「世界にはもっと大きな市場がある」Facebook×Adjustキーマンが語るこれからのスマホゲームアプリマーケティングとは【インタビュー】 | GameBusiness.jp

「世界にはもっと大きな市場がある」Facebook×Adjustキーマンが語るこれからのスマホゲームアプリマーケティングとは【インタビュー】

Facebook社の田中氏、モバイルアプリ計測ツール「Adjust」を提供するAdjust社の佐々氏にインタビューを実施。今後のスマホアプリゲームマーケティングについて、また世界のマーケティング事情についての話を伺いました。

市場 マーケティング
「世界にはもっと大きな市場がある」Facebook×Adjustキーマンが語るこれからのスマホゲームアプリマーケティングとは【インタビュー】
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スマートフォン上で気軽に遊べるゲームアプリが日本でも非常に増えてきており、ゲームアプリをリリース・運営する上でもマーケティングは切っても切れない関係となりつつあります。

今回、日本でも多くの利用者・アカウントを持つFacebook、Instagramを提供するFacebook社の田中氏、モバイルアプリ計測ツール「Adjust」を提供するAdjust社の佐々氏にインタビューを実施。今後のスマホアプリゲームマーケティングについて、また世界のマーケティング事情についての話を伺いました。


――本日はよろしくお願いします。まずはお二人の自己紹介をお願いします

佐々Adjustの佐々と申します。2000年頃まではSIerにおりまして、2000年問題を対応した後にネット業界に入りました。当時はアドテクノロジーという言葉もない状態で、三井物産のショッピングモールの立ち上げに参画しました。そこからECモール、オークション、サーチエンジン……と担当した後、2016年からAdjustに入って、モバイルの計測を専門にするようになりました。

田中Facebookの田中と申します。大学卒業後は新聞社に就職して、広告営業を担当していました。5年ほど従事した後に一度留学をして、帰ってきてからはテック業界で数社に渡りオンラインマーケティングに従事していました。その後、Facebookに入社し、現在7年目です。

――FacebookとAdjustは今回はどういった形で関係しているのでしょうか

田中AdjustさんはFacebookからすると「Facebookマーケティングパートナー(FMP)」という位置づけになっています。私どものプラットフォームでよりお客様に付加価値を提供していただけるパートナー様のうちの1社という形です。特にモバイルはSDKできちんと計測をしながらプロモーションを行っていくことは非常に大事なので、そこを担われているAdjustさんは非常に大事なパートナー様です。

――FMPはワールドワイドで展開されているのでしょうか?

田中はい、全世界で展開しています。

――田中さんが担当しているグローバルゲーミングの部署は具体的にはどのようなことをされているのでしょう


田中広告主様のゲームのマーケティングサポートを行っています。日本国内およびグローバル向けのプロモーションのサポートが主な業務です。

――提案しているのはFacebookとInstagramの広告でしょうか

田中それに加えてMessenger、Audience Network等の弊社プラットフォームすべてを活用して最適なプロモーション案を提案しています。

――広告代理店的な動きやトータルで入ることはあるのでしょうか

田中タッチポイントとして僕たちが最初になるというケースはあります。会社としても組織はいくつかあって、たとえばFacebook上やMessenger上でもゲームをプレイできる機能(インスタントゲーム)があるのですが、それを利用してゲームタイトルを出したいとなると、デベロッパーさんをサポートする部隊がコンタクト先になります。

――デジタルを活用したプロモーションで悩んでいるパブリッシャーなどは多いと思うのですが、FacebookとAdjustを使うと効果的にキャンペーンを打てるのでしょうか

佐々打てます。Adjustの機能の中にオーディエンスビルダーというツールがあって、ユーザーセグメントを作ることができます。


例えば最近のセッションがどうだとか、過去いくらぐらい課金があったかとか、アプリ内でどれぐらい滞在していたかとか、インストール元がオーガニックだったかとか、特定のアプリ内イベントに到達しているかといったデータを元にセグメントを作成し、それをFacebookさんへ連携し広告のターゲティング配信や類似ユーザーへの配信ができます。ターゲティング精度が高く、新しく優良なユーザーを獲得するのには効果的です。

Facebookさんは大量のユーザー群を持っているので、似たユーザーをターゲティングすることができるのがFacebookさんのパワーですね。Facebookさんには多くの利用者がいるので、趣味嗜好が似ている方へのターゲティングが可能なのはFacebookの強みなのかなと思います。

――精度はどの程度なのでしょうか?

田中ターゲティングの精度では、一般的なオンラインの媒体は大体60%ぐらいなのですが、Facebookのは95%というデータがあります。理由は弊社のオーディエンスのデータが実名制で趣味関心に基づいているからというところに起因します。

類似オーディエンスについても、機械学習で読み取った上で類似する人をターゲティングに入れていくのでとても正確です。複数の特定のカテゴリを読んでいるようなユーザーにまとめて配信しても、関連した人たちを含め、高い効果が得られます。

佐々Adjustも関連することが1つあって、アプリ内のユーザーの行動ログ、ガチャを回した、レベルがいくつに到達した、などいうイベントをお客様が設計することができて、そのデータをFacebookさんに渡します。それを元にFacebookさん側でセグメントして配信するということもできます。その辺はかなり密接にやっています。

田中Adjustさんとアプリのイベントを設定して、そのデータを自動的にFacebookにポストバックして、データが溜まるので、類似のオーディエンスを各イベントで作って配信しています。例えば課金イベントをポストバックしたとして、いくら課金したのかという数値も取れるので、課金額に応じてセグメントを切ることもできます。


世界で見るとFacebookやInstagram、Messenger、Whatsappなどの月間利用者27億人いて、これまで一貫してお客様に海外に出ましょう、その次に言っているのが全世界に配信していきましょうということです。セグメントを考えた時に、ゲーム配信自体は全世界にされていますが広告はARPUが高いアメリカで、というようなことがあります。それは一部では正解なこともありますが、世界の市場を見た時に、課金ユーザーは色々な国にいらっしゃいます。

例えばブラジルなどは一般的な認識だとARPUが低いマーケットにあたり、そこに配信をするとインストールは効率よくできるけどROASが低いというような状態になります。でも、今はSDKで課金イベントを計測して、そこからどういう人が課金をするのかを読み取り、課金を行う利用者に優先的に配信をかける機能があるので、マーケット全体ではARPUが低いような国でも課金ユーザーに対して優先的に配信が行えるので、非常に効果的です。

――ローカライズをきっちりしてからリリースしたいというデベロッパーさんは多いと思いますが、日本語のままでも行けてしまうということはあるのでしょうか

田中普段それぞれの国の言語ごとにクリエイティブを作って配信している企業様が、間違って日本語バージョンを全世界に配信してしまった時に、とてもパフォーマンスが良かったという例を伺いました。僕の周りのケースだと、日本のゲームの大ファンの方だと日本のゲームがグローバル版になっている時に、キャラクターが日本語バージョンと比べて足りない、とか、アップデートがちょっと遅い、日本版とグローバル版の違いで、イベントが日本しかないなどという情報をキャッチしています。グローバル版に反映されるのを待てないから日本語バージョンをダウンロードしてプレイしているような方もいらっしゃいます。

好きであればあるほど、最新のものを欲しくなるというのがあるかと思います。他の国の方々って、僕たちが想像する以上に日本のコンテンツが好きです。オーセンティックという印象を受けるのかなという感触を持っています。

――日本のゲームデベロッパーさんはそういった発想を持っているところは結構いるのでしょうか?

佐々ローカライズをどこまでするかは会社さんによるかなとは思います。プロモーションでいきますと、海外マーケティング担当と国内担当で分かれているところもあり別でプランしているところも多いですね。大きいところに限られますが、外からユーザーを連れてこないと、日本ではユーザーの取り合いになっていますし、広告もリッチになってきているので、海外のユーザーを捕まえるという意味ではローカライズをどこまでするかと、プロモーションすべきリージョン、クリエイティブのバランスが必要だと思います。国別、広告施策に効果も確認できますので、実際に試してから判断される会社さんも多いです。

田中増えているとは思います。ビジネスの状況的にもうそうしたいというニーズも感じますし、スタートアップや中規模の開発者様がグローバルのマーケットでリードポジションを取ることも可能だと思います。そういった環境が整ってきたというのもありますし、イベントがトラッキングできる、セグメントが切れるという良い機能があるので、プロセスを踏んでプロモーションをして、テスト&ランを高速で行えるようになると、人数を問わず成功を収めることができるのではないかと考える人が増えていて、実際に実績が多数出てきています。


以前は日本で成功したから海外でも成功するために海外オフィスを作ろうとなっていましたが、今はマーケティングに関しては日本からでも簡単に世界中に配信を行うことができるようになってきています。ローカライズやクリエイティブは海外の知見が必要ですし、海外の会社さんと一緒に働かなければならないところはありますが、日本国内からできることは増えてきているので、”グローバルで成功する”と掲げる企業様をサポートさせていただけるのは僕らとしてもモチベーションに繋がっています。

佐々カジュアル系だと海外は出やすいですね。言語関係ないですからね。

田中ゲームって本来そうですからね。見て面白そうかどうかわかる。だからビジュアルの配信が良くて、Instagramとかにもたくさん使われてます。そういったところがきちんと伝わりやすいので。テキストをどうしよう?となっても、ビジュアルで伝えることにフォーカスしていただければ、成果が出せます。そういったマインドを持っていらっしゃる方は成功しやすいかと思います。

――ワールドワイドではマーケティングを考えながらゲーム開発をできると効果が高そうですね

佐々グローバルでもカジュアルゲームが大量にリリースされていますよね。同じ予算があれば一つにかかるコストを1/10にして10本出すみたいな流れになっています。

田中ゲームをする利用者も増え、アプリ内広告の種類も増えて、インストールしてプレイさえしてくれればマネタイズができるようになったので、そこにAdjustさんや弊社のサービスを利用していただいて、きちんと獲得をしていけばきちんと事業として整いますという環境ができあがってきたのかなと。

――Instagramについても教えて下さい。女性が利用しているイメージが強いですが

田中Instagramって女性が中心というイメージがありますが、女性だけのものではなくて、男性もどんどん増えてきています。実際、昨年の調査では利用者全体の43%が男性で、男性の割合もかなり増えてきています。Instagramでのプロモーションって女性向けのゲームじゃないとうまくいかないんじゃないかというイメージを持たれているんですが、そうとは限らず、Instagramをご利用いただいて成功しているゲーム企業様はたくさんいます。

直感的という意味ではゲームと相性が良くて、日本のゲーム企業様もInstagramの使い方が上手くなってくると、海外は今10億の月間利用アカウントがあり、日本は3,300万アカウントなのですが、30倍の利用者に対して効果的にリーチができるので、成功の度合いも上がってくるのではと考えています。

――Instagramはあまりクリックを促すような広告表示でないような気がしていますが、その辺りはいかがでしょう

佐々注意がちょっと必要なのはクリックの定義が媒体によってちょっと違ったりします。たとえば「ビューを何秒かしたらクリック扱いにする」というケースもあります。レポートを見てクリック数が膨大な媒体は、クリックの定義が別のものと複合している可能性があります。ラストクリックに至る前にどこが本当に貢献しているかを見なければならないですし、媒体を選定していく上で、ラストクリックではないにしても途中のビューで貢献しているというのをアトリビューションとして取れれば、会社さんによってはファーストインプレッションも重視したいという分析を希望しているお客様もいらっしゃいます。この媒体とこの媒体はリフト効果があるとか、そういったこともわかるようになってきますし、データも全部取れますから、そこに着目していただいた方がキャンペーンの精度は上がります。


田中プロモーションを行う時に、たくさんの媒体を使いたいというお客様もいらっしゃるかと思います。やはり各媒体でビューだったりクリックだったり定義が違うじゃないですか。それをお客様の正とする定義で計測していって、お客様の考える効果に合っているのかどうかかをテストをしながら見極める必要があります。

例えばInstagramで広告を見てゲームをインストールした人のビューからの純増分がAdjustのデータからわかれば、この分はInstagramの効果・その他の分は他媒体の効果だねとわかるので、そうした、テストを行い、お客様の状況をただしく理解したご運用をお勧めしています。どんな形ででも獲得さえできてしまえばいいとなってしまうと、お客様のためにはならないので、お客様に合う形で可能な限りのデータを見極めながら、ご決定いただけるといいかなと思っています。

佐々広告の測定ということで最近僕がお話している内容をお伝えしたいんですが、広告が純増にどれだけ貢献しているかというところがあって、アプリ内の課金をしましたというユーザーがいた時に、広告を見たから課金したのか、元々買う意欲があってたまたま広告を踏んだだけなのかをちゃんと分析する必要があります。それはAdjustのレポートでもオーガニックで入ってきたユーザーよりも広告経由のユーザーの方において継続率が高かったり、インストール後の購入額が高かったりします。普通は能動的にインストールしているオーガニックユーザーが一番高いです。でも、それよりも高い数値を出す広告もあったりします。動線の途中でアプリのメリットや面白さがちゃんと伝わっているケースですね。人から面白いよって聞いてプレイして、よくわからないうちにやめちゃうユーザーもいますので、流入元の評価をしていただいて、どこにいくらお金を使えばどういうユーザーが獲得できるかが全部見えるようになります。

――最後にゲーム開発ならびにマーケティングに携わる方に対してメッセージをお願いします


佐々アプリ内の不正botもAdjustとしてはかなり重視していて、ゲームで言うとチートツールなのですが、それを使っているユーザーを検出することができます。そこに関して手を打っていかなきゃならないなということで、unbotifyという会社を買収して、SDKに統合を進めています。今これをやっている事業者は日本でもないと思いますし、競合さんもまだやっていないところですので、頭を悩ませているプロデューサーさんとかに向けても、健全な環境を確保するお手伝いをすることによって、最終的には正直なユーザーが安心して遊べる環境を作って、ゲームに納得してもらった上で課金をしてもらうというマーケットを構築するという意味では重要かなと思っています。

――コンソールでもチーターとどう戦うかが問題になっていて、スマホでも問題になってきています。チーター対策をどうするかを真面目に考えないとe-Sportsも成り立たなくなっているので、おっしゃるとおりだなと思います

佐々今マーケティングではデータが溢れていて、色々なネットワークでの配信もそれぞれのプラットフォームで行わなければならない状態になっています。そういった時間がマーケターさんの多くを占めるようになっていて、本来の施策を考えるという時間がなくなってきています。そこに対してAdjustがAcquired.ioという会社を買収したのですが、各ネットワーク会社の配信画面を開かなくても、連携済の媒体の予算管理や目標設定による自動配信制御などを行えるようになります。今はAdjustに統合している最中ですが、流入元分析と同時に配信のアクションまで管理でき、1つのダッシュボードだけでこれらの一元管理が近々できるようになります。そこの負担を少しでも軽減できる環境を早急にお届けしたいなと思っています。


田中Instagramが日本で伸長し、その日本で盛り上がっているプラットフォームがグローバルでも多くの方に使われているというのが、良い状況だなと思っています。日本の方が毎日使っていただいてよくわかっているものが海外でも流行っているよ、と。親近感だとかそのまま通じるというのが感覚的にわかっていただける状況になったのかなと思っています。

僕たちのお客様には海外で成功してもらいたいと本当に思っていて、サポートさせていただいている日本のモバイルゲームデベロッパー様が、世界で1位を取りましたですとか、アメリカで1位を取りましたっていうニュースを見るのがすごく嬉しいです。どこの国に行っても日本のゲームは覚えられているし、プレイされているし、ビジネス的にも成功しているという状況を、どういう形であれ支援していきたいと思っているので、全員がハッピーになれるようなことが色々な形で起こってくるようにしていきたいなと思っています。

――ありがとうございました

《森元行》

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