【GTMF2013】マッチロックの「BISHAMON」パーティクルが魅せる−着実な進歩と改善 | GameBusiness.jp

【GTMF2013】マッチロックの「BISHAMON」パーティクルが魅せる−着実な進歩と改善

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ゲーム用リアルタイム3DVFX『BISHAMON』のマッチロックから、同社エバンジェリスト後藤誠氏がGTMF大阪に登壇しました。
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ゲーム用リアルタイム3DVFX『BISHAMON』のマッチロックから、同社エバンジェリスト後藤誠氏がGTMF大阪に登壇しました。

『BISHAMON』以前に、パーティクルについてピンとこない方むけに説明しますと、「キラキラした小さいのが集まっているアレ」です。具体的には、実際に同ミドルウェアが採用された『Child of Eden』や『ガンスリンガーストラトス』あたりを連想していただくのがわかりやすいでしょう。

マッチロック株式会社は2008年3月創立と、比較的新しめの会社です。事業内容はゲーム/ミドルウェア開発で、パーティクル表現に特化したミドルウェア『BISHAMON』の開発と販売をおこなっています。同製品は「実際の開発現場から産まれた」と自負するエフェクトツールで、各ノードの詳細なパラメータ設定やスケマティックを基準としたノード構造の作成、シンプルなテクスチャの現場生成などがウリです。

『BISHAMON』のデザイナー主導でアーティスティックに製作できるという特殊性ゆえ、まずはセッションのはじめに複数のデモの紹介が差し挟まれました。GPUをフルに生かした100万単位の美麗なパーティクル演出はその魅力を伝えるじつに効果的な左ジャブだったといえます。

『BISHAMON』は対応プラットフォームが豊富です。併記されたのはPS3/PSP/PS Vita/Xbox 360/Wii/3DS/iOS/Android/DirecX 9/OpenGL/XNAなど。まだ販売されていないXbox OneやPlayStation 4については言及がありませんでしたが、これらはあくまでも採用事実によるもの。約30タイトルで利用されてきた実績が鍛えぬかれた安心感を提供できるとともに、積み重ねられた経験により盤石のサポート体制を会社横断的に敷けるとしました。

また、複数のプラットフォームに対応することは、つまりパーティクルのアセットが蓄積されるということでもあり、ゲーム製作の生産性を向上させる上で非常に重要な部分になるとも強調しています。これが「業界全体の開発パイプラインのコスト削減」に資しているとのことです。

さて、『BISHAMON』はGTMFで最新版(Ver1.8)を発表しました。あわせて新機能や変更がいくつか紹介されています。

まず、ツール側について。インスペクタに新レイアウトが採用されました。後藤氏いわく「吐き気を催す」縦に長々と続くレイアウトが変更され、「なんと横並びに!」。開場からは失笑が漏れましたが、対する後藤氏は「まだ驚かないですね」と切り返し、笑いをとっていました。

さらに、同じくインスペクタにコピー&ペースト機能がついたほか、さらにインポート・エクスポート機能が追加。いままで要望が強かった部分に対応した形だそうです。実演した後藤氏は「なんと!コピペ!して!となりに!ペーストが!できる!すごいですね!」と強調。開場はわずかな笑いとともに静けさにつつまれました。この点について後藤氏はGTMF後の懇親会で「大阪で笑いを取るのは難しい」とこぼしていましたが、記者の私見を申し述べると、あの雰囲気では笑っていいのかどうか本当にわからなかっただけではないでしょうか。

なお、インポート・エクスポート機能については社内で検討した結果、もし新機能とファイルフォーマット仕様で衝突があった場合は、新機能の追加を優先することを明言しています。

Ver1.8の新機能としては、テクスチャUVの強化が挙げられました。テクスチャーUVスクロール強化・Fカーブによるコントロール・2つのテクスチャ別々のコントロール・移動/回転/拡縮などです。また設定項目も一気に増え、より個性的な表現を創り込むことが可能になりました。

そして、プラグインによる拡張が可能になったのも大きな変更点です。ポストエフェクトやカラーフィルタ、マップデータの読み込み表示など、シーンビューに独自機能を追加できるようになりました。また、今後はコンバーターやイメージ出力、インスペクターの拡張も予定されています。シーンビューもプラグインにより独自拡張できます。

サポート体制をとりながら拡張するという方針には、マッチロック社全体のリソース的に限界がありましたが、これにより各社がソースコードの開示などを抜きにして独自にインテグレーションすることができるようになったとのことです。

よりクリエイティブに近い部分での新機能としてはまず、「ディストーション機能」。指定したテクスチャーやレンダー・テクスチャーに対してディスt-ションをかけます。これにより、炎のゆらめきや魔法陣の空間歪曲などで、より表現力の高いエフェクトが製作可能になったとしました。

次に、「タービュランス機能」。"GPUパーティクルに更なる自然な動きが追加できる"とのことで、炎や煙、砂塵などの表現においてより自然でダイナミックな動きをもたせることができます。その名にたがわず、乱気流に巻き上げられた砂粒のごとくパーティクルが動きまわる様子はかなりの説得力を感じました。

Ver1.8では多くの部分がカスタマイズできるようになった、と後藤氏。今まで「BISHAMONがやっているからよくわからない」という理由で深いインテグレーションができなかった現象がありましたが、今後はダイナミックにインテグレーションできるようになります。インテグレーション性が向上したVer1.8は、各社が独自の専門的な部分を残しつつ、事実上すべてのゲームエンジンに統合することが可能になったとしまいた。

また、新プラットフォームへの対応発表もありました。正式対応するのはPlayStation 4とDirectX 11。また、iOS/Android向けの新バージョンも計画されています。

最後に、小規模開発向けの『BISHAMON Personal』の新機能アナウンス。Ver1.8と同様にコピペ・インポート/エクスポート・横レイアウトとインスペクタ新機能が搭載されました。アップデートビは8月1日予定、新規BISHAMONパーソナル版購入者を対象に8月1日〜31日にかけて、有料サンプルデータもプレゼントされます。ただし、タービュランス機能やディストーション機能はありません。

パーティクル表現はゲームの世界観構築において重要な役割を果たしうる分野です。ほんの数瞬の演出で舞い散るパーティクルがプレイヤーにこの上ないカタルシスを与えることも少なくありません。マッチロックの着眼点、そして堅実な歩みは今後のゲーム映像を支えることになりそうです。
《GameBusiness.jp》

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