Epic GamesのCEOが同社の「独占戦略」について言及―「長期的に見てプレイヤーの利益に繋がる」 | GameBusiness.jp

Epic GamesのCEOが同社の「独占戦略」について言及―「長期的に見てプレイヤーの利益に繋がる」

Epic GamesのCEO、ティム・スウィーニー氏は、同社の「独占戦略」について言及しました。

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Epic GamesのCEOが同社の「独占戦略」について言及―「長期的に見てプレイヤーの利益に繋がる」
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Epic Gamesの創設者兼CEO、ティム・スウィーニー氏は、同社の「独占戦略」について言及しました。

今回端を発したのは、同氏が6月15日に投稿したとあるツイート。このツイート自体は、「マイクロソフトがGOGの新クライアントを公式サポート」のニュースについて、同氏が「全てのゲームランチャーをつなげよう!」とコメントしているだけのものです。

しかし、当該ツイートのリプライ欄において、Epic Gamesの「独占戦略」についてユーザー同士で議論が活発化。10日間ほどこの状態が続いた後、突如としてティム・スウィーニー氏が堰を切ったようにリプライを連投しました。リプライでは、同氏の「独占戦略」に対する考えが語られています。以下、ティム・スウィーニー氏によるリプライの抄訳となります。


  • ゲーム業界全体に恒久的な影響を及ぼしかねない程に、「70/30(※)」が広く浸透してしまっており、それを変えるための戦略は「独占」しかないと、我々は信じている。
  • (※デベロッパーとストアの収益配分比率。Steam等では「デベロッパー7割、ストア3割」と比率が決まっているが、Epic Gamesストアでは「デベロッパー8割8分、ストア1割2分」となっている)

  • 独立系のストアがここ数年奮闘しているものの、Steamの規模の5%にも達することが出来ていない。それらのストアの殆どが、Epicよりも多く特色を持っているにも関わらず、様々な外部圧力により、ゲーム製品の値下げが制限されている。

  • この状況から導き出される戦略は「独占」である。Steamの献身的なユーザーからの評判は悪いが、大手パブリッシャーの自社製販路とEpic Gamesストアのみでゲームキーをリリースすれば、Steamから配分されるはずだった収益と比べて、デベロッパーは多くの収益を得られる。

  • 30%の収益配分率、いわば販売手数料というのは普通、そのゲームのデベロッパーが得る全利益よりも高額である。これはデベロッパーやパブリッシャーにとって、とても酷い状況だ。「独占戦略」は破壊的かもしれないが、深刻な問題には深刻な解決策を、と私は信じている。

  • もしもこの戦略が功を奏して、「88/12」の収益配分率でPC向けゲームストアの2番手になることが出来たり、他のPC向けゲームストアの収益配分率を大幅に見直させることが出来たりしたならば、ゲーム開発への再投資や、開発コスト低下に大きく寄与するだろう。

  • 18%(※)もあれば、デベロッパーやパブリッシャーはどれだけゲーマーに還元するだろうか。選択肢としては「開発への再投資」・「利益」・「価格削減」があるが、業界内の競争が激しければ激しいほど、「開発への再投資」か「価格削減」に充てられるだろう。つまり、「独占戦略」は長期的に見てプレイヤーの利益に繋がる。
  • (※Steam等からEpicでの独占販売に切り替えた際の、収益配分率の差分)

  • もちろん、それまでの道のりには数々の障害がある。Epic Gamesストアは、その成長に伴って発生する問題に全力で対処する。我々のパートナーとしての、ゲーマーのために。


Epic Gamesの独自戦略では、ターン制戦術ストラテジー『Phoenix Point』の時限独占販売化や、『シェンムー3』の時限独占発表などの例が挙げられ、様々な議論が起こっていましたが、今後どのような展開を見せるのでしょうか。ゲーマー注目のトピックスとなりそうです。
《S. Eto@Game*Spark》

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