
米コロラド州地方裁判所は任天堂と「EveryGameGuru」として配信活動を行っていたジェシー・キーギン氏間での著作権侵害訴訟について、キーギン氏に17,500ドル(約270万円)の損害賠償を支払うよう命じる判決を下しました。
煽って逃げておばあちゃんにまで訴状送付
2024年11月に開始された本件訴訟。任天堂はキーギン氏が発売前のゲームの海賊版ROMによる配信を行い、その際使用したコピーガード回避ツール等への誘導も行っていたと主張して17,500ドルの損害賠償請求を行っていました。これに対しキーギン氏は、裁判への出席を含め徹底的に無視する姿勢を示し、「欠席裁判」となる見込みであることが報道されていました。
海外メディアtorrentfreakでの報道によると、提訴された当初自身のFacebookで「あなた方は会社を経営しているかもしれないが、私はストリートを牛耳っている。」などと挑発的な言動を重ねていたキーギン氏でしたが、その後証拠を破棄したり、住所を転々とするなどの手段で訴状の直接送達を回避しようとしていたことがわかっています。
最終的に訴状は電子メールと母親、祖母、パートナーの自宅住所へも送達されたといい、同時にFacebookでの投稿や記事の執筆依頼に関する記者との会話のスクリーンショットを根拠に、キーギン氏が訴訟について知っていたことと訴状送達を回避する第三者の協力があったことを任天堂は主張していました。
裁判欠席で当然の全面敗訴。今後の執行状況に注目集まる
今回の判決では、欠席裁判が確定した際の見込み通りキーギン氏に対する任天堂の主張が全面的に認められた形となり、17,500ドルの損害賠償と今後の侵害行為の全面的な差し止めが命じられました。一方で、同時に要求されていた使用ツールの破棄と、協力関係にあったとみられる第三者に対する同様の措置についてはツールが一般的に配信されているものであることと、第三者がはっきりと特定されていないことを理由に却下されています。
判決に対しいずれの当事者も異議を申し立てなかったため、再審査は不要として事実上確定した本訴訟。任天堂の断固たる姿勢が改めて示された形となりますが、逃げまわった挙句当然の敗訴となったキーギン氏がおとなしく判決に応じるのか、今後は賠償の執行状況に注目が集まります。
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