Epic Games「GDC 2023」にて「UE5.2」「Unreal Editor for Fortnite」「クリエイター エコノミー 2.0」等最新テクノロジーや長期的なビジョンを発表 | GameBusiness.jp

Epic Games「GDC 2023」にて「UE5.2」「Unreal Editor for Fortnite」「クリエイター エコノミー 2.0」等最新テクノロジーや長期的なビジョンを発表

Epic Gamesは、「GDC 2023」の「State of Unrealキーノート」にて、「UE5.2」「Unreal Editor for Fortnite」「クリエイター エコノミー 2.0」「MetaHuman Animator」等や、コンテンツの作成/配信/収益化の未来に関する同社の長期的なビジョンを明らかにしました。

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Epic Games「GDC 2023」にて「UE5.2」「Unreal Editor for Fortnite」「クリエイター エコノミー 2.0」等最新テクノロジーや長期的なビジョンを発表
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Epic Gamesは、アメリカ・サンフランシスコで開催された「Game Developers Conference 2023」の「State of Unrealキーノート」にて、「Unreal Engine 5.2」「Unreal Editor for Fortnite」「クリエイター エコノミー 2.0」「MetaHuman Animator」等の最新テクノロジーを公開、そしてコンテンツの作成/配信/収益化の未来に関する同社の長期的ビジョンを明らかにしました。

Epic Games「GDC 2023」にて「UE5.2」「Unreal Editor for Fortnite」「クリエイター エコノミー 2.0」等最新テクノロジーや長期的なビジョンを発表

「GDC 2023」に再び参加できることを嬉しく思います!ゲーム開発コミュニティが生み出す素晴らしい作品を見ることは、非常に刺激的であると同時に謙虚な気持ちになる体験です。さらに、今年は何が待ち受けているのか楽しみでなりません。

「State of Unreal」を見逃した方のために説明すると、すべてのクリエイターと開発者がメタバースでメリットを享受できるようにするための、オープンで相互的なエコシステムとエコノミーの基盤をどのように構築しているかなど、コンテンツの作成、配信、収益化の未来に関するEpicの長期的なビジョンを明らかにしました。

「Unreal Engine 5.2」の概要

Unreal EngineはEpicエコシステムのバックボーンです。昨年春にUE5がリリースされたことで、開発者はより簡単にクリエイティビティを発揮できるようになりました。UE5のリリース以降、ユーザーの77%がUnreal Engine 5に移行しています。Unreal Engine 5.2ではいくつもの新機能が追加され、さらなる改良と最適化が行われています。

Electric Dreamsは、5.2プレビューリリースの一部として提供される新機能とアップデートを紹介するリアルタイムデモンストレーションです。これは、本日よりEpic Games LauncherとGitHubから入手可能です。

State of Unrealのライブデモでは、フォトリアリルなRivian R1T電動トラックが臨場感あふれる自然豊かな環境の中をオフロードで駆け回ります。この環境は、木や緑豊かな植生をQuixel Megascans、そびえ立つゴツゴツした岩の構造体をQuixel MegaAssembliesで作成しています。

生き生きとしたデザインと外観のR1Tのデモは、新しいSubstrateシェーディングシステムで作成しています。同シェーディングシステムを使用すると、アーティストはさまざまなシェーディングモデルを自由に構成およびレイヤー化して、これまでリアルタイムでは不可能だったレベルの忠実度と品質を実現できるようになります。Substrateは、実験的機能として5.2でシッピングされます。

最先端技術で作成されたR1Tは、最新のテクノロジーと車両力学のパワーを示すものとなっています。岩や木の根を飛び越える際のタイヤの変形の正確な表現や、リアルな流体シミュレーションと水のレンダリングで再現された泥や水たまりを飛び散らせて走る際の実物そっくりの独立した滑らかなエアサスペンションなど、R1Tの優れたデジタル表現をご覧ください。

加えて、この大規模なオープンワールド環境は、アーティストが作成したプロシージャルツールを使用して構築され、手作業で配置された小さなデモ開始地点の環境の上にビルドされています。新しいインエディタおよびランタイムのプロシージャルコンテンツ生成(PCG)ツールが、5.2で実験的機能としてシッピングされます。これらを使用すると、アーティストはルールとパラメータを定義して、広大で非常に詳細なスペースをすばやく作成できるようになります。このスペースは、アート面にこだわった制作に対応しており、手作業で配置されたコンテンツとシームレスに連携します。

「Unreal Editor for Fortnite」がパブリックベータ版で利用可能に

2018年以降、フォートナイト クリエイティブ ツールセットが利用可能になったことで、フォートナイトに独自の島を作成できるようになりました。現在、これらの島には100万以上の島があり、フォートナイトでのプレイヤー時間の40%以上がこれらの島で費やされています。

クリエイターと開発者が、5億以上のプレイヤーアカウントからなるフォートナイトの膨大なオーディエンスにリーチするための、より強力なツールとクリエイティブの柔軟性を持っていたらどうでしょうか。これは、本日State of Unrealにおいてパブリックベータ版でリリースされたUnreal Editor for Fortnite(UEFN)で可能になります。

UEFNは、体験を作成してフォートナイトに直接公開できるUnreal Editorのバージョンです。Unreal Engine5から提供されている数々の強力なツールが利用できるため、かつてないほど豊富な機能を使用してフォートナイトのゲームや体験を制作し、何百万人ものプレイヤーに公開して楽しんでもらいましょう。

さらに、UEFNでは新しいプログラミング言語であるVerseを初めて実装しています。Verseは、UEFNクリエイターが既存のフォートナイト クリエイティブ ツールと一緒にスクリプトを実行できるようにするための言語です。仕掛けの操作や連結などの強力なカスタマイズ機能を備えているほか、新しいゲームロジックの実装を簡単に行えます。Verseはメタバース向けのプログラミング言語としても設計されています。将来、数百万人のクリエイターが数十億人のプレイヤーを対象としてビルドするようになることを想定しており、広大なオープンワールドに対応できる拡張性を備えています。Verseは本日フォートナイトでリリースされます。数年後には、全Unreal Engineユーザーに対しても提供される予定です。

「クリエイター エコノミー 2.0」

UEFNとともに、クリエイター エコノミー 2.0とエンゲージメントペイアウトも開始されます。これは、資格のあるフォートナイトの島クリエイターが、公開されたコンテンツへのエンゲージメントに基づいて報酬を受け取れる新しい仕組みです。

エンゲージメントペイアウトでは、フォートナイトのアイテムショップからの純収益とフォートナイトでのほとんどのリアルマネーでの購入額の40%が、資格を満たす島やエクスペリエンスを作成したクリエイター(個人クリエイターが作成した島と、バトルロイヤルなどEpicが独自に作成した島の両方)に対し按分して分配されます。

UEFNやVerse、クリエイター エコノミー 2.0に関する詳細はブログ記事をご覧ください。

「MetaHuman Animator」高忠実度パフォーマンスキャプチャ

フォトリアルなデジタルヒューマンは、真に信頼できるパフォーマンスを提供するために高品質のアニメーションを必要としますが、これを作成するための専門知識と時間は、最も熟練したクリエイターにとってさえ困難です。

この夏、MetaHumanフレームワークの新機能セットであるMetaHuman Animatorのリリースにより、すべてが変わります。MetaHuman Animatorを使用すると、あらゆる顔のパフォーマンスをMetaHumanキャラクターの忠実度の高いアニメーションとして再現できます。

iPhoneまたはステレオヘルメット搭載カメラを使用するだけで、パフォーマンスの個性、リアリズム、忠実度をキャプチャし、その詳細とニュアンスをMetaHumanに転送できます。

MetaHuman Animatorは、アニメーションの経験に関係なく、誰でも習得して使用できる、より高速でシンプルなワークフローを提供すると同時に、AAAゲーム開発者やハリウッド映画製作者が必要とする高品質のフェイシャルアニメーションを作成すると同時に、インディースタジオや愛好家にもアクセスできます。

「Fab」統合された3Dマーケットプレイスを構築中

昔は、すべてのゲーム開発者が製品のすべてのコンテンツをゼロから作っていました。しかし近年では、Unreal EngineマーケットプレイスやUnityアセットストアといったようなコンテンツマーケットプレイスが登場し、ゲーム開発者にとっては、個人のコンテンツクリエイターからライセンスを取得してゲームで使用可能な巨大なコンテンツライブラリを活用できる機会が増えました。

こうした状況の変化により、小規模なチームはより迅速にかつ低予算でゲームを制作できるようになりました。同時に、マーケットプレイスを通じて作品を配布する個人コンテンツクリエイターに資金を提供して彼らの成長をサポートすることもできるようになりました。

フォートナイト、Roblox、Minecraft、その他の3Dワールドのエクスペリエンスのクリエイターがこれらのマーケットプレイスにメタバースコンテンツの提供元として注目するようになり、プレイヤーがオンライン上で独自の3Dスペースを構築およびカスタマイズすることが増えるにつれて、こうした流れはさらに加速すると考えられます。

Fab.comは、クリエイターがデジタルエクスペリエンスの作成に使用するデジタルアセットを検索、公開、共有できる統合マーケットプレイスとなります。同マーケットプレイスのリリースに伴い、今年後半にはUnreal EngineマーケットプレイスSketchfabQuixel BridgeArtStation Marketplaceが統合されます。

Fabは、3Dモデル、マテリアル、サウンド、VFX、デジタルヒューマンなどを含むあらゆる種類のデジタルコンテンツを公開できる大規模なコミュニティになります。つまり、ここではすべてのエンジン、インポートされたコンテンツをサポートするすべてのメタバース系のゲーム、最も人気のあるデジタルコンテンツ作成パッケージを公開できます。加えて、クリエイターは売上のうち88%を収益として受け取れます。

私たちは、何百万人もの人々がオンラインで3Dクリエイターになる方法を学ぶようになりつつある今日の世界で、皆さんとともにFabをあらゆるタイプのワールド制作者にとってアクセスしやすいマーケットへと進化させたいと考えています。プレビューに興味がある場合は、UEFNのプラグイン版として提供されているFabのアルファ版を今すぐチェックしてみてください。アルファ版では、フォートナイトで公開可能な新しいゲームやエクスペリエンスを構築できます。

開発者とクリエイターの明るい未来

The State of Unrealでは、Cubit、Kabam、CI Games、NCSoftなどのEpicパートナーが制作した息をのむような素晴らしいデモと、Unreal Engine 5やその他のEpicツールで現在何ができるのかをご紹介しました。このような輝かしいプロジェクトの登場からは、仮想ワールド、ゲーム、体験の素晴らしき新時代がすでに幕を開け始めていることが感じられます。

強力なツール、デジタルコンテンツの広大な市場、世界中のユーザーへの自由なアクセス、新しい公平な経済システムが存在する現在、クリエイターの機会は無限に広がっていると言えるでしょう。

より詳しい情報等は下記を参照願います。

  • ニュースや発表のまとめは、GDCについてのブログをご覧ください。

  • アセットについてはこちらをご覧ください。

  • お問い合わせは「press@epicgames.com」までご連絡ください。

《Ten-Four》

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