『モンハン』のRPGだからこそ、深堀りできる世界があるーガルクや『クロス』4大メイン、導虫まで集結した『モンハンストーリーズ2』開発者インタビュー | GameBusiness.jp

『モンハン』のRPGだからこそ、深堀りできる世界があるーガルクや『クロス』4大メイン、導虫まで集結した『モンハンストーリーズ2』開発者インタビュー

『モンハンストーリーズ2』について、プロデューサーの辻本良三氏、ディレクターの大黒健二氏、川野隆裕氏のインタビューをお届けします!

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『モンハン』のRPGだからこそ、深堀りできる世界があるーガルクや『クロス』4大メイン、導虫まで集結した『モンハンストーリーズ2』開発者インタビュー
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7月9日(金)にNintendo Switch/Steamにて「モンスターハンター」シリーズの新作RPG『モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~』(以下、モンハンストーリーズ2)がいよいよ発売。


「モンスターハンター」シリーズの狩猟要素をRPGに落とし込んだ作品となっており、シリーズファンはもちろん、アクションゲームが苦手というプレイヤーも十分に楽しめる作品となっています。


そんな本作について、インサイドでは、プロデューサーの辻本良三氏(※)、ディレクターの大黒健二氏、アートディレクターの川野隆裕氏にオンラインインタビューを実施。開発の経緯やゲームの注目ポイントなどを伺いました。本稿では、インタビューの模様についてお届けします。
※「辻」の正しい表記は、しんにょうの点ひとつ


左から辻本良三氏、大黒健二氏、川野隆裕氏

『モンハンストーリーズ2』はモンスターとハンターとの絆を深堀りしていく作品に


――開発にあたり、前作の演出やシステム面を踏襲した点、修正した点などありましたら教えてください。


大黒:前作のコマンドバトルを踏襲しつつ、戦闘システムとモンスターの育成については、ユーザー様のご意見と自分たちの反省を活かしながら変更を行っています。コマンドバトルを踏襲した理由は、モンスターのクセや行動を見切ってハンターが立ち回ると“ずっと俺のターン”ができる『モンハン』のアクションの気持ち良さを活かすためです。


前作では「パワー」「スピード」「テクニック」三すくみのシステムにランダム性を含めたのですが、上手くはまらないことが気にかかっていました。今作ではランダム性を廃止することにより、戦闘を良いバランスに仕上げることができました。


また、前作ではモンスター育成の要である「伝承」システムについて、クリア後からやり込みを始めるプレイヤーが多かったんです。自分としては計算違いであり修正したい点だったので、モンスターの強化ができる遺伝子を当てはめやすくしたり、重複を可能にするなど、分かりやすさを重視して改修をしました。


もちろん、クリア後のやりこみ要素なども十分な内容を用意していますので、前作のシステムを活かしながらも、大きく進化している作品に仕上がっていると思います。


――ストーリー冒頭にて、踊りや灯篭を宙に上げるといったお祭りのシーンが印象的でした。物語や世界観を構築する際に意識したテーマはありますか?


川野:前作『モンスターハンターストーリーズ』と同様に、今作でも文化的に孤立しているような場所をメインに扱いたいという思いから、舞台を島に決めました。島の中で、独自の文化が花開いているという設定です。


――本作には弓、ガンランスの2つの武器種が追加されていますが、その理由についてお聞かせ下さい。


大黒: 僕もハンターとして『モンハン』を遊んでいますので、どの武器種もそれぞれ人気があり、大切に思っているのですが、まずはバトル内で武器種の差別化が行えるかが大きなポイントでした。本作の要であるオトモンの種類と能力といったバランスを考えた結果、弓とガンランスを追加する形になりました。


前作のライダーはオトモンのサポートが主な役割だったのですが、今作ではライダーにもっと活躍の機会を与えたいという思いがありまして。そこから、モンスターの部位破壊などの要素と組み合わせれば武器種の差別化ができるのではないかと、バランスを調整していきました。基本的にはオトモンがアタッカーの役割を持つのですが、ライダー自身もできることが増えて楽しい形に収まっていると思います。


――ライダーの行動によって、オトモンの行動に変化が起こることもあるのでしょうか?


大黒:例えば共闘シーンなど、細かいところで小ネタを入れております。ちょっと細かすぎるので、紹介は省きます(笑)。


――発売後の無料アップデートとして、『モンスターハンターライズ』(以下、モンハンライズ)の「ガルク」がオトモンとして登場することが発表されました。追加オトモンとしてガルクを選んだ理由と、オトモンとしてのガルクはどのような能力を持つのかを教えて下さい。


辻本:『モンハンライズ』で、ガルクに乗って移動する気持ち良さ・楽しさを感じてくれた方がすごく多いと思いました。『モンハンストーリーズ2』はライドがひとつのシステムの要素となっていますので、ライドする気持ち良さからガルクを採用しました。


大黒:ガルクを見た瞬間に、『モンハンストーリーズ2』にすごくピッタリなキャラクターだと思いました。「これはもう入れないとダメじゃん」みたいな、すごいパスをもらったなと(笑)。


開発チームの中でもガルクの人気は高くて。乗った時の気持ち良さや爽快感、ライドアクションとして使い勝手の良さもあります。ガルクが持つ遺伝子は他のモンスターと比べて優遇されていたりと、色んな愛情が入っていますので(笑)、冒険中すごく活躍できるオトモンになっています。


――本作には『モンスターハンター:ワールド』(以下、モンハンワールド)の導虫が登場していましたが、シリーズとの繋がりについて教えてください。


辻本:「モンスターハンター」シリーズ全体として、世界観の繋がりにそこまで重きを置いておりません。『モンハンストーリーズ2』のテーマは、「モンスターハンター」シリーズの世界をRPGとしてしっかり描くことなんですね。


その中で、ハンターとモンスターの関係も深掘りしていくのがRPGならではの良さだと思っており、モンスターの調査を行う要素を入れたかったんです。そこに導虫という要素が上手く当てはまったため、本作に採用している形です。


――今作でついに『モンスターハンタークロス』の4大メインモンスターが揃うことになったのですが、これはファンからの要望に応えた形になるのでしょうか?


川野:例えば、タマミツネはファンからの人気が高く、登場を望む声は多かったですね。『モンハンライズ』でもタマミツネが登場した時の反響はすごく大きかったです。タマミツネに加えて、他の人気モンスターも登場しますので、ファンの皆様に喜んでいただけるんじゃないかと思っています。


大黒:4大モンスターはすごくキャラクターが立っています。僕も前作から4体とも入れたいと思っていたぐらい、すごく魅力的に感じています。今回ラインナップを色々考えた上で、4大モンスターを真っ先に導入しました。


――今作における、モンスターデザインの方向性を教えてください。


川野:アニメタッチなので、セルアニメになった時にどんな色合いで、どんな塗り方になるのかをイメージして配色しています。『モンハン』だと中間色だったり実際にありそうなリアルな配色になっているので、はっきりとした色が捉えづらいのですが、『モンハンストーリーズ』の場合は色合いからモンスターが判別できるような配色にしています。


――前作とのストーリーの繋がりについて教えてください。


大黒:ゲームとしてのストーリーラインは前作を知らなくても十分に楽しめるものをご用意しているのですが、前作を遊んでいたら、「こんな場面でこのキャラクターが登場するんだ!」と喜んでもらえるようなサプライズは用意しております。


――本作でも個性的なキャラクターが多数登場しますが、思い入れのあるキャラクター、注目してほしいキャラクターがあれば教えてください。


川野:エナですかね。ゲームを作っている初期段階はケイナが良いなと思っていたんですが、最後まで作り終えるころには、エナが一番のキャラとなっていました。冒険によくついてきてくれますし、着替え要素もあるなど、ゲーム的にも愛着が湧きやすい魅力的なキャラクターになっています。


大黒:前作ではリヴェルトが好きなのですが、今作では主人公の先輩ライダーである、ケイナが良いかなと。ケイナのキャラクターボイスは、前作のアニメの主人公・リュートを担当していただいた田村睦心さんに担当していただいております。前作の主人公であるリュート役の方が、今回の先輩ライダーを演じて頂くことに、何か熱いものを感じました。


また、田村さん演じるケイナが、自分の頭の中でぼんやり思っていたケイナのイメージにピッタリだったんです。ボイスが入ったことでケイナのことがますます好きになりましたね。


辻本:僕はエナですね。『モンハンストーリーズ』は基本的に主人公が喋らないので色んな表現するときに、エナがいてくれるとありがたいんです。PV1つとってもそうなのですが、エナの言葉は視聴者にすごく伝わりやすいところがあります。デザイン的にもまさしくキーキャラクターだなというイメージが伝わりやすく、気に入っております。


――ハードの描画性能が上がり表現の幅が広がっていると思いますが、注目してほしい部分は?


川野氏:時間変化があり、昼と夕方と夜におけるフィールドの変化を見てもらえればと思います。あとは、『モンハンワールド』にも登場していた環境生物がフィールドのそこかしこにいるので、そのあたりにも注目していただければ嬉しいです。


――6月25日より配信予定の体験版は、どのぐらいのボリュームになるのでしょうか。


大黒:製品版と同じサブクエストや探索要素を用意していますので、全体で4、5時間ぐらいのプレイ時間を想定しています。メインストーリーだけを追っていくのであれば、それよりも短い時間になるかと。


体験版ではストーリーはもちろん、バトルの楽しさもしっかりと体験できる内容になっています。収集部分もレアの卵を見つけるといった面白い部分を体験できるようになっています。


――最後に本作を楽しみに待っているユーザーの皆様に、メッセージを頂ければと思います。


川野:前作の登場から5年が経っており、やっとリリースができることを嬉しく思います。とても良い作品に仕上がっていますので、今作が初めてという方もぜひプレイしてみてください。


大黒:RPGだからこそ再現できる『モンスターハンター』のストーリー展開と、『モンハン』らしいバトルシステム、やり込みがあります。本当に盛りだくさんな形に詰め込んおり、シリーズファンだけでなくRPGが好きな人にとっても満足ができる作品になっています。まずは、体験版をぜひプレイしていただければと思います。


辻本:「モンスターハンター」シリーズの一つの柱として立ち上げたいと思っていたタイトルであり、方向性をかなり苦労していた部分もあるのですが、すごく満足がいく形に仕上げることができました。


今作からプレイする方もシナリオが分かるように作っていますし、『モンハン』を知らないけどRPGというジャンルが好きだという方も遊んでいただいても、しっかりと満足できる内容に仕上がっています。ぜひ多くの方にプレイしていただければ嬉しいです。


――ありがとうございました。

《島中一郎@インサイド》

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