「Tookyo Games」小高和剛氏&打越鋼太郎氏インタビュー!今後の展望やゲーム開発を訊く【BitSummit 7 Spirits】 | GameBusiness.jp

「Tookyo Games」小高和剛氏&打越鋼太郎氏インタビュー!今後の展望やゲーム開発を訊く【BitSummit 7 Spirits】

6月1日から2日まで京都で開催されたインディーゲームの祭典「BitSummit 7 Spirits」にて、「Tookyo Games」の小高和剛氏と打越鋼太郎氏にインタビューを行いました。

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「Tookyo Games」小高和剛氏&打越鋼太郎氏インタビュー!今後の展望やゲーム開発を訊く【BitSummit 7 Spirits】
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6月1日から2日まで京都で開催されたインディーゲームの祭典「BitSummit 7 Spirits」にて、「Tookyo Games」の小高和剛氏と打越鋼太郎氏にインタビューを行いました。

小高氏は『ダンガンロンパ』のシナリオ以外にも数多くのディレクション・シナリオを手掛け、打越氏も『Ever17』や『AI: ソムニウム ファイル』の他、多数のディレクション・シナリオを担当してきました。二人は有志と共に2年前、「Tookyo Games」を創業。同社サイトには、数々のクリエイターやゲーム会社からのお祝いの言葉が並び、今注目を集めているゲーム会社です。他社から出資をうけることなく独立を果たした両氏に、今後の展望やゲーム開発についてお聞きしました。



――独立されて2年目を迎えられたとのことで、この1年を振り返った印象を教えてください。

小高氏ゲーム作りは時間がかかるので、早く出したいという思いがありますね。僕たちは企画とシナリオとディレクションを行う会社なので、開発チームまではいないんですよ。

打越氏小高さんと一緒に仕事をするようになって、ディレクションのやり方なんかも「ああ、こうやってやるんだ」と気づくことがありますね。

――今日はいらっしゃらないのですが、中澤さんの仕事の進め方も同じように感じられるのでしょうか。(※中澤さんは『Ever17 -the out of infinity-』等でディレクション・シナリオを行い、Tookyo Gamesでもディレクション・シナリオを担当。この時はご都合で会場を後にされていました)

小高氏打越さんや中澤さんはADVの開発が多いので違う部分もあるのかなと思いますね。あと、中澤さんは人柄で作っているかな。弊社で一番まともな人ですから(笑)

打越氏僕らは開発チームの要望を結構受け入れてしまうんですけど、中澤さんの場合はちゃんとビジョンなんかも考えて開発からの要望を判断していますね。

小高氏個々人のやり方にも違いがありますが、メディアによっても仕事の仕方が違いますね。アニメや他と比べると、ゲームはクラッシュビルドが多いですね。

打越氏Tookyo Gamesで開発しているゲームは、新規オリジナルで本当にゼロから作っているので特にクラッシュビルドが多いですね。

小高氏新規オリジナルで言えば、同じタイミングで開発をスタートしたのでゲームの情報発信が同じ時期に重なるかもしれないですね。それがタイトル同士の相乗効果になればいいなと思っています。

――その情報発信のタイミングは東京ゲームショウあたりになるのでしょうか。

小高氏もう少し後になるのかな。パブリッシャーさん次第だと思います。僕個人は東京ゲームショウやE3のような大きなイベントでなく、サイトがどんどん更新されていくみたいな新しい出し方をしてみたいですね。情報の出し方も新しい方法を試してみたいですね。

――例えばこういう情報発信をしてみたいというのはありますか?

小高氏去年の『JUDGE EYES』の体験版公開がいいなと思いましたね。突然リリースするみたいなのはしてみたいですね。今日から販売開始!みたいな(笑)

打越氏社内のみんなで話をしているのは、手売りですね。全国のゲームショップを巡ってツアーするとかですね。

――手売り!?

小高氏僕らがパブリッシャーを通さずにインディーで作ったらやってみたいですね。ワゴンに乗せてゲームを販売に行って、7人で手分けして販売ノルマを課すとかね(笑)

――昔のドリームキャストみたいですね(笑)

打越氏そうですね。懐かしいなあ(笑)

――独立したからこそチャレンジできることは多くあるのでしょうね。

小高氏独立した時は会社を大きくしようと考えていたけど、他の人がやらないことをやろう。自分たちにしかできないことをやろうと思うようになりましたね。独立したころは規模を取るか、やりたいことを取るか、半分半分でしたけど、今は自分たち7人にしかできないことをやりたいですね。企画やシナリオ、世界観などのディレクションをやっていろいろなゲームを7人で作りたいですね。でもTookyo Gamesを辞めるのは許さない(笑)

――退職不可(笑)

小高氏そうそう。(打越氏に)一人辞めたらTookyo Games解散だよね?

打越氏……そうかな?(笑)

小高氏Tookyo Gamesは誰が欠けても機能しないと思いますね(笑)


――かけがえのないメンバーとゲーム開発というのもインディーらしいですね。ところでビットサミットの印象はいかがでしたか。

小高氏子供の来場者が多いなって印象を受けましたね。

打越氏些細なことですが、座って遊ぶことができるのもいいですね。

小高氏開催ごとに規模も大きくなっているようなので、子供向けのカジュアルゲームと尖ったインディーゲームを分けてもいいのかもしれないですね。あと、規模が大きくなってもインディー魂を忘れないでほしいですね。

――インディー魂という言葉が出たのでお聞きしたいのですが、お二人の考えられるインディーゲームはどのようなものでしょう?

小高氏僕の中では同人ゲームがインディーゲームだなと思いますね。昔の「TYPE-MOON」「竜騎士07」さんみたいな大企業とかではなくて、サークルで作っている同人ゲームですね。

打越氏僕も昔はそう思っていたのですが、今は大手じゃない会社から出資を受けるケースやいろいろなケースがあるのかなと思いますね。

小高氏僕らがパブリッシャーと一緒に作っているタイトルはAAAとビットサミットに出展してるタイトルの中間くらいになると思いますね。それから、パブリッシャーなしで自分たちでやるならもっと違う尖った方向に行きたいですね。

――インディーゲームもSteamなどで海外にリリースするのが容易になりましたが、海外展開はどのようにお考えでしょうか。

小高氏僕らが今組んでるパブリッシャーは全世界を想定しています。パブリッシャーなしで自分たちでやるときも英語のローカライズなど海外展開は考えていますね。打越さんのゲームも中国で人気ですね。少し前に中国で『メモリーズオフ』が人気だったらしいですね。

打越氏中国には『メモリーズオフ』のファンもいるし『ZERO ESCAPE』のファンもいますね。

小高氏『ニーアオートマタ』を見ているとまだまだ日本のゲームも可能性があるんだなと思いますね。PS2の頃のいろんなゲームが出ていたころのような日本っぽいゲームを作りたいですね。

――漠然とした質問で恐縮ですが、日本っぽいゲームとはどういうものだと思いますか?

小高氏開発している自分がわからないことを取り入れないで作ったゲームかなと思いますね。海外のことを意識しなかったころの作り方や操作方法で組み立てられたゲームが日本っぽいのかなと思いますね。

打越氏僕は、リアルの設定をどこに取るのかだと思いますね。説明しづらいのですが、海外ユーザーは大男がモンスターと戦うのですが、子供が戦うのはリアルじゃない。みたいなところがありますね。一方、日本はそこじゃないんですね。日本はぶっ飛んだキャラでもいいんだけど、ストーリーには整合性がないといけないんですね。

小高氏海外でも日本っぽいゲームを受け入れる人もいてニッチな市場ができているのかなと思いますね。

――日本は青少年が冒険するというのがしっくりくるのかもしれませんね。

小高氏物語を作る上でキャラにはどんどん変わってほしいんですけど、おっさんは成長しないイメージがあるので、青少年が思い悩んで成長するほうがいいですね。特にゲームは長いので主人公には成長してほしいと思っていますね。おっさんだと、書けないこともありますね。嫉妬とか淡い恋とか。

打越氏おっさんはクールとかハードボイルドにならざるを得ないですね。

――おっさんに活躍の場がある日本っぽいゲームを楽しみにしています。最後にこのインタビューをご覧の皆さんに一言お願いします。

打越氏まだ発表できるタイミングではないのですが、僕たちが作っている作品は全て自信作なのでぜひ楽しんでほしいですね。あと、『AI:ソムニウムファイル』をよろしくお願いします。

小高氏作っているのものを早く見せたいというのがまず第一ですね。はやくゲリラ発売をしたいです(笑)いつ発売するかわからないので、毎日ゲームショップに行きましょう(笑)

――チェックを欠かさないようにします(笑)今日はありがとうございました。

《HATA@Game*Spark》

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