ステイシスは戦場をコントロールして勝利に貢献する―Bungieの日本人開発者に『Destiny 2:光の超越』の開発秘話を聞く | GameBusiness.jp

ステイシスは戦場をコントロールして勝利に貢献する―Bungieの日本人開発者に『Destiny 2:光の超越』の開発秘話を聞く

「光の超越」でゲームデザインの設計などに携わった日本人開発者のトモノリ キノシタ氏に、新サブクラス「ステイシス」のコンセプトや、日本のアニメ作品からの意外な影響などについてお聞きしました。

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ステイシスは戦場をコントロールして勝利に貢献する―Bungieの日本人開発者に『Destiny 2:光の超越』の開発秘話を聞く
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Bungieより11月11日にリリースされた『Destiny 2』の拡張コンテンツ「光の超越」。4年目のコンテンツとなる本アップデートでは、暗黒の力を用いた新サブクラス「ステイシス」の登場や、新ロケーション「エウロパ」の追加など様々な変化がもたらされました。Game*Sparkでは「光の超越」のプレイレポートを掲載していますので、新要素の詳細などについてはそちらをご覧ください。

本稿では、「光の超越」でゲームデザインの設計などに携わった日本人開発者のトモノリ キノシタ氏(Tomonori Kinoshita)にリモートインタビューを実施。ステイシスやエウロパの開発に関する様々なエピソードを伺いましたので、そちらをお届けします。




――まずは「光の超越」の開発において担当したこと、また趣味などを含め、自己紹介をお願いします。

トモノリ キノシタ氏(以下キノシタ氏):私はBungieで13年間に渡って開発に携わっています。入社当初から『Halo』シリーズの開発に参加しており、「光の超越」ではゲームデザインのエリアリードを担当していました。

アメフトや野球等のスポーツが好きで、シアトルに在住しているのでシアトル・マリナーズやシアトル・シーホークスのファンです。また、趣味はスニーカー集めで、今回のリモートインタビューでは合成の背景で隠れていますが、私の背後にはたくさんのシューズボックスが積み重なっています!

――「光の超越」の開発期間はどのくらいでしたか?また、新型コロナウイルスによる影響など、開発の中で苦労したことがあれば教えてください。

キノシタ氏:「光の超越」の開発は昨年のDLC「影の砦」が10月に配信された頃から始まっており、1年以上の期間を費やしました。新型コロナウイルスはもちろん開発にも影響しており、今年の3月半ばあたりからスタジオではなく在宅での開発を余儀なくされました。

Bungieの用意してくれた開発環境は良かったのですが、リモートワークではやはり人とのコミュニケーションが不便で、連携が取りづらいといった点が特に苦労しました。

――「光の超越」で新たに登場したサブクラス「ステイシス」の特徴について教えてください。


キノシタ氏:ステイシスは今までの光の力を用いて戦うサブクラスと違い、闇の力を扱います。クリスタルのような氷を用いて敵を凍らせたり動きを遅くさせたりするなど、クラウドコントロールを担当します。イメージとしては、バスケットボールにおけるポイントガードに近いもので、たくさんのキルを取ったり多くのダメージを叩き出すのではなく、チームをサポートして勝利に貢献する存在となっています。

――なるほど。では、ガーディアンがなぜ暗黒の力を使うようになったのか、その経緯などがあれば教えてください。

キノシタ氏:『Destiny』では光と闇の戦いというテーマがあるのですが、そのテーマを取り扱いストーリーを掘り下げていく上で、光だけでなく闇も進化させていかなければならないと考えました。そんな中で、プレイヤーがもしも暗黒の力を使ったらどうなるか、という部分に焦点を当てて開発しました。

――では、なぜ暗黒の力=氷なのでしょうか?

キノシタ氏:もしも暗黒の力をプレイヤーが使うとしたらどんな形になるかというアイデアを出していく中で、敵を凍らせたり足止めさせる氷のイメージが、能力的にもビジュアル的にも戦場をコントロールして影響を与えるというコンセプトにぴったりだということで、氷を扱うことに決めました。


――ステイシスの開発で注意した点や、特に力を入れた点などはありますか?

キノシタ氏:ステイシスに限らず、新クラスを作る上で気をつけている点は、それぞれのクラスにファンタジーや物語性があること。そしてクラスとしてのアイデンティティを確立させることです。こうしたアイデンティティを確立させるために、ビジュアルなども含めてクラス別に特徴を付けて変化を持たせています。

――では、ステイシスの各クラスのデザインコンセプトはありますか?

キノシタ氏:例えば、ステイシスのハンタークラスは一言で言えば「アイスニンジャ」。格闘攻撃も忍者らしくナイフを投げたりするなど、コンセプトに沿ったアクションにしています。また、ウォーロックは「魔法使い」のイメージなので、スーパースキルを使うときなどには杖を使います。

タイタンは「ジオマンサー」というイメージで、地面から結晶を生み出したり敵を凍らせるパワー系です。このように、コンセプトと見た目を合致させるという点はとても大切にしています。

――今回の開発で着想を得たものや影響を受けたものはありますか?

キノシタ氏:各クラスのビジュアルや物語性を作るにあたって、アニメなどの作品からインスピレーションを得ました。「NARUTO」「僕のヒーローアカデミア」「鋼の錬金術師」などですね。私を含め開発にはアニメや映画のファンが多いので、例えばハンターだったら「NARUTO」のあのキャラクターのように、タイタンだったら「鋼の錬金術師」のようにといった感じで、チームのメンバーとイメージをシェアする際にアニメの話をしたりしました。


――ありがとうございます。次に、新ロケーション「エウロパ」のコンセプトやテーマがあれば教えてください。

キノシタ氏:エウロパは新しいロケーションなので、今までにない氷をテーマにした環境を作り上げました。吹雪やツンドラなど、この環境だからこその体験をユーザーに提供したかったのです。

――「エウロパ」のテーマや環境はステイシスとなんらかの関係はあるのでしょうか?


キノシタ氏:プレイヤーは、惑星エウロパに散りばめられた謎をステイシスを通して紐解いていくことになります。ステイシスの力はどこから来たのか、ストーリーに登場する「謎の人物」とはいったい何者なのかといったことなどを明らかするのです。

エウロパとステイシスは「氷」というキーワードで共通していますが、それぞれが別々のチームでの開発でした。特に両者を関連付けていたわけではないのですが、最終的にその部分でマッチする形になったのは良かったですね。

――今回のアップデートでは、初めて本作をプレイする方も遊びやすくなったと思いますが、その点で「光の超越」開発時に注意したことはありますか?

キノシタ氏:今回のアップデートでは新しく初めた方でも遊びやすくなるように、「コスモドローム」を舞台にしたストーリー「新たな光」をリニューアルしました。リニューアルされた「新たな光」ではわかりやすくゲームの内容を知ってもらうことに焦点をあて、基本操作やバウンティ、クエストの説明などを学ぶことができます。「新たな光」は「光の超越」をプレイする前の準備となれるように、かなりの時間をかけて開発しました。

――では、初めて本作に触れた方が「光の超越」からプレイするのは大丈夫でしょうか?

キノシタ氏:もちろんそちらからプレイしても問題はないですが、ストーリー展開を理解するためにも、やはり「新たな光」からプレイして欲しいですね。

――今後の展開で、ステイシスはどう変化していくのでしょうか?

キノシタ氏:ステイシスクラス習得後は、謎の人物などからクエストを受注することで特性のカスタマイズができるようになっています。今後はカスタマイズの幅を広げていきたいと考えており、数ヵ月後にはまた違った形のステイシスが体験できるかもしれませんね。


――最後に、日本のプレイヤーに向けてメッセージをお願いします。

キノシタ氏:多くの日本のプレイヤーにプレイしていただいてることにはとても感謝しており、開発においても日本のことは参考になっています。プレイヤーの皆さんのサポートはとても励みになっており、これからもみなさんに向けてこのゲームを開発していきたいと思ってます!

――本日は貴重なお話ありがとうございました。



『Destiny 2』の4年目の拡張コンテンツとなる「光の超越」ですが、「闇」をコンセプトにしたサブクラスの追加や謎多き新ロケーション「エウロパ」など、マンネリを感じさせない追加要素が数多く登場。一方で、初期装備スコアの上昇やストーリーの導入となる「新たな光」のリニューアルなど、継続してプレイしているユーザーだけでなく、新規プレイヤーや復帰勢をしっかりとサポートする体制も整えられています。


キノシタ氏のお話からは、本作がこうした、長年遊び続けているファンと新しく始めるプレイヤー、どちらにも最大限に楽しんでもらえるコンテンツ作りを目指す姿勢がうかがえました。これから2022年に向けて展開していくという、3部作拡張コンテンツのさきがけとなる「光の超越」。興味のある方は、ぜひプレイしてみてはいかがでしょうか。

『Destiny 2』は、基本プレイ無料でPC(Steam)/PlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series S|X/Stadiaにて配信中。拡張コンテンツ「光の超越」は4,599円で販売中です。
《neko@Game*Spark》

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