デッキ構築RPG『The Amazing American Circus』―サーカスを面白いゲームにするため、出演者と観客を「対立」させた【開発者インタビュー】 | GameBusiness.jp

デッキ構築RPG『The Amazing American Circus』―サーカスを面白いゲームにするため、出演者と観客を「対立」させた【開発者インタビュー】

出演者と観客を「対立」として考えたデッキ構築サーカスRPG。

ゲーム開発 インディー
デッキ構築RPG『The Amazing American Circus』―サーカスを面白いゲームにするため、出演者と観客を「対立」させた【開発者インタビュー】
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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、KlabaterとJuggler Games開発、PC/PS4/Xbox One/スイッチ向けに9月16日にリリースされたサーカス団カードRPG『The Amazing American Circus』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、サーカス団を運営しつつ、19世紀末のアメリカ各地でショーを成功させるデッキ構築型カードRPG。サーカス団を率いてアメリカ大陸を旅し、各所でショーを開催して観客を楽しませつつ、団員を募集したり資源を管理してサーカス団を大きく成長させていきます。詳細なゲーム内容については、プレイレポをご覧ください。記事執筆時点では日本語未対応。

『The Amazing American Circus』は、2,050円で配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Lukasz Janczuk氏(以下Lukasz)こんにちは、本作のリードデザイナーを担当したLukasz Janczukです。好きなゲームですか?これまでに何百本というゲームをプレイしてきましたが、今でも時々プレイしたくなる一本は『Baldur’s Gate』ですね。

――本作の開発はなぜ始まったのですか?

Lukasz本作の開発は、「アメリカ黄金時代のサーカスをゲーム化することはできるだろうか?」という疑問から始まりました。サーカスが町から町に移動し、すべての人々を楽しませていた時代です。今までに扱ったことがない題材でしたので、私はゲームデザイナーとしてとてもやる気が出ました。この題材には数え切れないほどのポテンシャルがあると思ったのです。サーカス団の日常からインスパイアされたゲームというのは、それほど多くないでしょう。

――本作の特徴を教えてください。

Lukasz本作の開発において一番チャレンジングだったのは、サーカスをどのようにして面白いゲームにするか、ということでした。これを実現するため、私たちは何も「対立」がないところに、「対立」を作らなくてはいけないと思ったのです。私たちはサーカスを出演者と観客の「対立」のように考えてみることにしました。このアプローチにより、私たちはカードがサーカスの出演者らによるトリックを表し、プレイヤーはこのカードを使って観客を驚かせ、満足させるという、デッキ構築ゲームになったのです。この非暴力的なバトルこそ、本作の特徴的な点でしょう。サーカスが題材、という本作の特徴はすでに上で述べていますし、これがファンタジーやSFと言った他のゲームの設定と差別化を実現しています。また、私は個人的に本作のアートがとても気に入っています。手描きで、とても美しいものに仕上がっていますよ!

――本作はどんな人にプレイしてもらいたいですか?

Lukasz本作のコアとなるのは、デッキ構築でありカードゲームですから、もちろんこのタイプのゲームのファンの方たちに遊んでみていただきたいです。そのような方たちでしたら馴染みがあるので、すぐに本作の基本的な部分が理解できると思いますし、本作独自の要素も楽しんでいただけるでしょう。カードゲームというのは他にもたくさん存在しますが、同ジャンルの中でも、本作は特にユニークなものだと思っています。しかし、本作はすべてのサーカスファンにも楽しんでいただきたいですし、そういう人たちには、ぜひ自分だけのショーを作り上げて欲しいです。2Dの手描きの絵によるアドベンチャーゲームとRPGが好きな人も、本作を間違いなく楽しんでいただけるでしょう。

――本作が影響を受けた作品はありますか?

Lukasz本作は旅をするゲームですので、そういう意味で「パリ、テキサス」や「イージー・ライダー」のような多くの名作ロードムービーから影響を受けています。舞台は19世紀ですので、西部劇の様々なものからの影響もあります。プレイヤーは、「バッファロー・ビル」「ヘンリー・フォード」「ニコラ・テスラ」と言った有名な歴史上の人物とも出会うこととなりますし、アメリカ西部も実際に訪れることとなります。また、本作はビジュアル面で金ぴか時代の絵やポスターを参考にしています。もし伝統的なタトゥーに興味がある人なら、本作のアートスタイルにも多くのネタが隠されていることに気がつくでしょう。

――本作の日本語対応予定はありますか?

Lukaszどれだけのプレイヤーから要望があるかによります。SteamフォーラムやDiscordサーバーで声を上げていただければ、私たちに何ができるか考えてみようと思います。Discordサーバーはこちらから参加できますよ!

――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?

Lukasz確かにありました。ポーランドでロックダウンが始まった時、すでに本作の開発開始から一年が経過していました。私たちは小さな開発チームであり、一晩で自宅に仕事場を移せるような状況ではありませんでしたので、開発を続けるには、まずコミュニケーションツールを導入するところから始めなくてはいけなかったのです。開発は難航し、スケジュールにも遅れが生じてしまいました。しかし最終的には、いくつか良いこともありました。インフラをしっかりと整備できたので、今では必要な時にいつでも自宅から作業をすることが可能になったのです。このおかげで、誰もがプライベートな時間と仕事のバランスを上手く取れるようになったと思っています。

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Lukaszもちろんオッケーです。ぜひ、楽しみながらやってください。もしレビュー用のコードが必要でしたら、Klabaterチーム(共同開発&パブリッシャー)にコンタクトしてみてください。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Lukaszすべての人を本作にご招待いたしますので、世界一のショーを作り上げてください。この一風変わったカードゲームを楽しんでいただけると嬉しいです!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に500を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。
《Chandler@Game*Spark》

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