Valve、美少女ゲームの一斉削除告知を一時保留“見直し”―果たして騒動の結末は | GameBusiness.jp

Valve、美少女ゲームの一斉削除告知を一時保留“見直し”―果たして騒動の結末は

先日お伝えした、Valveによる“美少女ゲーム”を中心としたタイトルのSteamからの一斉削除告知。対象となったデベロッパーにより、この決定が一旦見直しとなったことが報告されています。

市場 デジタル流通
『Sakura』シリーズ。“パッチ”後は日本のアダルト美少女ゲーム同様の描写も。今回対象となったタイトルは不明ながら、Steam購入時点の描写は日本のコンシューマ+αで収まっているものもある

先日お伝えした、Valveによる“美少女ゲーム”を中心としたタイトルのSteam一斉削除告知。対象となったデベロッパーにより、この決定が一旦見直しとなったことが報告されています。

この問題は、先日ValveがSteam上にて複数のパブリッシャー・デベロッパーに対し一斉に“ゲームに収録されたコンテンツがポルノガイドラインに違反している”として、2週間の猶予期間内に改善が行われない場合、ゲームをストアより削除すると告知を行ったもの。

対象となったゲームは、比較的過激な描写を含むアダルトテーマの有名パズルゲーム『HuniePop』を始め、海外産有名ビジュアルノベル『Sakura』シリーズの一部作品、Valveとの協議の元、日本版から一切の修正無しでのSteamリリースを行った(日本では)18禁タイトル『屋上の百合霊さん』など。

『VRカノジョ』。Steam購入時点での描写は不明ながら、IVRは学術機関向けにSteam版の本作を条件付きで無料提供しており、そう過激度の高いものではないと考えられる

他にも、明言はされていませんがIVR/イリュージョンの『VRカノジョ』も警告を受けたことを示唆していました。

『Roommates』

Winter Wolvesの他タイトル『Tales of Aravorn: Seasons Of The Wolf』。こちらにもロマンスシーンは存在している

また、大人向けノベル・RPGタイトルで知られる海外メーカーWinter Wolves(様々なアートスタイルが特徴的)の、最も日本風キャラクター色が強い『Roommates』も警告を受けています。

『Ladykiller in a Bind』

ただし、全ての性的表現を含有するタイトルが削除対象ではなく、大人向けの、社会性や性的要素をテーマとしビジュアル付きで扱った、有名インディークリエイターChristine Love氏の『Ladykiller in a Bind』については、警告を受けていません。(ただし、Love氏自身は今回のValveの動きに対し批判を表明している)

この一斉送信された警告については、対象作品のどの部分がガイドラインに違反したのかはいまなお明らかにされていません。各デベロッパー間において大きな混乱を招いた今回の騒動は、Steamでの発売から3年が経過した有名タイトル『HuniePop』への削除告知を中心に、他有名Steamタイトル内の性的表現との公平性を欠いている、などと激しい議論を呼んでいました。

なお、警告を受けた中には、アダルトコンテンツを外部データにて追加するいわゆる「パッチ形式」を採用していないタイトルもある他、“ファンサービス要素”が主題であるかや、パッチ前のSteam購入状態でのCG・表現の過激度についても大きく幅がある形です。もちろん国産タイトルの移植作に限らず、純海外産のタイトルが多く対象となっているのも特徴です。

いずれにせよ、警告から2日後、Valveは主張を一旦撤回、警告を受けた各タイトルについて「混乱をお詫びする」と謝罪すると共に、“コンテンツの再度の見直し”を行うとしたのが記事執筆時点までの経緯です。

今回の一斉削除告知があった背景については明らかにされていませんが、関連した動きとして、性的搾取抑止を掲げるNPO「National Center on Sexual Exploitation(NCOSE)」は、Valveの警告送信後に声明を発表

今回のValveの動きは、同団体が以前よりValveに対して行っていた、Steamへのオプトイン式の性的コンテンツ向けカテゴリ設置や、ゲーム内の性的搾取表現に対するポリシー厳格化の要求、また、5月10日より1週間に渡り全米にて行われた、Steamに対する性的コンテンツ削除要請キャンペーンの成果であるとしました。なお、同団体は『ウィッチャー3 ワイルドハント』などに対しても批判を展開しています。

もちろん、このキャンペーンの影響が実際にあったのかは分かっていません。しかしながら、“撤回”ではなく“一旦見直し”とあるため、状況はどちらの方向においても解決しておらず、今後の更なる動きがあるのか、注目が集まる所です。

とはいえ、SteamがPCダウンロード流通の大多数のシェアを持っているものの、一般企業でしかないValveには当然ながら公益性を維持する義務はありません。そのため、Valveの一存で一方的なゲームタイトルの排除が可能なのは事実です。以前の『いえのかぎ』の削除同様、実際には今までも特定タイトルが削除される前例はあります。

しかしながら、目に見える形で大規模かつ広範に、遡及しての一部表現の強硬なパージを行った場合、他表現への波及を恐れる見方が登場するのも予想される所。果たしてどのような結末になるのでしょうか。
《Arkblade@Game*Spark》

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