
GGWP株式会社は、チャットや音声機能を備える家庭用ゲーム機のタイトルを対象として、健全なゲームコミュニティの構築を支援する管理プラットフォーム「GGWP」を日本市場で展開することを発表しました。
本プラットフォームは、オンラインゲーム市場の拡大とともに深刻化するハラスメント問題に対し、AIと専門家によるサポートを組み合わせたモデレーションを提供します。コミュニティ運営の98%自動化を実現し、ゲーム開発者の負担軽減とユーザーの定着率向上を図ります。
乱暴な言葉が理由でゲームを離脱した経験を持つユーザーが約7割
オンラインゲーム市場は急成長を遂げる一方で、ハラスメントや差別、不適切なチャット内容などの問題が深刻化してきました。調査によると、77%のユーザーがゲーム中にひどいハラスメントを経験し、67%が乱暴な言葉を受けたことによりゲームを辞めた経験があると報告されています。
20%のユーザーが不健全な環境が原因でゲームを離脱するというデータもあり、ゲーム事業者にとって、ユーザーの不満増加と離脱率上昇という深刻な課題を引き起こしています。

EUのデジタルサービス法をはじめとする国内外の法規制により、日本のゲーム開発者およびコミュニティ運営者も、ユーザーの安全とゲーム体験の質を確保することが求められています。しかし、多くの事業者にとって、時間や予算、人員の制約から、充分な対策を講じるのは難しいのが現状です。
AIと専門家によるサポートを組み合わせたGGWP
GGWPの特徴は、高度なAIがリアルタイムで不適切な言動を検知し、専門チームが迅速かつ適切に対応するハイブリッドシステムです。テキストチャットやボイスチャット、ゲーム内行動など、様々なコミュニケーションチャンネルを対象とし、精度とスピードを両立します。
また、チャットや音声コンテンツの運用を98%自動化し、コスト削減に貢献。ゲームタイトルやコミュニティの特性に合わせて、柔軟なルール設定が可能です。国内の関連法規制に対応し、ユーザーのプライバシーと権利を保護します。

Omeda Studiosでは導入後、インシデントが約6割減少
MOBA『Predecessor』を開発するOmeda Studiosでは、GGWP導入1ヶ月後、1ゲームセッションあたりの攻撃的なチャットメッセージが35.6%減少、アクティブにチャットを行うプレイヤーによる攻撃的なメッセージが56.3%減少しました。
さらに、アイデンティティ関連のインシデントが58%減少、暴力関連のインシデントが55.8%減少、ハラスメント関連のインシデントが58.6%減少と各種インシデントが約6割減少しています。

Omeda StudiosのライブプロダクションおよびゲームオペレーションのシニアマネージャーJon Sredl氏は、GGWPについて「プレイヤー数の増加に合わせてリニアにスケールするため、大規模なカスタマーサービス部門を新たに雇用する必要がなく、ゲーム開発にリソースを集中できる」と述べています。
GGWPのプラットフォームは、問題行動の抑制だけでなく、健全で活気あるゲームコミュニティの構築を通じてブランド価値やユーザーエンゲージメントの向上サポートするものです。今後、より多くのゲームタイトルに採用され、業界全体の健全化に寄与することが期待されます。