
『ボーダーランズ』シリーズなどを開発するGearbox SoftwareのCEOであるランディ・ピッチフォード氏が発したゲームの価格に対する見解について、海外ゲーマーの間で批判が広がっていると海外メディアEurogamerが報じました。
「本物のファンなら80ドルでもゲームを買うはずだ」発言が海外ゲーマーの波紋を呼ぶ
この騒動は5月14日、「『ボーダーランズ4』の価格が80ドル以上になるのではないか」という海外ユーザーの疑念に対して、ランディ・ピッチフォード氏が自身のX(旧Twitter)上で返答した内容が発端です。
「本当のファンなら、(たとえ80ドルでも)それを買う方法を見つけるでしょう。私はメガドライブ向けの『Starflight』を80ドルで高校生の時に見つけ、最低賃金のアイスクリームパーラーで働いてそれを買いました」という発言に、普段より「ゲームの価格が高すぎる」と感じている海外ゲーマーは激怒。
「『ボーダーランズ4』は70ドルでも買わない」「これはCEOとして最悪の発言だ」「金持ちは金を探せと言ってる」という、海外ゲーマーによる非難の言葉が相次ぎました。
この発言をよく読むと『ボーダーランズ4』が80ドル以上になるとは誰も言っておらず、実際のところまだ同作の価格は発表されていません。
なお近年では『マリオカート ワールド』が80ドルとなり、また5月1日にはマイクロソフトが「一部の新作ゲームの価格を約80ドルに変更する」と発表したことから、この騒動の背景にはゲームソフトの高騰の流れがあることは想像に難くないでしょう。
さらに、ランディ・ピッチフォード氏は5月31日に「価格に敏感な本物のファンの皆様、我々の大ヒットゲーム『ワンダーランズ ~タイニー・ティナと魔法の世界』が6月5日まで無料配布中です。ぜひこちらから無料版を入手して、無料のギフトを楽しんでください」のような発言をXに投稿し、火に油を注いでいます。
発言自体はEpic Games Storeでの『ワンダーランズ ~タイニー・ティナと魔法の世界』の無料配布の告知なのですが(これは本当)、その告知の中で「価格に敏感な本物のファン」という以前の発言を自ら皮肉るような言葉選びから、海外ゲーマーの怒りに再び火が付きました。
「あなたは周りの世界にひどく鈍感だ。私たちは今の世界でみな苦労してるんだ」「まさか『ボーダーランズ3』が80ドルの価値のあるゲームとか言わないよね?」「今の物価高で人々が苦しむ中、企業のCEOが価格に敏感という言葉を使うのはおかしなことだ」といった反応が氏の発言に対して見受けられます。
しかしながらランディ・ピッチフォード氏はこれらの意見にも動じず、「残念ながら、業界はそういう方向に進んでおり、それは私たちが受け入れなければならない現実です。『ボーダーランズ4』の価格は、まもなくパブリッシャーから発表される予定です。このゲームに全力を尽くしてきた私の願いは、できるだけ多くの人にプレイしてもらえることです」というメッセージを発しています。
『ボーダーランズ4』は、PC(Steam/Epic Games)/PS5/Xbox Series X|Sにて2025年9月12日発売予定です。