現地では9月12日と9月13日に開催された「BlizzCon 2026」。今回の記事はそんな「BlizzCon 2026」にて実施された『ディアブロ IV』開発陣へのグループインタビューの模様をお届けします。
インタビューに応じてくれたのは、シニア・ゲームディレクターのBrent Gibson(ブレント・ギブソン)氏と、デザインディレクター、ライブサービス担当のDan Tanguay(ダン・タンゲイ)氏です。30周年を記念する新シーズンに関する話題や、待望の新クラス「アマゾン」、そして今後の展望まで、多岐にわたるトピックについて語っていただきました。

――新シーズンについてお伺いします。シリーズおなじみのデッカード・ケインがどのように登場するのか非常に気になります。
ダン・タンゲイ氏(以下、タンゲイ氏): デッカード・ケインを戻す理由は、シリーズ30周年にあたり、彼の特徴的な声がプレイヤーを導くガイドとして最もふさわしいと考えたからです。また、新シーズンのテーマが「死が目覚める」というものなので、デッカードの復活と非常に良いシナジーが生まれました。 今回のシーズンでは、デッカードは蘇生され、肉体を持った状態で現世に戻ってきます。ただ、現世にいられる時間は限られているため、今シーズンが終わればまたいなくなってしまいます。彼は心残りから生じる罪悪感を抱えており、それを精算したいと願っているのです。
――他のキャラクターも戻ってくるのでしょうか?
ブレント・ギブソン氏(以下、ギブソン氏): はい、他にもかなりたくさんのキャラクターが登場します。リアや、かつてのボスたちですね。ただ、そうしたキャラクターたちは蘇生されるわけではなく、「悪夢」という形で現れます。
――その「悪夢」というのは、単なるファンサービスとしての懐かしさを狙ったものなのでしょうか、それともしっかりと世界観に落とし込まれているのでしょうか?
タンゲイ氏: その「悪夢」とは、これまで馴染みのある場所を紹介するようなシステムとして機能します。例えば、3人の「ダークワンダラー」が戻ってきます。初代『ディアブロ』のエイダン、タル・ラシャ、メフィストのソウルストーンが埋め込まれたサンケクールも登場します。 もちろんサンクチュアリの住人たちの悪夢も現れます。今回のシーズンに独自の味付けをしつつ、しっかりとストーリーとシステムに落とし込まれています。
――これほどまでに過去作の懐かしさをフィーチャーするのは、ひょっとして『ディアブロ V』で現状の世界観を大きく壊す(リセットする)前触れだからでしょうか?
ギブソン氏: 他のインタビューでも「『ディアブロ IV』から始めたプレイヤーにとって、これはどんなシーズンになりますか?」と聞かれました。私たちの狙いは、今回のシーズンを通して過去のストーリーに興味を持ってもらい、『1』『2』『3』にも手を伸ばしてほしいということです。 また、Nintendo スイッチ2版を発売することで、PCでゲームをしない層にも新たにリーチできます。過去作の歴史を知るための入門書として、最適なシーズンになると考えています。

――そのスイッチ2版についてですが、『ディアブロ IV』は常時オンライン接続が必要なゲームです。携帯機ではどのようになるのでしょうか?
タンゲイ氏: おそらくスイッチ2版でも、オンライン接続は必須になる予定です。
――日本語はサポートされますか?
ギブソン氏: はい、これまでのプラットフォームと同様に、ローカライゼーションはすべてサポートされます。
――スイッチ2版には、クロスプレイやクロスプログレッション機能は実装されますか?それとも『ディアブロ III エターナルコレクション』のような独自のバージョンになるのでしょうか。
タンゲイ氏: スイッチ2版には、クロスプレイもクロスプログレッションも両方実装されます。
――新クラスの「アマゾン」についてお聞きします。これは新しいDLCとして追加されるのでしょうか?
ギブソン氏: その通りです。ぜひ課金してください(笑)。
――『ディアブロ II』ではジャベリンを持った「ジャバゾン」などが有名でしたが、『ディアブロ IV』でも同じように遊べるのでしょうか?
ギブソン氏: 今回のアマゾンのデザインには、大きく4つのアーキタイプを用意しています。おなじみのボウゾン(弓)とジャバゾン(ジャベリン)はもちろんありますが、さらに新しいアーキタイプも追加されます。 昔のビルドを懐かしむと同時に、それをさらに進化させるというアプローチをとっており、非常に面白い体験になっています。プレイヤーキャラクターとしてよりエキサイティングなものにするため、ストーリーも含めてしっかりと練り上げています。

――『ディアブロ IV』でのジャベリンはどのような使用感になりますか?
ギブソン氏: 片手用の遠距離武器としてデザインしています。アーキタイプによっては、盾と一緒に装備することも可能です。中距離から近距離まで柔軟に立ち回れるフレキシブルな武器ですね。まだ実験的な段階ですが、動かしていてかなり楽しいですし、様々な戦い方やダメージタイプが用意されています。
――過去作から『ディアブロ IV』へ実装するにあたって、どのような調整を行っていますか?
ギブソン氏: 現在はまだ試行錯誤の段階ですので詳細を語ることはできませんが、『2』と『4』のシステムの複雑さを比較すると、『4』にはまだまだ「新しいもの」を組み込む余地があります。ですので、『2』の既存ビルドにとどまらず、弓もジャベリンも全く新しい遊びを提供できると確信しています。
――新シーズンの新しいシステムについて解説をお願いします。デバフなどはどのように機能するのでしょうか?
タンゲイ氏: ダークワンダラーを倒すと「破片」を獲得できます。これはソウルストーンの「残響」であり、本物のソウルストーンには劣るものの、強力な力を秘めています。3種類を集めると、その中から1つを選んで力を得ることができます。得られる能力は三大悪の特徴を反映しており、例えばバールなら氷の能力といった具合です。 また、今後のシーズンで重要視しているのが「ウォープラン」を構築できるようにすることです。これはかなり強力なシステムで、例えば特定のボスのアイテムドロップ率が上がったりする効果があります。

――現状のエンドゲームは即死しやすく、かなりピーキーなバランスだと感じますが、新シーズンではどのような調整になりますか?
タンゲイ氏: 良い質問ですね。これには2つのポイントがあります。まず、「魂の破片」によるアップグレードは強力ですが、それは同時に敵も強くなることを意味しており、一撃死を避けるのがより困難になる側面はあります。しかし、他のモードの調整も併せて行い、プレイヤーが得られる価値を高めるつもりです。 また、現状の即死が多い原因の一部にはバグが関係しています。シーズン15ではそうしたバグによる不条理な即死がなくなることを願っています。
――Netflixでのアニメ化についてもお聞きしていいですか?
ギブソン氏: 実はまだ開発の初期段階で、私たちも詳細を全く把握していないんです。ただ、オープニングの基調講演でも触れたように、「ブリザード・エンターテイメント」としての新たなエンターテインメントの展開には非常に興奮しています。開発チームの皆も、ファンの皆さんと同じように期待して待っている状態です。
――まだ本格的なプロダクションには入っていないということですか?
ギブソン氏: 外部のパートナー企業との共同制作になるため、開発現場の私たちにはまだ具体的な情報が降りてきていないんです。
――最後に、『ディアブロ V』が発売された後も、『ディアブロ IV』のアップデートやイベントパスなどは続いていくのでしょうか?
タンゲイ氏: ご存知の通り、現在でも『ディアブロ II』や『ディアブロ III』には多くのプレイヤーが残っており、ゲームを楽しんでくれています。『ディアブロ IV』も同様に、長く遊び続けられるゲームになってほしいと願っていますし、それを支える強固なコミュニティが存在すると信じています。
現時点では何も確定していませんが、『ディアブロ V』が出た後も、『4』のプレイヤーが「しっかりとサポートされている」と感じられるような体制は残したいと考えています。ただ、まだまだ『ディアブロ IV』にはたくさんのシーズンが残されていますし、今後の展開についても色々なアイデアを練っているところです。
『ディアブロ IV』は、PS5・PS4/Xbox Series X|S・Xbox One/PC(Steam/Battle.net)向けに発売中で、9月16日にはニンテンドースイッチ2向けにも発売予定。新たなシーズン「獄遺継承」は9月16日より開幕予定です。







