ゲーム制作サークル「のがふに弁当」が7月18日にSteamストアページを公開したアドベンチャーゲーム『いちばん美味しいゴミだけ食べさせて』。同作のヒロインの容姿や設定をめぐり、SNSなどの一部において、作品のキャンセルに繋がりかねない動きが起こっているようです。
『いちばん美味しいゴミだけ食べさせて』は、アダルト製品 “ラブリィドール”のミァリにゴミを食べさせ、育て触れ合っていく非アダルトのビジュアルノベルです。ゴミを食べれば食べるほど賢くなるミァリですが、知能が高まるとゴミを受け付けなくなるというジレンマにプレイヤーは陥ります。
本作はダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』に着想を得たとされ、「知能の増大」をテーマとしたタイトルとして発表されました。人気のアダルト向け作家いだ天ふにすけ氏の手による人目を惹くヒロインの姿も相まって、同作を紹介する電ファミニコゲーマーのXポストは1.5万RPを超え、多大な注目を集めましたが、一方で、過激な論調で同作の批判を行う集団的な意見をも集めてしまったようです。


「差別や蔑視の意図はない」今後の方針は
批判の多くは、豊満な乳房を持った女性の造形である“ラブリィドール”の見た目や、アダルト製品であったという設定、ゴミを食べさせるという部分、劣ったヒロインを育てていくといった個々の要素要素に集約されており、開発メンバーのSNSアカウントに対しては「なぜ男性キャラでやらないのか」などといった意見も含め、強い口調でのコメントが多数見られています。
騒動を受け、サークル「のがふに弁当」はX(旧Twitter)とFANBOXで声明文を掲載し、「特定の人々への差別や蔑視を助長する意図は一切ありません」としてお詫びを述べる事態へと発展してしまっています。

『いちばん美味しいゴミだけ食べさせて』の発売時期は未定で、「より慎重に、真摯に制作を進めていきます」とのことです。
なお、弊誌に対しても同作の紹介についての抗議の文面を1通ほどいただいておりますが、調査においては、同作がSteamプラットフォーム上にあるほかの数万タイトルと比べ、特別に現実世界におけるなんらかの差別意識を助長するものであるという兆候は見つけられていません。