
Robloxはプラットフォーム上でのコミュニケーション機能を利用する全てのユーザーに対し、2025年内に年齢確認の仕組みを拡大することを発表しました。
『Roblox』が抱える未成年ユーザーの問題―トラブルや児童搾取につながるケースも
莫大なユーザーを抱える『Roblox』にはあらゆる年齢層のユーザーが参加しており、多くのクリエイティブなコンテンツを日々楽しんでいます。しかし一方で、未成年ユーザーに対してのグルーミング被害や、課金を巡るトラブルといった話題も後を絶ちません。
トルコなど『Roblox』のアクセスに制限を設けている国もあるほか、2025年には『Roblox』やDiscordを通じたトラブルにより、10代の少女が性的虐待と搾取の被害を受けたとして両社を提訴した、といったニュースもみられます。
こういった児童搾取の問題に対し、Roblox運営はペアレンタルコントロール機能を強化するなどの取り組みを行ってきました。2024年11月には13歳以下のユーザーに対してゲーム内のチャット機能を制限するアップデートなども配信されました。
また、最先端のAIを技術を駆使したフィルタリングや法的機関との連携を通じて、あらゆる年齢層が健全に利用できるプラットフォームを目指していることが、最高安全責任者のマット・カウフマン氏より語られています。
2025年内に年齢確認の仕組みを拡大―全ユーザーが対象に
そんななか、Roblox運営は2025年末までに、プラットフォームのコミュニケーションにアクセスする全てのユーザーに対して年齢確認の仕組みを拡大する計画を発表しました。
顔認証による年齢推定技術やIDによる年齢確認、保護者の同意など複数の認証プロセスを組み合わせることにより、アカウント作成時に入力された情報以上に正確に年齢を把握することが目的です。
さらにこの入力された情報をもとに、ユーザーが現実世界での知り合いでない限り、大人と未成年ユーザーのコミュニケーションを制限する新たなシステムも導入予定であることが語られています。保護機能を強化することで、ユーザーの発達段階に応じた機能やコンテンツにアクセスできるようになるとのことです。
また、マット・カウフマン氏は今回の発表のなかで、「将来的にすべてのプラットフォームに対し、年齢確認を義務付ける法律が制定されるかどうかに関わらず、『Roblox』のコミュニケーションにおける安全な対策が他のオンラインプラットフォームに対しての、ベストプラクティスになることを期待しています」とコメントしています。