三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、11月29日付けのレポートで、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>の今後12ヵ月の目標株価を4000円から3330円に引き下げました。レーティングは、「Outperforom」の継続。同証券では、前回予想との違いとして、バリュエーション対象期とEPS成長率を変更したため、としています。従来、2010年3月期から2012年3月期にかけての3期間の年率平均(38.4%増)を用いていましたが、今回は、2011年3月期から2012年3月期にかけてのEPS成長率(20.7%増)を用いたとのこと。市場の注目点は、高い利益成長が見込める2011年3月期ではなく、買収したngmocoの利益貢献を含めた2012年3月期の利益成長になったと見ているため。同時に、業績予想の見直しを行い、2011年3月期から2013年3月期までの業績予想を上方修正しています。2011年3月期の営業利益予想を531億円から565億円に、2012年3月期を546億円から681億円に、2013年3月期を520億円から729億円にしています。特に、提携ゲームとオープンゲームの売上高を大きく上方修正したとのことです。同証券では、SAP間の競争が激化する中、「100万人の信長の野望」や「ガンダムロワイヤル」などのケースに見られるように、ブランド力の高いゲームやキャラクターを持つ会社と、DeNAやGREEなどソーシャルゲームの運営ノウハウを持つ会社の協業が市場拡大のテーマになると見ているそうです。オープンゲームも同様に競争が激しくなる中で、面白いタイトルが提供されると期待できるとのこと。同証券ではまた、DeNAの海外戦略を高く評価しています。ソーシャルゲームの海外展開については、市場や国民性などの相違から、その国のプレイヤーとの協業の方が上手くいくと思われるうえ、スマートフォンへの対応が課題になることから、iPhone向けゲームアプリで実績のある米ngmocoと組んだことをポジティブにみているそうです。
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