「性的暴行に何も対処しなかった」―『PUBG』開発元のKRAFTONを元従業員が起訴 | GameBusiness.jp

「性的暴行に何も対処しなかった」―『PUBG』開発元のKRAFTONを元従業員が起訴

被告は訴訟において、上司による性的暴行を上層部に報告したことが理由で解雇されたとも主張しています。

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「性的暴行に何も対処しなかった」―『PUBG』開発元のKRAFTONを元従業員が起訴
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『PUBG MOBILE』より

KRAFTONの元従業員である女性が、KRAFTONに対し同社の元戦略・事業責任者であるKevin Kimball氏による性的暴行や不当解雇を理由とする訴訟を起こしました。海外メディアのPolygonが報じています

KRAFTONは、全世界で人気のバトルロイヤルゲーム『PUBG: BATTLEGROUNDS』や『PUBG MOBILE』などで知られています。

訴状はセクハラ、差別、報復、虚偽監禁、不当解雇を訴えるものとして、2023年12月にロサンゼルス上級裁判所に提出されました。原告の女性は2021年から2023年までKRAFTONに勤めており、Kimball氏による性的暴行は、2022年12月8日、「The Game Awards 2022」の後に開催された業務に関連するパーティーで起きたとされています。

原告は、Kimball氏が彼女にアルコールを強要しながら性的な誘惑をし、ついには強制的な性暴行に至ったと主張。さらに、KRAFTONの経営陣はこのことを報告されておきながら、事実確認や調査をまったく行わなかったとも述べています。そして2か月後、原告はKRAFTONから解雇されました。

弁護士は訴訟にあたり「被告は、原告およびすべての女性をセクシャルハラスメント、性的暴行、アルコールによる不誠実な行いなどから守る権利・義務・能力・権力があったにもかかわらず、原告への性的暴行には何も対処しなかった」と主張。原告の女性は突然解雇されて収入がなくなったことによる経済的苦痛に直面し、さらに大きな恐怖や不名誉、羞恥、不安などの深刻な精神的苦痛を経験していると述べています。

Kimball氏はPolygonからのコメント要請に応じておらず、Kraftonの担当者は同誌に対し「私たちは職場の不適切な行為に関するすべての申し立てに対し、最大限の注意を払っています。この件は現在進行中の法的問題であるため、具体的な内容についてはコメントできません」とのみ返答したとのことです。

LinkedInのページによると、Kimball氏はユービーアイソフトやジンガ、エレクトロニック・アーツなどを経て、『PUBG』ユニバースに内包される新たなゲームの開発に取り組むスタジオStriking Distanceでグローバルマーケティング担当副社長に就任。暴行疑惑のあった2023年1月には、KRAFTONの戦略・事業責任者に就任しました。そして、理由は不明ながら同年9月にKRAFTONを退社しています。

《蚩尤》

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