『パルワールドカードゲーム』ブシロード・木谷社長が語る「遊べないと話にならない」という思いーメディア向け体験会をレポート! ギアや建築物で盤面を組む戦略性が面白い | GameBusiness.jp

『パルワールドカードゲーム』ブシロード・木谷社長が語る「遊べないと話にならない」という思いーメディア向け体験会をレポート! ギアや建築物で盤面を組む戦略性が面白い

『パルワールドカードゲーム』発売に先駆けて開催されたメディア合同体験会をレポート。基本ルールやカードの種類、実際にプレイして感じたゲーム性を紹介するとともに、ブシロード代表取締役社長・木谷高明氏が今後の展開や供給体制などを語ったインタビューをお届けしま…

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広大なオープンワールドで、不思議な生き物「パル」とともに冒険や建築など、さまざまな要素を楽しめるサバイバルクラフトゲーム『パルワールド』。2026年7月30日(木)には、ブシロードより『パルワールド オフィシャルカードゲーム』(以下、『パルワールドカードゲーム』)の発売も決定しており、その人気はとどまるところを知りません。

本稿では、『パルワールドカードゲーム』の発売に先駆けて開催されたメディア向け合同体験会の模様をお届けします。まだルールを把握していない方も、本記事を通してゲーム性や戦略、カードの種類などを一緒に学んでいきましょう。

また、本体験会にはブシロードの代表取締役社長であり、『パルワールドカードゲームプロデューサーの木谷高明氏も登壇。木谷氏自らプレゼンテーションを行ったほか、合同インタビューにも応じたので、その模様もあわせてお伝えします。

◆「パル」「建築物」「ギア」など多彩なカードを使って勝利を目指す!『パルワールドカードゲーム』のルールを紹介

まずは、2人対戦用カードゲーム『パルワールドカードゲーム』のルールを紹介します。「メインデッキ」と「ソウルデッキ」があり、「メインデッキ」のカードの枚数は全部で50枚。また、ライフ制となっており、お互いのライフが10からスタートし、先に相手のライフを0にしたプレイヤーの勝利です。

パルワールドカードゲーム』は、レスト状態(使用・行動済み)で横向きになっているカードをスタンド状態(使用可能な状態)に戻す「スタンドフェイズ」→カードを1枚引く「ドローフェイズ」→ソウル(カードコスト)を2枚追加する「ソウルフェイズ」→パルを出したり戦闘を仕掛けたりできる「メインフェイズ」の順に進行します。

ゲーム開始時の手札は5枚。先攻プレイヤーは初ターンの「ドローフェイズ」をスキップし、「ソウルフェイズ」でソウルを2枚「ソウル置場」に置いてスタートします。

一方、後攻プレイヤーはゲーム開始前にソウルを1枚予め置いてからスタートするので、後攻プレイヤーの初ターンは1枚ドローした後、ソウル3で開始。先攻よりもソウル枚数で有利を取っているため、より多くの戦略を選択できるようになっています。

ソウルの最大数は10。メインフェイズ中に1回だけソウルを3枚レストしてドローすることも可能です。

カードの種類には、「ツッパニャン」や「ペンタマ」といったお馴染みの「パルカード」はもちろん、「原始的な炉」などの「建築物カード」や、「シングルショットライフル」といった「ギアカード」など、ゲーム内に登場する要素がカードとして表現されています。これらのカードをメインフェイズでコストを支払って使用し、戦略を組み立てていきます。

パルカード」にはそれぞれ戦闘力が設定されており、相手の戦闘力を上回ることで倒すことができます(同じ戦闘力の場合は相打ち)。また、相手のパルがスタンド状態のときはアタックすることが出来ず、レスト状態(すでに行動を終えた横向きの状態)のときにのみアタックができる仕様です。

さらに、相手のパルがレスト状態であれば、プレイヤーへ直接攻撃することも可能です。この攻撃によって先にライフ10点を削り切ったプレイヤーが勝利となります。

アタックされたプレイヤーはダメージチェックを行います。受けたダメージ分のカードを山札から墓地に送り、その間に星のアイコンがついた「ラッキーパル」を引くとダメージが無効になります。

一方で、プレイヤーはレスト状態になっていないパルでブロックすることも可能です。あえてパルをレスト状態にせず、自分のライフを守る防御札として残しておくという戦略も取れるため、このあたりの駆け引きが勝敗を左右するポイントになりそうです。

建築物カード」は、パルを「アサイン」することで使用できます。効果を発動すると「アサイン」したパルもレスト状態になるため、そのターンは攻撃などを行えません。また、「建築物カード」には耐久力が設定されており、相手に除去されることもあります。

続いて「ギアカード」。「シングルショットライフル」を例に挙げると、このカードは使用した瞬間に効果を発動し、パルに装備できます。装備後は盤面に残り続けるため、一度場に出せば継続的に恩恵を受けられるカードとなっています。まさに"出し得"とも言えるカードです。

◆じっくりとした駆け引きが勝利への鍵?トライアルデッキで実戦へ…

今回のプレイでは、7月30日に発売される2種類のトライアルデッキを使用して体験しました。実際にプレイして感じたのは、短期決戦を狙う、いわゆるアグロ型の戦略よりも、じっくりと相手の盤面をコントロールしながら戦うことが重要なゲーム性だということです。

その中でも印象的だったのが、先ほど紹介した建築物「原始的な炉」です。コスト1で設置でき、パルを「アサイン」して使用するとデッキから1枚ドローできるほか、ギアのコストを2下げる効果も持っています。

これにより、1ターンに2回行動できる高コストパル「アグニドラ」と、コストが軽減された「シングルショットライフル」を組み合わせれば、相手の盤面を除去しながら強力な攻撃を仕掛けることも可能です。

つまり、「原始的な炉」のようなドローソースでカードリソースを確保しながら盤面をコントロールし、相手のリーサルラインをかわしつつ、こちらもどのタイミングでライフを削り切るのかを考える必要があります。実際、試遊では「アグニドラ」で強力な攻撃を仕掛けることはできたものの、その後カードリソースが尽きてしまい、逆転を許して敗北する結果となりました。

手札を1枚捨てることで2回行動することができる「アグニドラ」。ちなみに右上に星マークが書かれている「ラッキーパル」です。

もちろん、今回はブースターパックのカードやトライアルデッキに収録されているすべてのカードを体験したわけではないため、一概にゲーム性を断言することはできません。しかし、「建築物カード」や「ギアカード」を活用しながら盤面を組み立てる、『パルワールドカードゲーム』ならではの戦略性を楽しめる作品だという印象を受けました。ブースターパックや今後発売される新弾によって、さらに多彩な戦略が生まれていきそうです。

ちなみに、トライアルデッキにはブースターパックも1パック同梱されています。こちらはトライアルデッキと同日の7月30日に発売されるため、デッキをさらにカスタマイズしたい方は、あわせて購入してみるのもよいでしょう。

◆「カードゲームは“遊べないと話にならない”」―トライアルデッキだけは絶対に品切れさせない

――昨今、いろいろなカードゲームが市場で枯渇しており、手に入りにくいという問題があります。『パルワールドカードゲーム』は、そういった部分で何か対策などは考えられているのでしょうか。

木谷高明氏(以下、木谷氏):お客さんもショップさんも、買えないものが欲しいという状況があります。「買えないけれども自分だけは買いたい」、そして買った後に値段が上がるのを楽しみにしているという、ホビーではなく金融商品になっているのではないかと思うレベルです。当社グループのブシロードクリエイティブではフィギュアなどのグッズも作っていますが、カードゲームとそういったMD(マーチャンダイジング)は、もはや全く違うマーケットになってしまったと感じています。

その中で一番気をつけなければいけないのは、「遊べないと話にならない」ということです。ゲームという名がついている以上、遊ぶことが根本にあります。価格の高騰を楽しむものであれば買えないのも一つの常識になってしまうかもしれませんが、遊ぶためのゲームが全く買えないというのは問題です。そのため、当社としてはゲームを始めるために必要な「トライアルデッキ」だけは、絶対に品切れさせないようにしたいと考えています。

ただ、ブースターパックに関しては、そのときの人気次第になる部分があります。昨今ブースターパックが手に入りにくいのは、グローバルで流通する時代になっていることも理由の一つです。現在の事前注文を見ると、英語版の受注が日本語版を大きく上回り、全体の受注数の半分がアメリカからとなっています。『パルワールド』はアメリカでも非常に人気があるため、アメリカからの旅行者が秋葉原や日本橋で日本語版のカードをお土産として買っていく可能性も十分にあります。

トライアルデッキが市場から一瞬切れることはあってもずっと手に入らない状態にはならないと思っていますし、ブースターパックについても想定以上の潜在需要があった場合には、迅速に対応したいと考えています。

――TCGは一般的に3~4ヶ月ごとに新弾がリリースされますが、『パルワールド』は新規IPということもあり、弾を重ねる中で今後、カード化できるキャラクターが不足する心配はありませんか?

木谷氏:まず、『パルワールドカードゲーム』には色々な種類のカードがありますので、パルが描かれているカードだけでなく、他の種類のカードを増やしていくという方法が1つあります。

リリースのペースとしては3ヶ月に1回を想定していますが、話題が途切れないよう、定期的に構築済みのトライアルデッキやサプライセットの発売も考えています。1年間にリリースされるカードは、プロモカードなどを合わせても700種前後になるかと思います。『パルワールド』に登場するパル自体は200種類以上いますし、 同じパルで別のイラストのカードを作ったり、カードテキストを変えることでバリエーションをつけることが十分可能です。

毎月カードを出していくとキャラクターが尽きてしまう心配はあるかもしれませんが、今のペースであればそういった心配はしなくても大丈夫だと考えています。

――トライアルデッキにブースターパックが入っているのは珍しいなと思いました。これにも何か戦略があったりするのでしょうか?

木谷氏:1つ目の目的は、ブースターパックがどのようなものか先に知っていただきたいからです。今回は日本国内だけでなく、「Anime Expo」などの海外イベントや一部の店舗でも先行販売を行いますので、そこで体験していただきたいと考えています。

2つ目は、先ほどもお話ししたように、ブースターパックが枯渇してしまった場合の対策です。店頭でパック自体を全く見かけないという状況になり得る中で、トライアルデッキを市場に豊富に供給しておけば、それを買うことで必ずブースターパックが1パック手に入ります。仮に垂直立ち上げで大人気になりブースターパックが品薄になっても、パックに触れる機会を提供できる。主にこの2つの目的から、今回は同梱することにしました。

――ブシロードは昨今、さまざまなIPでカードゲームを展開されていると思いますが、全体としてどういうところを根っこにカードゲーム化していこうと考えられているのか教えてください。

木谷氏:当社は19年前に設立し、来年で20周年を迎えますが、当初から目指しているのは「世界一のカードゲームメーカーになる」ことです。プレイヤー数なのか売上なのか定義はさまざまですが、それらで世界一になりたいという目標は今でも持っています。ただ、プレイヤー数や売上で世界一になるのはハードルが非常に高いです。

一方で、運営しているタイトル数は現在細かく分けると11タイトルあり、この「運営タイトル数」という点ではすでに世界一になっています。複数タイトルを運営するのはそれだけ難しいことなんです。まずはこの部分で世界一になり、次にプレイヤー数や売上の段階へ移っていくと考えています。

また、これだけ多くのタイトルを出していると、国内外のメーカーから「うちのタイトルでカードゲームを作りませんか」「日本語版はお任せするので、こちらの言語での販売をさせてもらえませんか」といった様々なお話をいただけるようになりました。色々なタイプのカードゲームを展開してきてよかったと思っていますし、運営タイトルの上限としては15、16タイトルぐらいまでは広げるのもありだと考えて進めています。まずはタイトル数で世界一、次にプレイヤー数、そして売上と、高いハードルではありますが、今後も世界一を目指していきたいと思っています。

――今回の『パルワールドカードゲーム』も、先方からお話をいただいたという形になるのでしょうか。

木谷氏:今回はこちらからお声がけしました。お声がけのパターンは様々で、先方からご相談いただくこともあれば、こちらからお願いすることもあります。今回の場合は、ゲームが出てすぐに突撃して、「ぜひ単体でカードゲームをやらせてください」とお願いしました。

単独タイトルで展開する場合は、そのIPがカードゲームに合っているかどうかの見極めが大事になります。ポケットペアさんも最初からカードゲーム化に非常に強い関心を持ってくださっていたので、細かい座組みはともかく「まずはやりましょう」と最初の段階からスムーズに進みました。

――『パルワールド』というゲームは幅広い年齢層の方が遊んでいるイメージがありますが、このカードゲームを通して、どの年代をコアターゲットとして見ているか、どこをホットな層として狙っていきたいと考えていますか?

木谷氏:カードゲーム単体として考えると、現在のコアな年齢層は20代後半から30代前半ですので、まずはそこをターゲットとして狙っています。ただ、先日のカードゲーム祭(GENDA GiGO Entertainment presents カードゲーム祭2026)で講習会を行った際は、親子連れや、「『パルワールド』のゲームが好きなんです」という女性の方も多く、客層が非常に幅広いと感じました。



特に『パルワールド』はSteam等のデジタル配信が中心のゲームですので、プレイヤーの手元に残る物理的なアイテムがありません。「手にとれるグッズが欲しい」というライトユーザーやコレクターからの需要もかなりあるのではないかと考えています。

そうなると、年齢層や性別はかなり幅広くなるでしょうし、世界中で遊ばれているIPですので、様々な国で遊ばれる可能性も高いです。コアターゲットである20代後半を中心に据えつつも、そこからどう広がっていくかは発売してみないと分からない部分がありますし、当初の想像以上に幅広い層に受け入れられそうだと期待しています。

――第1弾にはどれくらいのキャラクター数が収録されるのか教えてください。

ブシロード運営陣:ブースターパック第1弾に収録されるパルですが、50種類以上収録されます。

――実際にプレイした際、メインフェイズの動きの自由度が非常に高いと感じたのですが、この辺りは原作を意識されたのでしょうか。

ブシロード運営陣:メインフェイズの自由度についてですが、おっしゃる通り原作を意識しています。『パルワールド』は、クラフトを楽しむプレイヤーもいればバトルを楽しむプレイヤーもいます。プレイヤーによってさまざまな楽しみ方ができるゲームですので、その体験をカードゲームでも再現しています。

通常のカードゲームでは盤面にカードを置く枠が決められているのが一般的ですが、本作ではあえてその枠を除き、自分の「拠点」に自由にカードを配置できるようにしました。そのため、原作のゲーム内でベッドや工作台をきれいに並べる人がいる一方で、とりあえずごちゃごちゃと置いてしまう人がいるように、カードの置き方にもプレイヤーの個性が表れるシステムになっています。

――講習会は日本で120回以上、海外含め約400回にわたって開催するというお話がありましたが、公認大会やショップでの大会などはどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

木谷氏:公認大会は8月からのスタートを予定しています。

講習会については、全世界の400店舗ほど(日本が120店舗以上、英語圏を中心とした海外が280店舗ほど)で実施します。それに加えて、大型イベントでの講習会も予定しています。海外では6月~8月にかけてアニメやゲームのイベントが多く開催されるため、直近の「Anime Expo」を皮切りに、9月までに約15回のイベントで連続して講習会を実施していく予定です。

「Anime Expo」での講習会は、4日間で2000人の参加を目標にしています。今年3月にシカゴで開催されたアニメイベントで別の講習会を行った際に700人を集客できたため、2000人も十分に狙える数字だと考えています。

各店舗での参加者が平均20人だとしても、400店舗で8000人になります。イベントも含めれば、講習会だけで1万5000人から2万人くらいの方に体験していただけるのではないかと想定しています。海外のイベントは参加者が重複することが少ないため、空前の規模の講習会になるだろうと考えています。

――「GENDA GiGO Entertainment presents カードゲーム祭2026」にて開催された「パルワールドカードゲーム」の講習会には、何人ほどの参加者が集まったのでしょうか?

ブシロード運営陣:1日目の朝イチから200名を超える方にお並びいただきましたが、講習会の参加枠はご案内できた枠としては1日150名ほどで、2日目は参加枠を増やし両日合計で400名の方に講習会へご参加いただきました。立ち見で見学いただいたお客様も含めると、さらに多くの方に体験していただいたと思います。

木谷氏:見込みが甘かったため枠が足りませんでしたが、もっと規模を広げていればさらに多くの方に講習できたと思います。ただ、5月の段階では本格的な講習会というより、実際に触っていただき、デバッグのようなルールの最終的なチェックを行う体験会としての側面もありました。

今後はさらに全力で展開していきます。店舗講習会では、参加枠以上の方がいらっしゃった場合にも立ち見で見学していただけるような運営も検討しております。また、『パルワールドカードゲーム』はルールが覚えやすく講習時間が短くすむため通常2回しか実施できないところを、3回は回せるので、その分多くの方に参加していただきやすい講習会になると思っています。


『パルワールドカードゲーム』は7月30日より発売予定。価格は、ブースターパック「パルパゴスの夜明け」が1パック7枚入りで440円(税込)、1ボックス12パック入りは5,280円(税込)です。

トライアルデッキも同日発売予定で、価格は「パルパゴスの夜明け レッド・ブルー」「パルパゴスの夜明け グリーン・パープル」がそれぞれ1,980円(税込)となっています。

詳細は公式サイトをご確認ください。


《まっつぁん@インサイド》

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