『メテオアリーナ・スターズ』で再スタートを切ったケイブに注目―7月に決算を発表するゲーム関連企業一覧【決算発表スケジュール】 | GameBusiness.jp

『メテオアリーナ・スターズ』で再スタートを切ったケイブに注目―7月に決算を発表するゲーム関連企業一覧【決算発表スケジュール】

7月はでらゲーを傘下に収めたケイブ、ゲーム攻略サイトのGameWithとゲームエイトを子会社化しているGunosyが通期決算の発表を行います。本稿では、注目の企業をピックアップするとともに、決算発表を予定する企業を一覧で紹介します。

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『メテオアリーナ・スターズ』で再スタートを切ったケイブに注目―7月に決算を発表するゲーム関連企業一覧【決算発表スケジュール】
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7月は、でらゲーを傘下に収めたケイブ、ゲーム攻略サイトのGameWithとゲームエイトを子会社化しているGunosyが通期決算の発表を行います。本稿では、注目の企業をピックアップするとともに、決算発表を予定している企業を一覧で紹介します。

連載「ゲーム企業の決算を読む」

別のゲームに生まれ変わった『メテオアリーナ』

7月14日はケイブの決算発表日です。

2024年9月18日に『メテオアリーナ』をリリース。本タイトルは岡本吉起氏を総合プロデューサーに迎え、「すぐに遊べて、ずっと遊べる」をコンセプトとした新ジャンル「パーティー× シューター」ゲームという位置づけでした。業績への貢献が期待されたタイトルでしたが、2025年5月期第3四半期累計期間(2024年6月1日~2025年2月28日)の売上高は、前年同期間比18.7%増の101億6,400万円、営業利益は同31.9%減の8億8,600万円。2割近い増収だったものの3割もの営業減益という結果となりました。

このゲームは2025年3月から3ヶ月もの長期メンテナンスを行った後、6月25日に『メテオアリーナ・スターズ』という新たなゲームとして生まれ変わりました。

もともとはプレイヤー同士が戦うPVPでしたが、協力して敵を倒すPVEに大幅刷新。ガチャを廃止してキャラクター購入による課金方式に改めています。また、2025年3月15日発売の「月刊コロコロコミック」4月号からは、マンガ「メテオアリーナ・スターズ」の連載が開始し、メディアミックスによる認知度の拡大にも努めています。

メンテナンス期間に入っていたために今期の業績は限定的になる可能性は高いものの、来期はいかなる成長の軌跡を描くのかに注目が集まるでしょう。

明暗分かれるゲーム攻略サイトの行方は?

7月9日はGameWith、7月14日はGunosyの通期決算発表日です。

GameWithは苦戦を強いられており、2025年5月期第3四半期累計期間(2024年6月1日~2025年2月28日)の売上高が前年同期間比6.5%減の25億2,600万円、2億1,700万円の営業損失(前年同期間は1億1,400万円の営業利益)でした。ただし、GameWithは2025年5月期通期は増収、黒字転換に期待を持たせています。通期の上限予想では、14.4%の増収、営業利益は3倍に拡大するというもの。

巻き返せる理由として、メディア事業におけるネットワーク広告の回復などを挙げています。足元ではPV単価の改善を急ピッチで進めているためです。もし通期が赤字であれば、メディア事業の回復が難しいことを示唆するものであり、業績発表は株価を左右する重要な材料となりそうです。

一方、ゲームエイトは好調で、2025年3月期3Q(2024年12月1日~2025年2月28日)単体の売上高は過去最高を更新。利益も継続的に出ています。アプリ外決済サイトを構築・運用する新たなサービスを開始するなど、勢いも出てきました。

声優プロダクションのNASDAQ上場を成功させられるか?

7月15日はオンラインクレーンゲーム『トレバ』のサイバーステップの通期決算発表日。

主力ゲームの『トレバ』の減衰が著しく、4期連続の営業赤字に陥っています。2025年5月期第3四半期累計期間(2024年6月1日~2025年2月28日)において14億7,100万円の営業損失を出しており、5期連続赤字が視野に入ります。

足元ではゲーム以外での成長機会をうかがっており、市場の注目を集めているのが声優プロダクションBloomZのNASDAQ上場。しかし、これが難航しています。2024年12月にNASDAQ上場規則に基づく最低入札要件を満たしていないとの通知を受け、180日間の初回猶予期間が与えられていました。しかし、期間内に基準を満たすことができなかったのです。現在は追加で180日の猶予期間を受ける資格があるとして、NASDAQに書面で通知を行っています。

2025年12月1日までの間にBloomZの株価が一定の基準を満たせなければ、上場廃止通知を受け取ることとなります。

サイバーステップはこれ以外にも暗号資産の運用を行う戦略部門「クリプテック・キャピタル」を新設するなど、収益性を高める取り組みに余念がありません。しかし、本業からの逸脱が目立ち始めており、堅実な成長に向けた基本戦略が見えてこない危うさがあります。


《不破聡》

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