サイバーエージェントとのガチンコ勝負、ミクシィのゲームから公営競技へのピボットは成功するか?【ゲーム企業の決算を読む】 | GameBusiness.jp

サイバーエージェントとのガチンコ勝負、ミクシィのゲームから公営競技へのピボットは成功するか?【ゲーム企業の決算を読む】

ミクシィが公営競技事業とスポーツ観戦事業の収益化を急いでいます。

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ミクシィが公営競技事業とスポーツ観戦事業の収益化を急いでいます。

2013年9月にリリースしたゲームアプリ「モンスターストライク」がメガヒット。衰退していた本業のソーシャルネットワーキングサービス「mixi(ミクシィ)」を押し退け、会社の成長をけん引する主力事業に成長しました。

ミクシィは「モンスターストライク」に次ぐヒットタイトルを生み出そうと投資を加速していましたが、近年はその動きを抑制。スポーツバーHUBに出資してグループ化するなど、公営競技やスポーツ観戦に注力しています。

ミクシィの公営競技事業を支えているのが、競輪・オートレースの車券販売サービス「チャリロト」。この分野の競合が「WINTICKET」で、運営はサイバーエージェント。両社が激しくぶつかり合う領域となりました。

SPY×FAMILY効果で予想を上回る結果に

ミクシィの2023年3月期4-6月の売上高は前期比8.7%増の310億2,200万円、営業利益は同7.6%減の55億5,700万円でした。営業利益率は17.9%。同社は2023年3月期の売上高を前期比1.7%減の1,200億円、営業利益を47.1%減の85億円と予想しています。予想通りに着地すると、営業利益率は7.1%。第1四半期はまずまずの滑り出しとなりました。

第1四半期は主力のゲーム事業の売上高が前期比0.5%減の224億7,800万円、セグメント利益が同1.5%増の107億5,000万円でした。『モンスターストライク』は2022年5月に人気テレビアニメ「SPY×FAMILY」とのコラボ企画を実施しました。

※「モンスト、TVアニメ『SPY×FAMILY』との初コラボイベント5月27日(金)12:00より開催!」より

この企画により、モンスターストライクのARPU(1ユーザー当たりの平均売上)は微増。期初の予想を上回って通過しています。通期はやや保守的な予想を出しているのかもしれません。

今期の営業利益率は7.1%を予想していますが、モンスターストライクが通期で業績に寄与した2015年3月期から営業利益率が10%を下回ったことはありません。

決算短信より(営業利益率の目盛りは右軸)

ただし、上の業績推移のグラフを見るとわかる通り、ミクシィの成長は止まっていると言って良く、再び成長軌道に乗せなければなりません。市場の過度な期待感を抑え、その間に粛々と事業を育てているということの表れなのかもしれません。

ミクシィの売上高はゲームに依存しています。2023年3月期第1四半期は73%がゲームによるものでした。

決算短信より(営業利益率の目盛りは右軸)

『モンスターストライク』の登場はミクシィの業績に凄まじいインパクトを与えます。2014年3月期の売上高は121億5,500万円でしたが、2015年3月期はおよそ10倍となる1,129億1,800万円に跳ね上がりました。

決算説明資料より筆者作成

しかし、ミクシィは『モンスターストライク』に次ぐヒットタイトルを生み出すことができませんでした。4半期ごとのゲーム事業の売上高の推移を見ると、2020年3月期から低迷しています。ゲーム業界はコロナ禍で2021年3月期の業績が大幅に上向いた企業が多かったですが、ミクシィは巣ごもり特需の恩恵を受けていません。

一本足で立ち続けてきたことの限界を迎えています。


《不破聡》

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