
Google CloudのGoogle Threat Intelligence Group(GTIG)とMandiantは、企業のAIモデルへのアクセス権を乗っ取って悪用・転売する攻撃「LLMJacking」の分析をブログ(英語)で公開しました。
報告によると、攻撃者は公開されたGitHubリポジトリから認証情報を集めたり、セッションを乗っ取ったりしてAPIキーなどを盗み、標的のクラウド環境に入り込みます。盗んだキーは不正なプロキシ ゲートウェイにまとめられ、アンダーグラウンドのマーケットプレイスで、フロンティアモデルへのアクセス権として大幅な割引価格で売られているといいます。

示された被害例は具体的です。ある調査では、不正アクセスを止めるまでに1日あたりの不正請求額が10万ドルを超え、累積被害は100万ドルに達しました。別の事例では、トークン ルーティングサービスが購入者に月額約60ドルでフロンティアモデルへの無制限アクセスを提供する一方、被害企業には約100万ドルのモデル利用コストが付け回されていました。さらに別の攻撃者は、8時間足らずで50万回以上のLLM API呼び出しを実行。短命なサービスアカウントを作っては消す「Burn and Rotate」でレート制限を避けつつ、クラウドの請求画面を見て金額の影響を確かめていたとのことです。

被害は北米・南米・アジア太平洋地域の金融サービス、小売、テクノロジー、運輸の組織に及んでいます。対策としては、シャドーLLMの検出、APIキーの権限(スコープ)を細かく設定すること、機密情報の自動スキャンなどが挙げられています。
暗号資産のマイニングに計算資源を盗む手口は以前からありましたが、LLMは1回の呼び出し額が高く、請求額が一気に膨らむのが厄介な点。個人開発でもAPIキーをリポジトリに置いたままにしていないか、利用上限を設定しているか、見直すきっかけになりそうです。







