SNSの両雄、Facebookとmixiを比較する・・・「データでみるゲーム産業のいま」第14回 | GameBusiness.jp

SNSの両雄、Facebookとmixiを比較する・・・「データでみるゲーム産業のいま」第14回

今回は、SNSの中でもこれまで本コーナーであまり取り上げることがなかったmixiとFacebookの関係に着目し、その調査データをご紹介いたします。いうまでもなく世界最大のSNSであるFacebook。片やFacebookよりも先に登場し国内で多くのユーザーを獲得、日本ではいまだFace

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今回は、SNSの中でもこれまで本コーナーであまり取り上げることがなかったmixiとFacebookの関係に着目し、その調査データをご紹介いたします。いうまでもなく世界最大のSNSであるFacebook。片やFacebookよりも先に登場し国内で多くのユーザーを獲得、日本ではいまだFace
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今回は、SNSの中でもこれまで本コーナーであまり取り上げることがなかったmixiとFacebookの関係に着目し、その調査データをご紹介いたします。いうまでもなく世界最大のSNSであるFacebook。片やFacebookよりも先に登場し国内で多くのユーザーを獲得、日本ではいまだFacebook以上の利用者数を保有している国内最大のSNSであるmixi。この両者のユーザー像の違いはどのようなものでしょうか。

まずは、当社が毎月発行している『Monthlyゲームマーケット・トレンドレポート』の調査を開始した昨年秋から現在までのmixi、FacebookのゲームMAUの推移を【図1】で振り返ります。各月の左側の棒グラフがmixi、右側がFacebookです。また、グラフ下部に両者にまたがっている藍色の部分は、両SNSの重複ゲームユーザーを示しています。カッコ内の%表示は、それぞれのSNSからみた重複率です。

これを見て最初に目につくのは両者のゲームユーザー規模の違いです。mixiは最新の2月データでもFacebookの3倍近くのアクティブゲームユーザー数を抱えています。ただし、よく見ると両者の差は毎月徐々に縮まっていることが確認できます。mixiは12月こそ一時的にMAUを大きく拡大したものの、1月になると再び減少に転じています。注目したいのはその数が年末以前の11月時よりも少なくなっている点です。一方のFacebook。こちらも12月にMAUを拡大した後はmixiと同じように減少して平常時の規模に戻っていますが、mixiと違うのは1月、2月とも昨年11月時のユーザー数を上回っている点です。すなわち、長期トレンドで見るとmixiは減少基調、Facebookは増加基調であるといっていいでしょう。mixiから見たユーザー重複率も11月時の11%から12月以降は14%と、以前よりもやや増えています。

ゲームユーザー数推移の大きなトレンドが把握できましたが、次に最新データ(2月)を元にさらに踏み込んだ状況を確認します。【図2】は上段グラフが[mixiのみユーザー][Facebookのみユーザー][重複ユーザー]の3つのユーザー属性別の男女比、下段グラフが両SNSのゲームMAUを男女別/年齢別に分類したユーザー重複状況です。

上段グラフ(重複タイプ別)ははっきりとした傾向が出ました。[mixiのみユーザー]は女性ユーザーが55%と過半数を占めています。[重複ユーザー]になるとそれが女性38%:男性62%と逆転し、[Facebookのみユーザー]では34%:66%と男性比率がさらに高くなります。共にコミュニティ系SNSの代表格として比較されることの多いmixiとFacebookですが、こと性別に関してはmixiが女性寄り、Facebookは男性寄りであるということがいえるでしょう。

下段グラフの性別/年齢別のユーザー分布の方はどうでしょうか。

まず[mixiのみユーザー]については男女共に20歳から40歳くらいまでがユーザーの中心を占めています。その中で女性の方が若年傾向がやや強く出ているようです。

次に[Facebookのみユーザー]については、男性ユーザーが多数を占めているのは前述の通りですが、こちらの方は[mixiのみユーザー]と違いそれほど年代によるユーザー分布の偏りは大きくありません。10代後半から50歳くらいまで、男性は各世代(5歳レンジ)4〜6万人、女性は2〜4万人規模のユーザーが比較的均等に分布しているのが特徴です。この2つのユーザーグループの分布傾向をみると、若年傾向が強いmixiは比較的娯楽目的(あるいはプライベートユース)中心、年代によるばらつきが少ないFacebookは逆にビジネスユース中心ということも考えられます。

最後に[重複ユーザー]ですが、このユーザーグループが3つの属性の中で最も若年傾向が強く出ています。特にその中でも男女共に20代前半(20-24歳)のユーザー規模の大きさが際立っています。今回の調査結果はユーザー数の定量データのみですのであくまで仮説の域を出ませんが、この年代(20-24歳)のみが突出して多いということは、就職活動と関係しているということもありそうです。もっと具体的に表現すれば、元々mixiを使っていたユーザーが就職活動に際して必要にかられてFacebookに登録したという動きが想像できます。[重複ユーザー]にのみ若年傾向が出ており[Facebookのみユーザー]にはそれがあまり見られないのもそれを裏付けるものではないでしょうか。

このように、日本では先行していたmixiをFacebookが徐々にその差を縮めている状況と、同じコミュニティ系SNSでありながらmixiとFacebookではそのユーザー構成に違った傾向が見られることが分かりました。

日本はFacebookがNo.1のポジションを獲得できていない数少ない国のひとつです。果たして将来的にFacebookがmixiを登録者数やゲームユーザー数で逆転する日が来るのでしょうか。引き続き両SNSの動向を注視してまいります。

ゲームエイジ総研
『Monthlyゲームマーケット・トレンドレポート』 発行人 光井誠一
《光井誠一》

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