『けものフレンズ3』の買収は失敗?アピリッツのゲーム事業が低迷【ゲーム企業の決算を読む】 | GameBusiness.jp

『けものフレンズ3』の買収は失敗?アピリッツのゲーム事業が低迷【ゲーム企業の決算を読む】

『けものフレンズ3』を運営するアピリッツのゲーム事業の成長が鈍化しています。

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『けものフレンズ3』を運営するアピリッツのゲーム事業の成長が鈍化しています。

2023年1月期の会社全体の売上高は前期比52.7%増の73億2,300万円、営業利益は同98.3%増の4億6,200万円と好調だったものの、成長をけん引しているのはアプリの構築やデジタルマーケティングなどを行うWebソリューション事業。ゲーム事業は振るいません。

2021年6月にセガから1億8,000万円で取得した『けものフレンズ3』と、フジゲームスから移管した『アルカ・ラスト』について、当初計画していた2年での投資回収が見込めなくなったとして、2023年1月期に4,000万円の減損損失を計上しました。

BtoB事業の拡大を強化

アピリッツは2021年2月に新規上場した会社。ベンチャー企業らしく成長スピードは速く、2023年1月期の売上高は前期の1.5倍、2024年1月期は同1.2倍を見込んでいます。

決算短信より

業績を支えている事業は3つ。Webサービス事業、オンラインゲーム事業、デジタル人材育成派遣事業です。

セグメント別の売上高(2023年1月期)を見ると、オンラインゲーム事業の構成比率が高くなっていますが、利益率を見ると、Webソリューション事業が圧倒的に高いことがわかります。

■アピリッツ事業別業績(単位:百万円)

決算短信より

アピリッツは2024年1月期の事業別売上高の予想において、Webソリューション事業を前期比23.1%増の35億3,900万円、オンラインゲーム事業を同4.6%減の30億7,000万円と予想しています。今期は売上高が逆転する見込みです。

Webソリューション事業においては、ふるさと納税「さとふる」のアプリ開発や、会計システム弥生のM&Aマッチングプラットフォームなどを開発しています。アピリッツはBtoB営業を強化しているように見えます。

アピリッツの代表取締役社長執行役員の和田順児氏は、富士通のエンジニアや、住友商事の100%子会社で人事・総務のアウトソーシングサービスを提供する住商アドミサービスでビジネス経験を積んだ人物。BtoCよりもBtoBの知見が豊富にあります。

デジタル人材育成派遣事業は、2022年7月のY's買収を機に立ち上げたもので、人材不足に悩む企業を対象としています。戦略的にBtoB領域を拡大していると見るべきでしょう。

アピリッツは2023年1月期において、自社で運営するタイトルは『ゴエティアクロス』のみ。『式姫 Project』を開発中です。


《不破聡》

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