デ・ジ・キャラットの不発も要因?ブロッコリーの大株主がTOBに応じた理由【ゲーム企業の決算を読む】 | GameBusiness.jp

デ・ジ・キャラットの不発も要因?ブロッコリーの大株主がTOBに応じた理由【ゲーム企業の決算を読む】

人気ゲーム『うたの☆プリンスさまっ♪』を手掛けるブロッコリーが、ハピネットが仕掛けるTOBで完全子会社化される見込みです。

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人気ゲーム『うたの☆プリンスさまっ♪』を手掛けるブロッコリーが、ハピネットが仕掛けるTOBで完全子会社化される見込みです。

ハピネットはTOBを発表する前の4月14日の終値1,026円に対して、46.2%高い1株1,500円で買い付けを実施。323万1,500万株を下限として取得し、ブロッコリーを上場廃止にする計画です。

今回のTOBのポイントは、第2位の株主のアニメイト(68万株 7.77%)と、ブシロード(34万1,000株 3.90%)がTOBに応じている点。特にブシロードは、現在の社長である木谷高明氏が話を持ち掛けて2020年11月に資本業務提携を行ったばかりでした。

デ・ジ・キャラットの成功で小売店からIPビジネスへ

ブロッコリーは木谷高明氏が1994年3月に設立した会社。1996年7月に直営の小売店「ゲーマーズ」の1号店を池袋にオープンしました。ブロッコリーの主力事業はフィギュアなどのキャラクターグッズを販売する「ゲーマーズ」でした。

1998年7月に情報誌「フロムゲーマーズ」を創刊。オリジナルキャラクター『デ・ジ・キャラット』の4コマ漫画の連載を開始します。やがて直営ショップ「ゲーマーズ」のマスコットキャラクターとなり、後にアニメ化、ゲーム化されました。

ブロッコリーはキャラクターの企画・開発を行うようになり、『ギャラクシーエンジェル』をヒットに導きます。

しかし、「ゲーマーズ」の秋葉原エリア2号店の客足が伸びず、過剰出店が鮮明になり始めます。それに加え、ゲームソフト『エヴァンゲリオン綾波育成計画』や『ギャラクシーエンジェル』『でじこミュニケーション』も期待するほど売上が伸びませんでした。

ブロッコリーは2003年3月期に11億4,000万円の営業損失(前年同期は5億6,600万円の営業利益)、7億5,300万円の純損失(前年同期は1億6,800万円の純利益)を計上してしまいます。

ブロッコリーは2003年11月に財務状況を立て直すため、タカラに第三者割当増資を実施。傘下に入ります。ブロッコリーは立て直しが進まず、転売を繰り返されることになりました。ガンホー、ソフトバンクグループ、投資ファンドなどです。

2007年1月にアニメイトと資本業務提携を締結。アニメイトが主要株主となります。


《不破聡》

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