好評価のリマスター版『FF X/X-2 HD Remaster』はどう作られた?・・・バーチャスインタビュー(前編) | GameBusiness.jp

好評価のリマスター版『FF X/X-2 HD Remaster』はどう作られた?・・・バーチャスインタビュー(前編)

昨年12月に発売された『FINAL FANTASY X / X-2 HD Remaster』は、PS2で発売された『FINAL FANTASY X』と『FINAL FANTASY X-2』をHDでリマスターし、PS3とPS Vita向けに発売したものです。

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昨年12月に発売された『FINAL FANTASY X / X-2 HD Remaster』は、PS2で発売された『FINAL FANTASY X』と『FINAL FANTASY X-2』をHDでリマスターし、PS3とPS Vita向けに発売したものです。
  • 昨年12月に発売された『FINAL FANTASY X / X-2 HD Remaster』は、PS2で発売された『FINAL FANTASY X』と『FINAL FANTASY X-2』をHDでリマスターし、PS3とPS Vita向けに発売したものです。
  • 昨年12月に発売された『FINAL FANTASY X / X-2 HD Remaster』は、PS2で発売された『FINAL FANTASY X』と『FINAL FANTASY X-2』をHDでリマスターし、PS3とPS Vita向けに発売したものです。
  • 昨年12月に発売された『FINAL FANTASY X / X-2 HD Remaster』は、PS2で発売された『FINAL FANTASY X』と『FINAL FANTASY X-2』をHDでリマスターし、PS3とPS Vita向けに発売したものです。
  • 昨年12月に発売された『FINAL FANTASY X / X-2 HD Remaster』は、PS2で発売された『FINAL FANTASY X』と『FINAL FANTASY X-2』をHDでリマスターし、PS3とPS Vita向けに発売したものです。
昨年12月に発売された『FINAL FANTASY X / X-2 HD Remaster』は、PS2で発売された『FINAL FANTASY X』と『FINAL FANTASY X-2』をHDでリマスターし、PS3とPS Vita向けに発売したものです。

本作の開発を全面的に担当したのは中国・上海に本拠地を置くデベロッパー、バーチャス(Virtuos)。同社はゲームの大規模アウトソース先として、上海や成都のスタジオの他、現在では中国国外にも拡大。1100名を超えるスタッフで、トリプルAと呼ばれる作品の多くに携わっています。

China Joyに合わせてオフィスにお邪魔し、『FINAL FANTASY X / X-2 HD Remaster』開発チームにお話を伺うことができました。

・Pan Feng: 開発担当副社長
・Pascal Bouvier: テクニカルディレクター
・Xu Li Chao: QAチームリーダー
・Miao Wemjun: リードソフトウェアエンジニア

■Metacriticで85点を獲得、成功するリマスタープロジェクトとは

本作は2001年に発売された『FINAL FANTASY X』と、2003年に発売された『FINAL FANTASY X-2』をHDにリマスターし、1本のパッケージとしたタイトル。約10年の時が経ち、新しいハードとなり、大きく向上した表現力でゲームを蘇らせるのが開発のテーマとなります。

開発責任者のPan氏は「(オリジナルと)違うゲームと思われてはならないので、ゲームプレイには手を入れませんでした。表現的な部分で、グラフィック、エフェクト、サウンドなどで現在の水準を超えるものを目指しました」とコメント。Pascal氏も「『これは違う』と思われるのが一番怖かった。ただ、『変えて欲しい』というリクエストもあり、慎重になりながらもチャレンジした」そうです。

具体的には「グラフィックやサウンドはPS2時代のものを"リビルド"していきました。ハードウェアの違い、例えば、音源などは全く異なりますので、同じデータでも同じようには演奏されません。当時と同じようなサウンドが鳴るように、ある種のエミュレートをしているのですが、ここも苦労がありました」とプログラムを統括したMiao氏は話しました。オリジナルのデータを元に、アップデートしていくという作業があったようです。実際に動いているゲームを見ると、テクスチャなどはもちろんのこと、特にエフェクトは全く違うレベルに達しています。

ターゲットが2つのプラットフォームというのも困難なポイントだったそうです。リマスターするタイトルも2つありますから、実際に手掛けるSKUとしては4つになります。「携帯機の性能が上がったとはいえ、異なるハードウェアですから、PS3とPS Vitaで同じように見えるものを作るのは大変でした。出来る限りの事をしましたが、大変でしたね」(Pascal氏)。「PS3では1080pへの対応を行ったり、PS Vitaでは新しい機能のクラウドセーブに対応したり、機種毎の開発も入ってきますからね」(Miao氏)

「2×2=4SKU」のプロジェクトはQAも大変です。Xu氏によれば、だいたい20〜30名のQAチームがエンジニアリングチームと密に連携し、開発中のものを随時QAにかけていくという方法が取られたそうです。「終わってからQAするのではなく、その場でどんどん直していく。ゲームが終わってからバグ取り、だと、この規模のプロジェクトだと肥大化し過ぎて最後に無理が出てしまいますね」(Xu氏)。Pan氏はコストはかかるものの、バグを取りつつ進める方が安定的なプロジェクトになると話してくれました。

■スクウェア・エニックスの厳しさが成長に

スクウェア・エニックスとの協業はどうだったのでしょうか? Pan氏はその"厳しさ"が印象的だったと言います。「クオリティへの厳しさは印象に残りました。大枠だけではなく、UIや解像度など細かい部分に対するこだわりが非常に強いというのを感じました」(Pan氏)。「フレームレートやロード時間などパフォーマンス面でもスクウェア・エニックスが求めるレベルに達するのは非常に厳しい仕事でした」(Miao氏)。

一方、東京と上海ということで気になるのがコミュニケーション面での困難さ。しかし、この部分に関しては全く問題は無かったそうです。「今はメール、スカイプ、電話などコミュニケーション手段は沢山ありますので、問題が出るようなことはありませんでしたね。東京からもある程度のスパンで上海に来ていただき、密にコミュニケーションを取りながら開発が出来ました」(Pan氏)とのこと。

開発チームは平均で70〜80名でピーク時は150名ほど。トータルで15ヶ月ほどだったという『FINAL FANTASY X / X-2 HD Remaster』のプロジェクト。バーチャスは3Dアセットなどのアウトソーシングで力を付けてきた会社ですが、本作のようにアセット制作だけでなく、エンジニアリングからQAまで一括して行うプロジェクトも増加しているとのこと。同社はマイクロソフトの Fable HD リマスターや2K Games のXCOM: Enemy UnkownのiOSバージョンの移植などを行っている。

後半の記事ではバーチャスが立ち上げからプロジェクトに参画しているという『FINAL FANTASY XIV: 新生エオルゼア』について聞きます。
《土本学》

メディア大好き人間です 土本学

1984年5月、山口県生まれ。幼稚園からプログラムを書きはじめ、楽しさに没頭。フリーソフトを何本か制作。その後、インターネットにどっぷりハマり、幾つかのサイトを立ち上げる。高校時代に立ち上げたゲーム情報サイト「インサイド」を株式会社IRIコマース&テクノロジー(現イード)に売却し、入社する。ゲームやアニメ等のメディア運営、クロスワードアプリ開発、サイト立ち上げ、サイト買収等に携わり、現在はメディア事業の統括。

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