エレクトロニック・アーツ(EA)は5月6日、2025年3月31日を期末とする第4四半期および会計年度の暫定的な財務結果を発表しました。
「価格を上げるつもりはない」CEOが語る今の市場と戦略
EAのアンドリュー・ウィルソンCEOは決算説明の電話会議で、任天堂やXboxに続き同社も新作を値上げするのかという質問に対し、「ゲームの価格を上げるつもりはない」と回答。最高財務責任者スチュアート・キャンフィールド氏も「“現時点では”戦略に変更はない」と述べたことを、海外メディアが報じました。
ウィルソン氏は、ゲームビジネスにおける物理パッケージの割合がかなり小さくなり、一方で無料プレイからデラックス版まで価格帯の幅がこれまで以上に広がるなど、10年前との大きな変化を指摘。重要なのはゲーム個別の価格に関係なく「ユーザーに品質と価値の両立する製品を提供すること」さえできれば、昨今の世界的なマクロ経済低迷の中にあっても「当社は回復力があり、成長し続けられる」と述べています。これら発言の裏には、予想を大幅に上回る好調な業績があると思われます。

同社の公式サイトを確認すると、アメリカンフットボール フランチャイズの25会計年度における純予約額が10億ドル(約1,433億円)超え、25周年を迎えた『ザ・シムズ』シリーズは四半期で2桁成長を記録、さらに『スプリット・フィクション』は3月の発売以来、400万本近い売り上げを叩き出しており、Eurogamerは「今のところはゲームの価格を上げる必要がないのは明らかです」とコメントしています。