
2025年3月に計画が発表されていたユービーアイソフトとテンセントの新開発スタジオが、正式に「Vantage Studios」として設立されたことが、本日10月2日に発表されました。
◆『アサクリ』などの3大タイトルの開発に特化。開発体制も新しく

今回設立されたVantage Studiosは、ユービーアイソフトが近年の業績不振を打開すべく打ち出した、大規模な事業再編の核となる存在です。
この再編の大きな柱となるのが、開発体制の“分業”。新スタジオは『アサシン クリード』『レインボーシックス』『ファークライ』という3大看板フランチャイズの開発に特化するとのことです。
一方で、親会社であるユービーアイソフトは『ゴーストリコン』や『ディビジョン』といったほかのIP、および新規IPの開発に集中することで、経営の効率化を図ります。


この新スタジオを支えるのが、テンセントからの約11億6000万ユーロ(約1890億円)にのぼる大規模な出資です。テンセントは新会社の株式25%を取得しますが、その役割はあくまで「助言役」に留まり、クリエイティブやビジネスに関する最終的な決定権はVantage Studios側が保持します。
さらに、Vantage Studiosでは開発の進め方そのものも刷新されます。従来のユービーアイソフト本体とは異なり、各開発チームが大きな裁量権を持つ「非中央集権的」なモデルを採用。これにより開発の柔軟性を高め、「開発者とプレイヤーのより強い結びつき」を生み出し、ファンの意見をより迅速にゲームへ反映させることを目指しています。
海外メディアEurogamerによると、新スタジオはモントリオールやバルセロナなど、複数の拠点をまたぐ従業員2,300人規模になるとのこと。ユービーアイソフト全体の変革の第一歩として始動したこの新体制が、今後の各シリーズ作品の品質や運営にどう影響を与えるのか、その動向が注目されます。
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