトは「不具合を再現できていない」とする声明を発表しました。
一方でフラッシュメモリーコントローラーのメーカーであるPhisonは、「Windows側の不具合」との調査結果を公表しており、不具合の解消にはまだ時間が必要な模様です。
PhisonとMicrosoftで異なる見解、当面はバックアップなどの対策必須か
本メディアでも既にお伝えしているように、Windows 11 24H2において最新のアップデート以降、一定以上のサイズのファイルを操作時にSSDなどのストレージを認識しなくなる不具合が問題となっています。
これに関連して、フラッシュメモリーコントローラーのメーカーであるPhisonは、19日(現地時間)に海外メディアTom’s Hardwareの取材に対し、「当該の問題を認識しており、現在調査中である。」との声明を発表。翌20日には当該の不具合が「Windows側の不具合であると判明した。」とする調査結果を、PC Watchの取材に対する回答という形で公表、現在マイクロソフトが修正作業を行っているとしています。
一方でマイクロソフトは海外メディアBleepingComputerに対し、「不具合を再現できていない」旨の声明を発表、現在追加の情報とユーザーリポートを収集中であることを明らかにしました。マイクロソフトによれば「ストレージ機器のパートナーと不具合の再現のために積極的に取り組んでいる最中」であり、今のところ「内部テストないしテレメトリーにおいて、問題となっている不具合の増加は確認できていない。」とのこと。加えてカスタマーサポートでもそのような問題は報告されていないとしており、当該の不具合の影響を受けた場合は法人向けサポートないしフィードバックHubでの報告を行うよう呼び掛けています。

PhisonとMicrosoft、両者で食い違う声明が出される点を鑑みれば、当該の不具合の原因特定と解決にはまだ時間がかかる模様で、当面は不具合の存在を想定した上での自己防衛が不可欠のように思われます。
ストレージのバックアップの徹底と予備部品の確保といった基本に加え、一定サイズ以上のファイルを操作する場合には分割し、間隔を空けて操作する。あるいは原因と疑われているアップデートファイルを一時的に削除するなどの対策が考えられており、気になる人は各自の対策が求められています。